プロメテウスの罠 原始村に住む 福島川内村 漠原人 朝日新聞<4>
「プロメテウスの罠」 原始村に住む <4>
福島川内村 漠原人 朝日新聞 2012/02
★★★★★
今日はどこに行って読もうか。そういえば、床屋がいいのではないだろうか。そう思いついて、さっそく行ってみたが、順番を待っている間に読めたのは、地元紙一つと、スポーツ新聞2紙。あとは週刊誌のみだ。床屋では「朝日新聞」はすこし堅すぎるのかもしれない。
やっぱり、今日も図書館に行って読むことになった。15回連載で、どうやら、今日で「獏原人」のシリーズは終わりのようだ。もうすこし、食い込んでくれるかな、と思ったが、所詮マスメディアはこの程度だろう。
マサイは昨年10月に、川内村の村会議員に立候補した。記事では、57票の得票で、落選、ということばかり書かれているが、これは、実は、「次点」だったのだ。
「川内村議会議員一般選挙 開票結果」を見ると、投票者総数2,137、トップ当選者326票、最下位当選者122票。次点のマサイはこの半分だが、それでも、まったく可能性がなかったわけではない。さらに得票が少ない人は、マサイの下に二人いる。今後、場合によっては「次点くりあげ」なんて事態もないわけでもない。
しかしまぁ、村という行政組織ではあるが、かなりミニマムな環境だ。私の住む町内会は、会員が1200所帯ある。一軒2人以上の成人がいるとすると、ほぼ川内村と同じ人口を抱えている、ということになる。面積は、ほんの数百メートル四方なのだが。
国内大手SNSのマサイのページを見ると、震災直後の獏原人は0・60μSv/hほどの放射線量だったが、最近は0・30μSv/hほどで推移しているようだ。もっとも、屋内と屋外に差はあるだろうし、もっとこまかいメッシュで調査してみる必要があるだろう。
それでも、ふと考えてみる。0・60~0・30μSv/hエリアで作られた野菜や鶏卵を、私はなんの疑問もなく購入することができるだろうか。私ほどの年齢なら、もうあまり関係はない、とされているが、やっぱり命は惜しい。できれば長生きしたい。
記事では、結局、電気の問題に終始して、文明そのもの、それに対峙するカウンター・カルチャー、という構図まではもっていくことはなかった。原発VS太陽光発電、程度だった。そもそもが「プロメテウスの罠」という原発に関わるテーマだったからしかたないが、やはり、これをきっかけに、文化、文明を、見直し、シフトし、トランスフォーメーションすることこそ、大事だと思うのだが。
3.11直後、隣の家が太陽光パネルを屋根の上にあげているので、ケータイの充電などをさせてもらった。我が家でも真剣にパネルを屋根に上げることを検討してみた。しかし、どうも採算が合わない。
見積もりは5~6社とってみた。性能も工法もまちまちだが、最安価格で100万程度で上げることができるようだ。まだ契約はしていないが、どうも腑に落ちない点も多い。
そもそも、月8000円程度の電気代だとすると、年に10万円。100万円といえば、その電気代を10年先払いすることになる。そのことにどれだけのメリットがあるのだろう。売電というメリットもあるようでもあるが、これも腑におちない。自宅で作ったものは、自宅で消費したい。別に発電で利益を挙げようと思っているわけではない。
ましてや、現在は原発でつくられた電気をつかっているわけではない。太陽光発電などを考えていると、なにかをすり替えられてしまっているような、感じを味わう。いずれはなんとかしなければいけないのだが、電気のことだけではなく、それを取り巻く文化、文明の行き先を考えてみたい、と思っているのだ。
今回の朝日新聞の「プロメテウスの罠」も、そういう意味では面白い企画ではあるが、こと獏原人のシリーズでは、まだ、そこまでは食い込んではいなかったと思う。どこか、内部告発的なニュアンスだけが突出していたように思う。
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