ナルニア国物語 第1章:ライオンと魔女
「ナルニア国物語」/第1章:ライオンと魔女
ウィリアム・モーズリー(William Moseley)/アナ・ポップルウェル(Anna Popplewell)/スキャンダー・ケインズ(Skandar Keynes) アンドリュー・アダムソン(Andrew Adamson) ・発売日: 2008年04月23日 ・発売元: ウォルト・ディズニー・ジャパン ・販売元: (株)ポニーキャニオン ・ディスク枚数: 1枚(DVD1枚) ・収録時間: 143分
Vol.3 No.0585★★★★★
「ナルニア国の住人たち」という本を読んで、ファンタジーって奴を読み進めてみようと思ったのは、もう5年以上も前のことだった。どうも本質的にこのような世界が好きじゃないのか、あるいは、もっと面白そうな本が他に沢山あったからなのか。いつも後回しになってきた。
3.11後に、図書館の視聴覚資料がとても借りやすくなったので、一連のDVDを借りてみてやろう、という余裕がでてきたのだろうか。先日は、「ロード・オブ・ザ・リング」の3部作を見た。伝説の部分などは面白いのだが、どうも私があのチャンバラの部分が好きではない。 とりあえず見ました、という感じだった。
さて、「ナルニア国物語」においても、あまり期待もせず、予備知識も何もないまま見ることになった。いやはや、最初の導入部分は面白かったなぁ。冬のナルニア国を見ていた時は、本当にこのファンタジーが大好きになりそうだった。
子供たちの表情が豊かで、ついつい、かわいい、って思ってしまった。でも、途中からはどうだっただろう。サンタクロースが現われて、武器をプレゼントしてくれるあたりから、ああ、またチャンバラが始まるのか、とすこし気分がダウン。
イギリスや魔法、そして子供達、という意味では、「ハリーポッター」シリーズとも重なるが、こちらはまたディズニー映画ということもあり、マイルドな味付けになっている。ひとつのエンターテイメント作品として大多数の観客を得るには、どうしてもこのチャンバラというやつが必要なのだろう。
それにしても、私はどうしてチャンバラが嫌いなのだろう。いつから嫌いになったのだろう。昔から嫌いだったのだろうか。昔は結構やる気があったのに、歳とって、闘志が失われてしまったのだろうか。
ツァラトウストラは、人間の三態を教えた。羊、獅子、そして、子ども。最近の私は、どうやら、羊や子どもとばかり仲良くして、獅子のことなんか忘れてしまったのだろうか。
いやいや、そんなはずはないぞ。大義ある戦いを、戦わずして遁走するだけが、スピリチュアリティや愛ではないだろう。
それにしても、このナルニア国物語は面白かった。いろいろ難がないでもないが、すっかり引き込まれてしまった。-----------
と、ここまで書いて、一晩寝て、もういちど途中から見ることになった。実は、昨晩は中盤まで見たところで家人が帰宅し、他のことをしながらのナガラ視聴となっていたのだった。読書なら、適当にブツ切れに読み進めることもできるのだが、映画はそうはいかない。映画館や演劇空間なら、集中してその世界に没入するのだが、自宅DVDとなると、かなりいい加減に、呑んだり食べたり、居眠りしたり、となりかねない。
それにしても、素晴らしい作品だ。このような作品を作れる人に嫉妬する。もちろん、原作として本として読むことも可能だろうし、いつかはそうしよう。だけど、映画は映画として格別に素晴らしい作品だ。
全部を見てしまえば、チャンバラのシーンには必然性があり、全体からみれば、その割合はそう多いものではない。この作品は長い。二時間半、集中して見ることのできる環境を調えてから、没頭しながら見るべき作品なのだろう。
子ども、伝説、転生、平和、真理、森や山、空や海、そして現実。これらの要素は、先日見た「ロード・オブ・ザ・リング」にも通じるところがある。私はどうやら、これらの、いわゆるファンタジーという奴の「観かた」を知らないようだ。もうすこし、上手な観客になりたい。
それにしても、依怙地になって、いまだに小さなブラウン管でファンタジーを見続けようという姿勢も間違いなのかもしれない。そろそろ、わが家でも大型高品質の映像設備が必要となってきているのだろうか。
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