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2013/03/04

『ウェブで政治を動かす!』 津田大介 <2>

<1>からつづく 

「ウェブで政治を動かす!」 <2>
津田大介 2012/11 朝日新聞出版  新書 296p

1)実は、本書を書いている筆者自身も、本音を言えばほとんど、”政治”には興味がない。「政治家にならないか」という誘いがないわけでもないが、政治家になるのだけはまっぴらごめんだ。----では、なぜこんな本を書いているのか。

 それは、筆者が一般の人がイメージしている”政治”とは異なる観点に興味を持っているからだ。 p4「はじめに」

2)津田大介の名前を聞いたのは、ツイッター情報追っかけをしている時に、ツダる、という単語がでてきた時だ。つまり、ツイッターを書き続け、何かのイベントなどを、あたかも実況放送しているかのようにツイッターでつぶやき続けること、それが、どうやらこの人の得意技であったらしい。そこから、彼の名前を取って、ツダる、というスラングができたようだ。私などは、それら総体して、この人の存在を個人的に、津田男と言い習わしている。

3)スマートフォンを手に入れ、ツイッターのアプリをダウンロードして、まずは100人ほどフォローして、さて、次の段階、という時、ある日曜日のことだった。朝まだ布団の中でまどろみながら、スマホをいじっていると、「蔵王なう」というツイッターに目が止まった。

4)蔵王は昔から、いつかは「蔵王王朝」の謎をとこう、なんて思っていたから、その情報については、それとなくいつも探っている。おや、だれか蔵王に行っているのか。

5)「これから仙台に向かう」という。おやおや、だれかが蔵王から仙台に走っている。だれだろう、と思ってプロフィールをみたら、この津田男であった。続いて、本日の午後からとして、中央図書館でのイベントのサイトのURLが貼り付けてあった。

6)なるほど、午後からのイベントに向かっているのだな、と、よくよくみるとそのイベントのパネラーの一人がこの人だった。ツイッターを始めたばかりだし、中央図書館も、このごろよく行く。これはグッドタイミングかも。さっそく、会場に電話で確かめてみると、まだ満席になっているわけではない、という。

7)さっそくちょっと早めの昼飯を食い。会場に向かったのだった。

8)すこし早めに会場についた私は、当時気にいっていたFREE FONの野良電波を探して、会場周辺を、スマホを片手にウロウロしていた。その時、この津田男氏も、会場周辺を散策していた。カタコト挨拶をし、きょう、あなたのツイッターをみて、いまここにいますよ、と伝え、名刺も渡しておいた。

9)パネラーの一人としての彼は、茶髪というか、シルバーヘアーのやんちゃな風貌とは違い、かなりマトモな話だった。この人の話は、あのシルバーヘアーじゃないと、マトモすぎて、飽きてしまうかもしれない(笑)。それだけ、けっこう手応えのある内容だった(その時の講演内容は、本書にほとんど含まれている)。

10)それは3・11以前のことだった。彼には当ブログが目を通しただけでも「Twitter社会論 新たなリアルタイム・ウェブの潮流」(2009/11 洋泉社)、「ブックビジネス2.0 ウェブ時代の新しい本の生態系」(2010/07 実業之日本社 共著)、「未来型サバイバル音楽論」(2010/11 中央公論新社)がある。そして震災後には「IT時代の震災と核被害」(2011/12 インプレスジャパン 共著)、「リアルタイムメディアが動かす社会 市民運動・世論形成・ジャーナリズムの新たな地平」(2011年09 東京書籍 共著)などがあり、思えば、当ブログも結果的にずいぶん彼をおっかけていたことになる。

11)その他、彼には「ググる - 検索エンジンGoogleを使ってネット上の情報を検索すること」(2004)とか、「アマゾる―オンラインショップAmazonをとことん限界まで使いこなすこと」(2005)とかの著書もあるのだから、期せずして「ツダる」も一つの動詞として認知されることになったのだろう。それにしても、アマゾる、という動詞は今日、初めて知った。

12)3・11震災後、彼からメールがきた。以前に渡しておいた名刺のアドレスを登録しておいてくれたのだろう。イベントの同報メールだった。なにやらフクシマの被災コンビニを会場に、東京から参加者を募ってバスでツアーを組み、コンサートをやろうということだった。そのメールは当日直前であり、残念ながら、私は予定が入っており、参加できなかった。

13)以前、いちばん最初に見たのは、ツイッターを紹介するかたちで、NHKテレビ「クローズアップ現代」に登場していた。その後、彼はブレークしたのか、しないのか、とにかくテレビのゲストやキャスターとして見かけることが多くなった。

14)この人、ちょっと笑顔が少ない。もっとも、この茶髪でニヤニヤしていたら、もともとベビーフェイスであり、なんだか中身のない人間に見られてしまうかもしれない。 「父親は社会主義協会派活動家だったが、思想を押しつけられることはなく育」った(ウィキペディア)とはいうものの、もともとは、けっこうシリアスな人間かもしれない。

15)それにしても、筆者が言う、「一般の人がイメージしている”政治”とは異なる観点」とはいったい、どういうことだろう。

<3>につづく

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