『よみがえる日本語』 ことばのみなもと「ヲシテ」 青木純雄他<1>
「よみがえる日本語」 ことばのみなもと「ヲシテ」<1>
青木純雄・平岡憲人・著 池田満・監修 2009/05 明治書院 単行本 366p
Vol.3 No.0872★★★★☆
1)贈本である。贈ってくださった方に感謝申し上げます。
2)ヲシテ文献とはなにか。ホツマツタエやミカサフミ、フトマニなどの、日本古来の文字で書かれた文書があることは以前より聞いてはいたが、新たにヲシテなる文書が現れたのであろうか、と身構えてしまい、なかなか開くことはできなかった。
3)でも、ようやくその気になって開いてみれば、ヲシテとは、そのホツマツタエやミカサフミ、フトマニなどの文書が書かれた文字そのものの名前であった。ホツマツタエなどを補強する協力なメソッドなのである。
4)ともするとトンデモ領域に闖入しかねない研究だ。一般図書館の開架図書を中心に読んでいる当ブログとしては、ややグレーゾーンかな、と思ったが、いえいえどうして、キチンと最寄りの図書館にも収蔵されている一般書である。
5)そもそも「秀真伝」と書いてホツマツタエと読ませるのは、ヲシテ文字から考えると間違いである。そして、また横書きで理解しようというのも邪道である。さらにまた、キチンとヲシテ文字で書き読みしないと、本来の意味はわからない、ということになってしまう。
6)ではヲシテ文字はどんなものかというと、このワープロの時代、文字そのものが書けないではないか、と思うのだが、すでに独自にフォントが開発されていて、ワープロの中に取り込めるらしい。これはまたすごい進化だと思う。
7)当ブログにおいても、ヲシテ専用フォントをつかい、縦書きでホツマツタエなどを理解しようとする時代がくるのだろうか。
8)当ブログにおいては、真実は言葉では表せない、という立場をとっている。だから、どんな文字や体系であっても、表現不可能、している。したがって、真実は真実として単独としてあり、言語は言語として道具にとどまる、と考えている。
9)当ブログでは1500単語でコミュニケーションしようという簡易英語=グロービッシュにも関心を持っている。要は互いのコミュニケーションとして原則的で基礎的な意思が疎通しあうのであれば、それで足りるとする考えに共鳴できる。
10)そのような背景からエスペラント語などにも興味はあるが、実際には普及していない。通常使われている言語として地球上でもっとも多いのはスペイン語だろうが、地域的に偏りがある。地球共通語としては英語が一番近道だろう。
11)このような地球言語への道を背景にしながら、ここでヲシテ文字を学ぶ、ということは、また違った意味合いを持っている。ヲシテを私たちの日常のコミュニケーションに役立てようというわけではなく、古代への探求の乗り物にしようというのがヲシテ研究である。
12)古事記・日本書紀以前のこの列島には、当然長い文化歴史があるのであり、表層の外来文化を取り除いた形で、深い層へと降りていこうというのがヲシテ研究だ。そこには、日本列島への深い信頼があるし、古代へのこだわりがある。古代よりもさらに深い超古代といってもいいのかもしれない。
13)しかし、と、私ならここで思う。一方的な古代崇拝だけでは、道は開けない。現代の、現在進行形で、しかもこれから起きてくることどもへのオープンな態度もまた、地球人スピリット探索には大切な姿勢だと思う。もちろん、未来志向だけでも一方に偏っているのは当然のことだが。
14)ここはバランスが必要なようだ。かつてヲシテで書かれた「真実」があった可能性を受け入れつつ、未来において「真実」が語られる可能性を信じつつ、現在を「真実」としていきて行く道を模索していかなかればならない。
15)繰り返せば、言葉は真実ではない。言葉で指し示される「真実」はあるかもしれないが、真実を生きるのは言葉ではない。真実を生きているのは、いま、ここにいる、わたしでなければいけない。
16)ともすれば日常生活の中で、忘れてしまいそうになる真実への道だが、このような形でオシテ研究にふれることによって、日々の生活に、覚醒の光がはいってくるとするならば、この本をいただいて、幾ベージかを読ませていただいた効果があった、ということになるだろう。
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