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2013/03/07

『ウェブで政治を動かす!』 津田大介 <4>

<3>からつづく 

「ウェブで政治を動かす!」 <4>
津田大介 2012/11 朝日新聞出版  新書 296p

1)政治は、もはや遠い世界での出来事ではない。きみがウェブを駆使して社会を動かせる時代は、もうそこまで来ている! 本書では動員の革命、政治家のSNS利用、ネット選挙、オープンガバメントなど、近年のめざましい動きを追い、「どうせ何も変わらない」という閉塞感を抱いた現代人に向け、ネット界の寵児が政治への新しいアプローチを説く。表紙見返し

2)誰が書いたか知らないが、これはかなり楽観的すぎるコピーだろう。「ネット界の寵児」とまで書いているわけだから、自分で書いたわけではないだろう。でもそれにしても、ちょっと面映ゆい。私からすれば、やはりこの人を「ネット界の寵児」とは呼べない。出版者は朝日新聞出版社ですか。かなり、行き過ぎた表現だな。

3)この本、ざっと斜め読みはしたが、まずは、この本を読むというより、この本をネタにして、自分のブログが進めばそれでいい、思う。だから、最初から、この本の客観的な評価とか、ダイジェストとか、放棄する。

4)至近な例で言えば、昨年末の国政選挙って一体なんだったんだろうなぁ、と強く思う。少なくとも、その結果は結果で、敢えて受け入れよう。しかしだ。私は私なりに反省がある。

5)6次の隔たりという奴で、私は私なりに、200人ほどの人びととつながっていれば、世界中の人へ情報を発信できるだろうし、世界中のニュースも基本的にはフィードバックしてくるはずだ、という思いがあった。

6)だから、まぁ、ひととおりのSNS、つまりフェイスブックやツイッターを初め、それぞれのニュースを受け止めていた。当時の「アジェンダ」としては、「脱原発」が当然だと思っていた。これしかあり得ないでしょう。

7)反対意見がないわけではないことは知っていたし、ある意味、積極的な意味で、原発推進派の意見にも目を通していた。しかし、どう考えても、科学的にみても、経済的に考えても、政治的に見直しても、選択は「脱原発」しかないと思っていた。それしかあり得ないだろう。

8)私のまわりは、その意見で一辺倒だった。まぁ、そうなるしかない。でも、あとで考えてみたら、結局は、私の200人は、私が恣意的に選んだ人たちなのだ。たぶん「推進派」は、丁寧に重層的に排除してきたのではなかっただろうか、という反省がある。

9)つまり、昨年末の国政選挙に関していえば、私の意見とは違った結果だったし、私の周りの意見とは全く違った結果だったし、私や、私の周りの「ウェブ」が「政治」や「社会」を動かした、という実感はまったくない。むしろ、完全にずれている。

10)とてもとても「政治は、もう遠い世界の出来事ではない。」なんていう、いい加減なことは言えない。もう、どんどん、政治は、遠い世界になって、手が届かない、という無力感のほうが強い。「どうせ何も変わらない、という閉塞感」は、ますます強くなる。まったくずれている。

11)政治なんかはどうでもいいよ。どうぞ、お好きな方々でどうぞ、と言いたくなる。現在でも正直いうと90%くらいはそのような気分でいっぱいだ。私には私の世界がある。私は私の世界を楽しむ。別に「政治」なんて、私の世界には入ってこなくてもいい。いらない。無関係であり得るなら、それが一番だ。

12)これが本当の気持ち。それが楽だし、まぁ、結果としてそれしかできないのではないか、と思う。思っている。

13)しかしながらだ。この本を敢えて今取り上げようとしている自分がいる。私が私の世界に閉じこもっていくだけなら、もう、ブログは必要ないだろう。自分でワープロでも手書きでも、ひとり日記を書いていればいいのではないか。いや、それさえも必要ないかもしれない。自分の中にこもればいいだけだ。

14)そう思いつつ、ブログやSNSをやめることを考えるのだが、どうも、これが、悲しいというか、なにか一つ、人生の中の楽しみを奪われてしまうような気分になる。私は、もともと、ネット社会が好きなのだ。ブログも好きだし、SNSだって、好きなのだ。このような「楽しみ」に距離を置いてしまうのは、ちょっと悲しくないか。

15)私は敢えて、今、外側の世界のことを「政治」という言葉で象徴させようとしている。「自分」がいて、「政治」があって、その間に、「ウェブ」があったとする。この三つの関係が、どうもうまく機能していない。どこかがずれている。

16)逆に言えば、例えば、投票所に行って一票投じるような、そのような実感を伴って、ウェブ上での発言なり表現が、なにかに作用している、という実感がでてくるなら、それはそれは、きっと、もっと楽しいものになるはずなのだ。

17)つまりだ。この本のタイトルのように「ウェブ」が「政治」を「動かす」のなら、それは楽しいのではないか。あるいは、せっかくのウェブは、そのために登場してきているのであって、その機能を発揮しない、できないのは、一ユーザーとしての、自分の努力不足なのではないか。そういう反省がある。

18)そういいながら、私はそうとうに気が重い。本当にそうであろうか。わからん。わからないなりに、なぜか、この本を読もうとしているのだから、何かが待っているじゃなかろうか、という、ささやかな予感のもとに、もうすこし、駄弁をつづけてみる。

<5>につづく

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