机の上はいらないモノが95%<1> 世界一シンプルな整理法 リズ・ダベンポ-ト
「机の上はいらないモノが95%」 <1>世界一シンプルな整理法
リズ・ダベンポ-ト/川村透 2008/11 草思社 単行本 110p
Vol.3 No.0733★★★★☆
テーマ「Meditation in the Marketplace」の進行の中で、思い入れの三冊の中の一冊としてリズ・ダベンポ-トの、「気がつくと机がぐちゃぐちゃになっているあなたへ」(2002/09 草思社)を思い出したのだった。
あれだけ思い入れの深かった三冊だが、この10年で残っているのは、この本一冊だけ。いまでも事務所においてある。最近こそ開かなくなったが、ことあるごとに開いては、赤線を引き、マーカーでしるしをつけて参考にしたのだった。
あの本の後続本として出たのが、こちらの「机の上はいらないモノが95%」である。いやぁ、実に図星だ。今日までのわが机の上は、麻の葉が乱れるごとく、すごい状態になっていた。ところが、この本を読んだおかげで、また快刀のごとく、ほとんどの書類をバッサバッサと片付けてくれたのだった。ほとんどがシュレッダー行きである。
6年の間をおいて発行された2冊の本の内容はほとんど同じである。むしろ、後続本のほうが、よりシンプルで骨子だけが書いてある。
彼女に教わったことはたくさんある。机を逆U字型にすること。やるべきボックスとあとからやるべきボックスを作ること、司令塔としての手帳をつけること。やるべきリストに7つ以上の項目を書かないこと。いずれやる、とりあえず、というスタイルは全廃し、すぐやる。
今でも守っていることがいくつもある。ただ、仕事の環境もだいぶ変わってきた。特に、手書きのTODOリストは、現在はすべてオンラインでリストアップされる時代になった。いちいち手書きする手間が省けてきた。
ペーパーレスとはいうものの、いまだに紙ベースで保存しなければならない書類も多い。この片付けが私には大の苦手である。彼女は、机の上が片付かないのは右脳が発達している人たちだ、というが、なるほどと思う。
同じ兄弟でも、兄はまったく小さいころから机の上がきれいだった。引き出しの中も、菓子箱などをカットしたりして、整理整頓していた。これが私にはまったくできなかった。私はオールワンがいい。引き出しの中は、大きく何でも突っ込んでおく。机の上も何でも並べておくのが好きだった。
しかし、事務的な仕事となるとこれが障害となる。ほしい時にほしいモノがみつからない。これでだいぶロスする。これだけ人生を重ねてきたので、それなりに工夫はして、なんとかやりくり上手にはなってきた、と自分では思うのだが、今回この本をめくってみて、ああ、まだまだだなぁ、と反省しきり。
読み直して気になったのは、おすすめスタイルとして、背もたれや肘掛のある椅子ではなく、バランスボールを推奨しているところ。あれ、前著にはそんなこと書いてなかったはずだがなぁ。でも、これっていいアイディアかも。
まさか大きなオフィスではそれはできないだろうが、わがSOHOなら、それは可能だろう。一度やってみる価値はある。
この10年間の「思い入れの三冊」でいまでも現役で役立ちそうなのは、この本一冊。ほかの二冊は記念碑として過去のものとなってしまった。そこのところを考えてみるに、どうやら、机の上を片付ける、ということは、次から次とやってくる人生の新しい課題への対処の仕方を教えているような気もしてくる。
さまざまな課題のなかで、処理できるものと処理できないものがある。とにかくやらなければならないことを7つに絞る。そして優先順位をつける。先延ばしにしないで、今やる。いつまでもリストの上位に上ってこないものは、思い切って断念する。
これは整理術というより、人生訓の様な気がしてきた。
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