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2012/11/23

羽倉玖美子 『ホピの太陽の下へ』 女三人、アリゾナを行く


「ホピの太陽の下へ」 女三人、アリゾナを行く
羽倉玖美子/著 辰巳玲子/協力 2005/06 野草社    新泉社 単行本 244p
Vol.3 No.0886★★★★☆

1)この本もまた、タイトル+サブタイトルを見ただけで、なんとなく内容がわかってしまう。発行は2005/06である。この発行の年月日をみて、なんとなく感慨深いことがある。私はこの本をみて、羨ましいと思った。こういう形で本が作れるんだ、と感動した。その直後に私は、自分でも文章を書こうと思った。だから、その直後に当ブログを登録したのだった。

2)しかし、その後、なんとかブログが実質的にスタートするには6ヵ月間の試行錯誤の連続の期間があった。

3)女三人とは、著者と映画「ホピの予言」監督の連れ合い、そしてその娘。そして旅をしたのは2001年の夏のことである。内容はどことなく小説風なノンフィクション・ライティング。

4)腰巻には北山耕平が推薦文を書いている。

5)ホピの国への旅は巡礼である
 世界のどこからも遠い国。前の世界の記憶をかたくなに守りつづけてきた人たちの暮らすおそろしく美しい大地。ホピの国を訪れることは、すべての人にとってそのまま巡礼の旅なのだ。運命的にホピの国を訪れた2人の女性と1人の少女は偉大なる精霊の力を借りて世界を写し出す鏡を覗き込んだ。この本は、彼女たちのハートを通していまの世界を写し出している。北山耕平
 本誌腰巻

6)これだけ交通手段が発達した時代であり、あちこちを旅するバックパッカーも、巡礼者も多い。しかし、一冊の本にまでまとめようという旅人はそう多くない。本にしようという意図がないと、本にはならないし、本にされることによって、得られるものと、失われるものがある。

7)本書は、その旅があってから、本になるまでさらに数年の月日を要している。文章として起稿することも難しかろうが、書き手として自らのスタイルやら、出版社の準備、編集者との交渉など、とにかく書き手としてのセルモーターを始動させようとした苦労が偲ばれる。

8)「『ひとりじゃないよ』~不登校・ひきこもりの子どもと共に」(2001/03 発行・仙台市市民局男女共同参画課)についで、著者にとっては、この本を生み出すことはさらに大きな努力が必要であっただろう。ここから「数申」(2010/07 本の森)、「愛する地球に」(2012/11 本の森)につながってきたのだ。そして、現在、彼女の次なる出版プロジェクトも進んでいるようだ。

9)今回は、そのことを確認できれば、この本を振り返った意義は達成されたことになる。

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コメント

haguさん
「愛する地球へ」出版おめでとうございます。多くの人に読まれるといいですね。いろいろ勝手に読ませていただいております。ご容赦を。

投稿: Bhavesh | 2012/11/23 15:34

バベッシュ、どうもありがとう。

投稿: 羽倉玖美子 | 2012/11/23 12:13

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