ルイスと未来泥棒 ディズニー
「ルイスと未来泥棒」
ダニエル・ハンセン ジョーダン・フライ ウェズリー・シンガーマン スティーブン・アンダーソン 2008/04 発売 ウォルト ディズニー スタジオ ホーム エンターテイメント DVD 95分
Vol.3 No.0773★★★★★
ウィリアム・ジョイスの子供向け絵本「ロビンソン一家のゆかいな一日」が原作。そもそもはディズニーで製作していたものだが、ディズニーがピクサーを買収したことによって、ピクサーから移ってきて実権を握ったジョン・ラセターの指示により全面的に作り直されたものという。
ピクサー追っかけの途上で気づいた一作だが、これをピクサー関連作品と呼ぶことは厳密にはできないだろう。だが、ピクサーとディズニーの合流によるジョブズの立ち位置を考えるとき、これはひょとするとジョブズ礼賛の一作なのか?と疑問符を持つ。
ラセターとジョブズの関係から考えれば、そう簡単にジョブズ礼賛になるわけもないだろうし、監督のスティーブン・アンダーソン自身も養子であったということだし、自分自身をベースにして製作したと言っているのだから、ジョブズの人生を重ねるのはちょっと無理があるかもしれない。
あるいは、見る人によれば、これはたくさんのストーリーがまじりあっているものと考えることができるかもしれない。だからここでは、あえて一視聴者のわがままとして、この作品にジョブズ・ストーリーの片りんを勝手に推測することにした。
この映画の主題は未来へ希望を持ち続けようということだから、むしろメッセージとしてはウォルト・ディズニー本人の言葉のほうが強いようにも思える。しかしながら、ピクサーがディズニーに買収されて、ジョブズがディズニーの筆頭株主となり、ピクサーからラセターが乗り込んで完成した作品とするならば、やはり、話題性としてはジョブズのライフストーリーにその多くを依存した作品となっているのではないだろうか。
まずは、原作の絵本「ロビンソン一家のゆかいな一日」を見てみることにしよう。
余談。このロビンソン一族の企業マークが○の中にRが描かれており、どこぞの団体を連想して笑った。
| 固定リンク
「30)Meditation in the Marketplace2」カテゴリの記事
- 「演劇」性と「瞑想」性がクロスするとき 石川裕人『失われた都市の伝説』 劇団洪洋社1976(2012.10.26)
- 私にとって「演劇」とはなにか<1> 石川裕人作・演出『教祖のオウム 金糸雀のマスク』現代浮世草紙集Vol.3(2012.10.26)
- 幻のポスター発見! 石川裕人第5作目 『夏の日の恋』 贋作愛と誠 1975 <1>(2012.10.25)
- 石川裕人にとって「離脱」とは何か 『石川裕人百本勝負 劇作風雲録』<4>(2012.10.25)
- New-T 発見!石川裕人のあらたなるペンネーム 『仙台平野の歴史津波』 飯沼勇義 <7>(2012.10.24)
コメント