通信料金をトコトン下げる!必勝テク ケータイ スマホ ネット
「通信料金をトコトン下げる!必勝テク」 ケータイ スマホ ネット
「特選街」 2012年 07月号 2012/06/02 マキノ出版 B5
Vol.3 No.0726 ★★★★☆
ケータイの料金体系は非常にわかりにくい。通信会社にいいようにもて遊ばれている感じがする。だから、いぜんはとにかく通信機能があればいい、と時代遅れのムーバ機を約6年間、最低料金で使い続けてきた。
しかしフォーマ機への全面変更ということで、いかしかたなくフォーマ機に変えて、はや2年近くになろうとしている。機種代の払い込みもまもなく終わり、ナンバー・モバイル・ポータビリティ(NMP)とやらのチャンスでもあり、またぞろ、通信環境を再考するチャンスへとさしかかった。
ケータイでの音声の通信環境は絶対必要である。これは品質のよいシンプルなものが一番いい。ケータイメールは最小限に必要である、料金はあまり気にしない。さて、問題はこれからだ。モバイル環境で、どこまでの通信条件を必要とするのか。
現状でいえば、ケータイ+家庭WiFiに特化したスマホ+FonFreeInternet、というトリニティで乗り切ってきた。だが、ごく最近は、タブレット型端末をどのように自らの仕事に入れ込んでいくかが課題となりつつある。
これまでの歴史的なことを振り返ると、仕事には、固定電話と机ひとつがあればよい、という時代が長く続いた。そこに登場したのがポケベルである。PHSへと進化し、ケータイが当たり前の時代となった。
すべて印刷物という紙ベースの時代から、パソコンが導入されたところで、年配の層から脱落組が増えた。OA機器といかに取り組むかが、ビジネス上のサバイバル戦略の鍵となったのである。
パソコンの進化も、スタンドアロンのデスクトップ機が長いこと鎮座していたが、ノート機がネットにつながることによって、仕事環境は大きく変化した。特に、オフラインソフトがオンラインソフトへと変化し、クラウド化が一気に進んだ。
ノート機+オフラインソフトの組み合わせで、客先へ営業先にでかけるというスタイルもごく当たり前になったが、パソコンの紛失や盗難が多発し、膨大な顧客データの流出という問題が顕在化した。そのおかげで、パソコンのモバイル化は停滞し、ノート機もやはりオフィスで机の上で使うもの、という時代へと逆戻りしつつあった。
そこに、2年ほど前から登場したのが、スマートフォン(スマホ)とタブレット端末である。ガラパゴス・ケータイ(ガラケー)と揶揄された国内向けケータイ端末は進化が異常な段階に差し掛かりつつあったところに、iPadの横槍を受けたのだった。
ガラケーのほうが国内向けにはより適した面もあったが、グローバル化の波は、それを認めない。結局、2012年春モデルは、国内各社すべてスマホ、という時代が到来したのである。さて、問題はこれからである。機種代+通信料金が馬鹿高いものになりつつあるからである。
「通信料金をトコトン下げる必勝テク」ということでは、現状の8円運用スマホ+FONで決まりである。これ以上下げようがない。現在では5円運用まで下がったAUのIS01はお気に入りである。端末代0円で数千円の手数料を払えば、あとは家庭用WiFiでつなぎ放題。
FONは自宅でも活用できるが、外出先で利用できる場合がある。意外なところに電波が飛んでいて、実に便利なものだと実感することも多かった。しかし、これは実用にならない。モバイル環境で、使いたいときに使うという信頼性は一切ない。つながればもうけもの、というテストケースという位置づけだった。
さて、ここからが問題なのだが、今、各業界は、タブレット端末の登場を契機として、これをいかに仕事に組み込むかを検討し始めている。個人的なエンタメ性の高いスマホより、プレゼンとしてのタブレット端末を、動くパンフレットとして活用し始めたのだ。
タブレット端末は単体としては、実につまらない仕組みである。物理キーボードもなければ、マウスもない。外付け機種などのアクセサリーなどは一切受け付けない。いたってアホな機械である。
ところがこれが、モバイルWiFiとつながることによって、ビジネス上の武器と化す。仕事はすべてオンライン上で行う。膨大なデータはすべてクラウド化されているので、自らに蓄えることがない。端末紛失=情報流出、という不安材料が削除される。
業界のトレンドは、とにかくここまでやってきた。もちろん問題は山積みである。これまで紙ベース→デスクトップ機ベースで構築してきたフォーマットを、タブレット端末ベースに組み替えなくてはならない。膨大な作業が待ち構えている。
さらには、そのモバイル環境をささえる通信環境がどこまで整うのか、ここが目下の課題となりつつある。FONは使い物にはならない。WiFiスポットは趣味以上のものとしては使えない。端末組み込みWiFiは通信料金が高すぎる。新型通信(Xi)は通信可能エリアが小さすぎる。
結論として、このトレンドを迎え撃つわが陣営は、機種代終了のガラケー端末+2年縛り終了の無料スマホ+最安モバイルWiFi(家族と共用)、というスタイルに落ち着きつつある。
ガラケーはまず音声通信がしっかりつながってくれればそれでいい。エリアが広く、信頼性が高くなくてはいけない。メールやワンセグも使える。緊急時には役立ってくれるだろう。物理キーボードもついているし、場合によってはフルプラウザでインターネット接続できるように料金も設定してある。
無料スマホはお気に入りである。5インチ画面で物理キーボードがついている。ちょっとしたミニパソコンである。ワンセグの受信能力もすばらしい。OSがバージョンアップできないので、一部動画が使えない部分はあるが、それは許容範囲内だ。
モバイルWiFiは、目下、家族と共用のものを携帯してその使い勝手をテスト中。ポケットに入れて歩くので確かに重いが、この程度は許容範囲だ。問題はその品質とエリア。品質はつながってしまえばまずまず。ただエリアが問題。
高速道路ではぶつぶつ切れる。地方では、街ごとつながらない。充電の状況は長時間にも耐用しているようである。自らの活動範囲とどこまでマッチしてくれるかが鍵だ。モバイルWiFiがあれば、WiFiノート機を持っていけばいいので、実は、私はタブレット端末は回避しようと思っている。モバイル環境があれば、ノート機のほうが絶対に使いやすい。
FONのかわいいルータを持参して歩くっていう奥の手もある。出先で有線LANがあれば、そこにLANコードを差し込みさせていただいて、いつものWiFi環境が再現。ノート機がいつもの状態で使えるのである。
ここまでくれば、あとは電源の問題である。それぞれのモバイル機器はすぐ充電量が消費されてしまう。車にはシガレット電源から充電できるように各社のアダプタを常備している。USBで充電できるようにもなっているし、場合によっては100ボルトの電力も取り出せるようにしてある。車に関してはガソリンが必要なわけだから、常にガス欠はないように注意する必要がある。
停電時などに備えて、「1台7役 手回し充電ライト 携帯レスキューそなえ君」だとか、「くるくる回して 充電くん 〜携帯充電機能付ダイナモラジオライト~」などなどを用意はしているが、気休めにはなっても実用にはならない。太陽電池と充電器の組み合わせのトランクスタイルをベランダに準備する必要があるかもしれないが、今のところは隣の家の屋根に上がっている太陽電池パネルが目下の命綱である。
自らの年齢の上昇とともに、顧客層の年齢も上昇する。もちろん高齢化すれば、しだいに顧客は減少する。自らのビジネススタイルを維持するためにも、ジュニアマーケットの獲得は目下の課題である。タブレット端末化の波は、若い年齢層の顧客取り込み作戦のひとつでもある。
しかしその目論見は本当に功を奏するのだろうか。もうすこし様子をみてみないとわからない。
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