こころを支える「東北」の言葉 “がんばろう”を超えるよりどころ 宝泉薫
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「こころを支える『東北』の言葉」 がんばろう”を超えるよりどころ
宝泉薫 2011/08 言視舎 単行本 126p
Vol.3 No.0658★★★★☆
このところ、東北、という言葉が上滑りしている。日本、という言葉も軽々しく使われている。東北や日本という単語で何かが分かった気になっている。本当だろうか。
日本は、北半球にあり、また、その東側の東洋にある。そう言った意味では、北東地球の位置にあり、今回の災害地を「東北」と名付けるのも悪くはないだろう。しかし、日本列島の北という意味での、「東北」には、かなり手垢が付き始めていると、思う。
今回の3・11を、がんばれ日本とか、がんばれ東北、という矮小化したキャッチフレーズで捉えることは、的を外している。地球全体で考えなければならない、人類の重大な局面なはずである。
だから、安易な日本論や東北論には、当ブログは与しない。すくなくとも「もし、日本という国がなかったら」のような、ユダヤ人による日本応援歌など、愚の骨頂だと思う。
ダライ・ラマの「傷ついた日本人へ」なども素晴らしい本ではあるが、ここに「日本人」とでてくることに納得がいかない。このタイトルは編集者がつけたものだろうが、ダライ・ラマは、このような意図では講演していないはずである。敢えていうなら「傷ついた地球人へ」というタイトルにすべきであった。
さて、この本にも「東北」が登場する。東北には住んでいるが、もともとは東北人でない人が、編集者となって集めた言葉群である。そもそも、3・11オムニバス本は、ほとんど面白くない。この本もまた、そのカテゴリにかぶさる一冊ではあるが、編集者の意図が明確にでていて、結局は、一人の人間の意図がつかめるので、このカテゴリの中においては、まずは読みとおすことができる。
そう言った意味においては、読書ブログとしての当ブログは、似たような、他人の言葉をかき集めているブログだから、大きいことは言えない。反省しなければならない。
5~60人の関連の言葉をきっかけに、編集者が、自分の言葉を発している。中には、なかなか含蓄のある言葉にも触れることができたので、この本は、3・11オムニバス本の類ではあるが、読んでいて、最後まで読みとおせた本であった。
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