水仙月の四日 烏の北斗七星 宮澤賢治原作 名作ビデオ絵本〜第二期18巻
『水仙月の四日』『烏の北斗七星』 名作ビデオ絵本〜第二期18巻
原作 宮澤賢治 ピーマンハウス VHS 50分
Vol.3 No.0566★★★★☆
1)「水仙月」ってなんだろう。ひょっとすると、弥生や睦月や、神無月のように、こう呼ばれる月があったんだっけ。いやいや、そうじゃない。これは賢治がつくった、特別の月だ。
2)今日は雪が朝から降った。先日、ちょっとだけチラチラと来たが、今日こそが、雪らしい雪だったから、初雪と言っていいだろう。
3)ちょっと寒いが、思いきって外にでてみると、割とさわやかなすがすがしさだ。歩きだせば、中から暖かくなり、道端の白さが、さらに新鮮な気持ちに加速をかける。
4)雪を遊ぶ気になれば、いくらでも遊べそうだが、被災地や仮設住宅ではどうなのだろう、と思う。
5)賢治の水仙月には雪が降る。降って降り積もる。ほとんど雪しかない。太陽と、子どもや雪童子と、二匹の犬がいるだけだ。いつのまにか、賢治の世界へと旅している。
6)朗読、五輪真弓。
7)烏のお話。カラスは得手ではない。ずるかしこそうで、カ―カ―うるさい。ゴミ置き場をいつも食い散らかす。
8)だけど、賢治のカラスは、そうでもない。まるで人間のようだ(笑)。サイケデリックと言えば、言えなくもない。
9)このビデオ、先日もそうだったが、今日も、途中で眠ってしまった。以前「2001年宇宙の旅」を見ている時もそうだった。あの映画を通して見ることがなかなかできなかった。10回か20回見て、ようやく一本の映画として見ることができるようになったのではないだろうか。
10)いやいまだって、見逃しているシーンがあるはずなのだ。
11)小さな時、母親に添い寝してもらいながら、いつも同じお話なのに、最後の最後まで聞いたことがなかったことを思い出した。いつも昔話を聞きながら寝てしまうのだ。
12)賢治の世界、とりわけこのビデオは、私にとっては催眠効果があるようだ。
13)太陽と月、森と空、動物たちと、雪や雲や星。そして子どもや村人がすこし登場し、渾然とした世界の中で、賢治ワールドが進行していく。
14)壮大なファンタジーな世界で、輻輳した何かが進行しているようだ。賢治の意思、動物たちへの愛、自然への畏敬。そして、世界全体への憧憬。人生への希求。
15)なかなか一度だけでは味わいきれないものを感じる。
| 固定リンク
「35)センダード2011」カテゴリの記事
- ニーチェから宮沢賢治へ<1>永遠回帰・肯定・リズム 中路正恒(2011.12.22)
- 「宮沢賢治『銀河鉄道の夜』」<3> NHKテレビテキスト100分de名著(2011.12.21)
- 竜のはなし 宮沢賢治(2011.12.21)
- 野の道―宮沢賢治随想<3> 山尾三省(2011.12.20)
- OSHO ZEN TAROT<24> 独りあること(アロンネス) (2011.12.21)
コメント