Appleの正体 スティーブ・ジョブズの最高傑作 マック・ファン
「Appleの正体」 スティーブ・ジョブズの最高傑作
マック・ファン 2012/03号 マイナビ 雑誌
Vol.3 No.0761★★★☆☆
2011年11月号がジョブズ退任を期して編集されたものであり、その後に亡くなった直後の記事を読んでみたいと思ったが、間の12~2月号は割とあっさりした記事が多いようだ。リストで見る限り、この辺あたりがスティーブ・ジョブズの名前がでてくる伏流水噴出ポイントか。
そう思ってめくってはみたが、それほど感傷的な記事はなく、むしろ、その傑作として、一台一台を生み出すアップルという会社の姿を伝えている。
なるほど、と思いつつ、ジョブズ一流の現実歪曲マジックの仕組みがどんどんと舞い降りてくる。これじゃぁ、ますますマック派に「転向」したくなってしまう。
ただ、本当に必要なのか、本当に欲しいのか、それだけの見返りがあるのか、と我が身に迫っていくと、どうも本当に必要かどうかは難しいラインにある。
今あるギリギリの環境を活用する手はいくらも残っている。一気にイノベーション!を唱えて走り出しても、それほど現実は甘くないように思う。
はっきり言ってウィン派の流れもXP機で既に停滞していて、大きく変化することはない。むしろ回線やケータイに主役を奪われたこの10年だった。そして、その変化を見て機敏な行動を「とれた」のがジョブズだった。
私自身は私自身が理想とする環境へ近づいていくには、別にマックの力を借りずとも、非マックを通して構築することは可能だと思われる。まったく無視していくことも可能ではある。
しかし、こうして歴史を振り返ってみると、それはジョブズとは無関係に発展したものではなかったし、アップルというシステムがなかったら、やはり存在し得なかった高みへと、いつの間にか誘い込まれている自分を感じる。
今後、私自身がマック派に転じることがなかったとしても、ジョブズやアップルは偉大なり、という感想はますます深まる。
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