オツベルと象 宮沢賢治・原作 荒井良二・絵 ミキハウスの絵本
「オツベルと象」 ミキハウスの絵本
作:宮沢賢治絵:荒井良二 2007/10 三起商行●26×25cm ●カバー付き 36P
Vol.3 No.0636★★★★★
オツベルなのかオッペルなのか、もとの原稿が存在していないので確定はできない。それでもやはり、不思議な語感だ。どこでも他に聞いたことのないような、ここにしかないような、ちょっと気になる言葉である。
賢治の世界には、けっこう色々な悪者がでてくるけれど、オツベルはその最たる者かもしれない。最初から悪いことをしようとしている。悪いことをして、利益をあげる。そして反省しない。
それなのに、文章では、あまり批判していない。むしろ誉めてさえいる。大変なのは、いじめられる象である。そして、それを悪と断定するのは、森の象の仲間たちである。
0歳児や1歳児では、象がなんであるかさえ、まだわからない。その大きさ、力強さ、従順さ。いちど、まずは動物園にいかなくては。
賢治だって、象が本当に働いているところなぞ、見たことはないだろう。これは、南方の、インドであるかも・知れない地方でのお話しであろう。私はインドに何度か行ったけど、本当に象が働いているところを見た記憶があまりない。
スリランカでは、藤井日達上人一行と地方めぐりした時に、本当に森のなかの川で、仕事をしている象をみたことがある。それは、日本の工事現場で重機が動いているような、当たり前の風景だった。もう35年前のお話しだが。
0歳児や1歳児には、象がなんだかはわかるまい。だが、なんだ得たいのしれない、不思議なことが、この世の中にはいっぱいあるのだと、象を通じて感じるだろう。
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