水仙月の四日 宮沢賢治・原作 黒井健・絵 ミキハウスの絵本
「水仙月の四日」 ミキハウスの絵本
宮沢賢治/黒井健 1999/11 三起商行 絵本
Vol.3 No.0633★★★★★
水仙月って何時のことだろう。水仙の花が咲く頃だから、きっと春。4月か5月か6月の頃だろうか。暖かい南のほうでは、12月でも1月でも咲いているようだから、暦の上での日にちは決められないかも。
花言葉は自己愛。水面に写ったナルシッソスがそのまま花になったという。
水仙が雪解けを知らせる早春の花だとしたら、もう今年もきっと咲いているはず。あれ、我が家のちいさい庭にもあった筈だが、まだみていないぞ。ああ、このところ、そんな余裕はぜんぜんなかったなぁ。
賢治の水仙月のお話しの下地には、綿菓子の作り方システムが隠れている。火と、砂糖と、回転。町から砂糖を買ってくる子が、赤い服をきているのは、そのせいだ。
雪狼たちが走り回って風をおこすのは、そのせいだ。雪婆ぁが吹雪を起こしても、それはもう、綿菓子だから、ちっとも寒くない。ふんわりしていて、あたたかい。
水仙月の4日目。どんどん水仙が咲き揃ってくるはずなのに、まだ雪はとけない。
雪わらすが、一番最初に、大きな栗の木の、赤い木の実を、雪狼に落とさせて、おんなの子の足元に置くのも、これはきっと火の象徴だ。
子供は炭を売ってザラメと交換し、赤い火を抱えながら、白い綿菓子にくるまった。決して死にはしないけれど、死の世界はすぐそこにある。
水仙月は、春の誕生だけど、冬の死でもある。
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