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2011/11/01

地球人スピリット・ジャーナル・ダイジェスト版<5>ネット社会と未来カテゴリについて

<4>よりつづく 


「地球人スピリット・ジャーナル」
ダイジェスト版


<5>「ネット社会と未来」カテゴリについて

1)このカテゴリは2006/3/16~2006/12/31の期間における、ネット関連の本が放り込まれている。当ブログのきっかけとなった「ウェブ進化論」の後継カテゴリとなる。ネットの新しい展開を見つめ、その動きに注目した。

2)グーグルの台頭が目覚ましかった。誰も彼もがパソコンへと向かった。ホリエモンが暗躍した。リナックスやプログラミングの単語は社会的な共通語にさえなりつつあった。ウェブ2.0という流行語が飛び交い、また、その弊害も一部叫ばれるようになった。

3)文系の人々も当たり前にインターネットを使いこなし、社会論や意識論まで、インターネットと絡ませて語られるようになった。この時代に語られていた「ネット社会と未来」は、その5年後の現在、ほとんど現象化した。

4)当時まだブログやSNSはスタート地点にいたが、2011年の現在では、スマートフォンとツイッターが象徴する「ネット社会と未来」が登場している。そして、中東や世界各地での革命が起き、中国内部でもさまざまな改革の足音が聞こえ始まった。

5)再読したいこのカテゴリこの3冊に選んだのは次のとおり。

「富の未来」<上><下> アルヴィン・トフラー 2006/06 講談社
「オープンソースを理解する」 秋本芳伸 /岡田泰子 2004/01 ディー・アート
「世界共和国へ」 資本=ネーション=国家を超えて 柄谷行人 2006/04 岩波書店

6)トフラーの「第三の波」は、わが人生の中でも影響を受けた本の中でも重要な一冊に入る。生産者=消費者というプロシューマーとか、森の中でも情報を謳歌できるエレクトロニック・コテッジとか、オーケストラ型の宗教からジャズ型の精神性へ、など、眼を見張るような未来学者の「預言」がちりばめられていた。

7)新刊としてトフラーの「富の未来」を読んだのだが、この時点での感想は、「トフラー、老いたり」というものだった。「第三の波」を超えるものではなかった。

8)トフラーの「オーケストラ型からジャズ型へ」というビジョンは、インターネット上における「伽藍とバザール オープンソース・ソフトLinuxマニフェスト」につながってくる概念である。「オープンソースを理解する」も面白かった。ただ、それが、社会の中のコモンセンスになるのか、一時の徒花になってしまうのかは、微妙なタイミングの問題でもあった。

9)偶然手にした柄谷行人「世界共和国へ」はさらに面白かった。特にネグリ「マルチチュード」にふれていたところがとても興味深かった。後の単独の「マルチチュード」カテゴリへ派生していくことになるのだが、ネグリにみた魅力の半分は「<帝国>」の共同著者であるアメリカ青年のハートのものであった。当ブログにおけるマルチチュード概念は健在であるものの、ネグリにおけるマルキシズムの亡霊は素直には引き継げるものではない。

10)何はともあれ、当ブログにおける心口意として、科学、芸術、意識、の三つのカテゴリが、おぼろながら立ち上がってきたことになる。以後、当グログは、この3の柱を廻って上昇していった。

11)この時点で語られた「ネットワーク社会」とは、未来のことではなくて、すでに現在のことだ。現在が「高齢化」社会ではなく「高齢」社会であるように、この「ネットワーク社会と未来」はすでに到達してしまっていると言える。

12)パソコン依存で、ケータイ嫌いだった私も、いまやスマートフォンを持ち、奥さんもらくらくフォンをもたなければ生活できないようになっている。

13)ツイッターとフェイスブックが中心となり、モバゲーのDeNAがプロ野球球団のオーナーになる時代である。

14)リナックスやフリーソフトウェア、オープンソースに賭けた夢は、どっかに夢のまま霧散してしまった、という印象が強い。

15)スティーブ・ジョブスが亡くなり、アップルがiPhonなどの新しいアイテムで切り拓いた「未来」は大きかったが、本番は、実はこれからだ。

16)ウィキリークスや、ツイッターを使いながらデモを続ける人々の動向も気になるところ。

<6>につづく

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