「宮沢賢治『銀河鉄道の夜』」<1> NHKテレビテキスト100分de名著
「宮沢賢治『銀河鉄道の夜』」 <1> NHKテレビテキスト100分de名著
ロジャー・パルバース 2011/11 NHK出版 ムック ・ページ数: 89p
Vol.3 No.0560 ★★★★★
1)あまりテレビも見ないので、こういう番組があることを知らなかった。バックナンバーを見て、「ツラトゥストラ」とか「ブッダの『真理の言葉』」などがあることを知った。ちょっと見には難解に思えるテーマも、このようにテレビ番組にしてくれると、とっかかりやすい。
2)25分づつで4回で100分。この宮沢賢治編は、「銀河鉄道の夜」をすでに5回の英訳をして、欧米に賢治を紹介してきたロジャー・パルバースがメインゲストだ。簡略化されているとは言え、お茶の間で、家族で見る番組としては素晴らしい。
3)4回シリーズの1回を見ただけだが、なるほど、と思えることがいくつもあった。「銀河鉄道の夜」のカンパネルラとは、妹トシとの繋がりがあったとは、なるほど、気がつかなかった。
4)賢治の英訳は、ゲーリー・スナイダーが「奥の国」(1967)で手掛けてはいるが、その後、パルバース等の仕事があったとしても、必ずしも世界的にポピュラーな作家ではないだろう。いやいや、このテキストにおいては、賢治は日本ですらポピュラーでなかったことを指摘している。
5)1996年の賢治生誕100年において、ようやく賢治の全体像が見えてきたのではないか、とパルバースは言う。
6)いま賢治がいきていたら、どうしただろうか、という質問にパルバースは、「悲しみを受けとめ どう未来を 前向きに生きていくか」を伝えようとするのではないか、と答えた。
7)残り3回が楽しみである。
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