「アティーシャの知恵の書(上)」The Book of Wisdom, Vol 1 OSHO<1>
「アティーシャの知恵の書」(上) The Book of Wisdom, Vol 1チベットの覚者を語る<1>
OSHO/スワミ・ボーディ・デヴァヤナ 2012/03 市民出版社 590p
Vol.3 No.0667★★★★★
ある意味、この本は不完全である。Osho講話の邦訳としてはもっとも新らしい、この春に出版されたばかりの本だ。しかし、講話された時期や場所などが明記されていない。OSHO講話タイトル:年代順を見ると、どのような時期に、どのような経過をたどって語られた講話だったのかが、すこしわかる。
79/02/11~ 79/02/26 The Book of Wisdom, Vol 1
79/02/27~ 79/03/10 The Book of Wisdom, Vol 2
この時代背景が分かっていないと、この本でとくに強調されているサニヤスのことなどの意味を、よくつかめない読者もいるかもしれない、と危惧する。
この本はあちこち面白い。この時期、師事すべき光明を得たマスターは、クリシュナムルティとOshoしかいない、と言明していると受け取れる文脈がある。と言っても、クリシュナムルティは弟子をとっていないのだから、弟子入りするには、Oshoしかないことになる.。いつものOsho節には、なかなか魅惑される。
クリシュナムルティの悟境についても、かぎりなくクリアに、Osho流の分かりやすい、ソリッドなコントラストで語り切る。
Atlantisの文字列を、逆にしてSitnalta(シトナルタ)について、神智学グループの中で講話した話など、痛烈極まりない。このエピソードだけで、神智学グル―プを断罪することはできないが、Oshoがもっとも、エソテリックじゃなかった時代の講話である、というイメージを受ける。
この本はVol1をベースとした本であり、いずれ、下巻がでるだろう。
今回、このタイミングでOshoのこの本を読むことになったが、ある種、Oshoを読み抜けるのに必要な、自分なりの「速度」がつかめた感じがする。ひとつひとつを丁寧に読み続けると、一冊の本として読了するまで、膨大な時間がかかってしまう。かと言って、あまりに速読では、本来の意味がつかめない。
インド仏教から、チベット密教への橋渡しの時期に存在するマスター・アティーシャにかかわる話だが、ここでは、あまりチベット臭がしない。この時期に語ったものだから、そうなっているのだろう。
しかし、この邦訳の出版時期としては、当ブログとしては、ちょうどよいタイミングではあった。
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コメント
翻訳者から他のページに連絡をいただきました。
「下巻」楽しみです。
>とりあえず「知恵の書」下巻は6月上旬に出版の予定です。
それから「The Transmission of the Lamp」も翻訳済で、来年の春に出る予定です。
で、現在は「The Discipline of Transcendence」の翻訳を始めたところです。
投稿: Bhavesh | 2013/05/21 22:28
スワミ・ボーディ・デヴァヤナ様
コメントどうもありがとう。翻訳にはいろいろ制限があることは知っています。それでも、読者は読者として、勝手な独りごとを、言い続けているわけです。
今後も素晴らしい翻訳、続けてください。
OSHOの講話年代、おおいに参考にさせていただきます。
LOVE
投稿: Bhavesh | 2012/05/26 21:47
OSHOの講話年代については私も作成しています。
よろしかったら参考にしてください。
http://mahorobanomori.web.fc2.com/spiritual-Osho-work.html
投稿: スワミ・ボーディ・デヴァヤナ | 2012/05/26 19:44
この本を翻訳した者です。
講話の時期や場所が記載されていないことで、不完全であるとのご指摘ですが、
この点については、OEJより講話日は記載しないように、という規約がありますので、出版社はそれに従ったまでです。
もうひとつ、表紙にOSHOの写真を載せること、翻訳者の後書きのようなものも禁じられています。
いろいろOSHOの本の出版に関して、規制があることを理解してください。
私も、講話日をふまえて読まないと理解できないところが多々あることは承知しています。
投稿: スワミ・ボーディ・デヴァヤナ | 2012/05/26 19:18