仙台平野の歴史津波~巨大津波が仙台平野を襲う! 飯沼 勇義 <6>
「仙台平野の歴史津波」 巨大津波が仙台平野を襲う!<6>
飯沼 勇義 (著) 復刻版 2011/09 本田印刷出版部 単行本 p234
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この本を親戚の小母さんにプレゼントしたのは数カ月前のことだ。届いたという連絡があったものの、その感想を聞かずにいた。そうしたら、先日、急に電話が来て、読むのは大変だったけど、とても参考になったという。
さらには、町内の知人に教えたところ、痛く感銘して、自分もほしくなり、街中の書店を探しまわったけど、見つけることができなかったという。どうやら、これから印刷元に連絡して送ってもらうようだ、とのことだった。
それはそうだろうな。見る人が見れば、この本の特異性がよくわかるはず。そんな気になって、あらためてパラパラめくっていたら、夜遅くになって来客があった。沿岸部の被災地でイチゴ農家をやっている親戚の小父さんである。
かろうじて残った農地でイチゴ栽培を再開した。塩害などもありなかなかうまくいかなかったが、ようやく、出荷できるようになったと、そのイチゴを持参してくれたのだった。
ああ、ありがとうございます。作ってくれたばかりか、こうして我が家まで持ってきてくれたことに、いたく感動してしまった。まだまだ粒ぞろいとは行かないが、それでも沢山もってきてくれたので、沢山たべた。甘さは、いつもイチゴの甘さである。
様々な津波体験や、今後の計画を聞きながら、自然とこの「仙台平野と歴史津波」の話題になった。すると、驚いたことに、小父さんは、この飯沼さんを知っているという。それも、だいぶ前から、もう20年以上も前から知っている、というのだった。よく郷土史家として、地元に来て、何度もあっているという。
だが、この本を出していることは知らなかったらしく、さっそく、この本をプレゼントすることにした。一度に読まなくても、きっと参考になるところがあるはずなので、手元においてください、と「3.11あの日を忘れない」とセットで手渡した。
さて、私の分がなくなってしまったので、さっそく、また印刷元に行って、数部入手してきた。もう売れ切れになってたら困るなぁ、と思っていたのだが、入手できたのでほっとした。
「売り切れでなくてよかったです」と言ったら、「いや実はあの時の版は売り切れて、あれから、新たに二度増刷したのです」ということだった。
そうだろうなぁ。聞いていた部数より絶対売れると思っていたから、増刷は必至だったはず。だが、出版社ならぬ、小さな印刷会社のこと、売れ残ったら大変なので、おそるおそるの再刊なのであった。
しかし、それにしても、ジワリジワリとこの本は売れている。この本の価値はとてつもないものがある。3.11を早々と預言したばかりでなく、その対策をもすでに提案している。今後の街づくりにも、この提案は大きく生きてくるはずだ。
イチゴをいただきながら、私は、この津波でいつまでも落ち込んではいられないのだな、と、つくづく思った。
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