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2013/05/26

羽倉玖美子企画・制作 『ひとりじゃないよ』~不登校・ひきこもりの子どもと共に」<2>

<1>よりつづく 

Hitori
「ひとりじゃないよ」 ~不登校・ひきこもりの子どもと共に~ 育て育ちあう私・子ども・パートナー<2>
企画制作・羽倉玖美子/エルパーク仙台 2001/03 発行・仙台市市民局男女共同参画課 単行本 72p

1)あなたに

あの不安はなんだったのでしょう。
このまま進めば大丈夫、と思っていたのに、気がついたら足元のレールが無かったのです。
レールに乗って進めば、駅が見えるはずでした。
どうしよう。
霧の中で不安を抱え、しばらく立ちすくむしかありませんでした。
霧が晴れたら、少し心の余裕が出てきました。
おそるおそる一歩ずつ歩き始めました。
すると、レールの上を進んでいた時には気づかなかった世界が、
道を探しながら歩くとあなたの目にとまったのでした。
小石の上には、小さな蝶が緩やかに羽を上下させ休息していました。
あなたの頬を風が撫でて通る爽やかさ。
清々しい木や草の香りに混じるほのかな甘さは、どんな花なのでしょうか。
雲の間から、カーテンのように降り注ぐ光の織りなす世界は、なんと豊かなのでしょう。
今まで何故目に入らなかったのでしょう。
それらのものに、心を落ち着かされて見渡したら、あなたは気づきました。
たくさんの道があることを。
回り道に見えるのも、それぞれ必要があってそのようになっていることを。
無駄なものは何一つ無かったのです。
思えばレールが消えてしまったことは、それを気づかせてくれる良いチャンスだったのです。
この本は、心のお守りのようなものかもしれません。
あなたが、レールの無くなった道を、あまり不安感を持たずに歩けるように、
くじけそうな時に、吐露できる場所がみつかるように、
少しでも前向きに、あなたとあなたの家族が歩けるように。
表紙見返し

2)著者を、当ブログにおけるプロジェクト567の「1」に登場願い、更には「6」にも「登場」願っている限りは、例えば「4」にだって登場をお願いすることはできるはずだ。

3)「4」は、孫であり、孫たちであり、あるいは子どもたちであり、教育であり、人間、地球人そのものについてのことどもだ。

4)私は幼稚園にはいかなかったし、高校を卒業してすぐ仲間たちと独立系のミニコミを作り始めた。だから、いわゆるレールに乗った教育というものは、最小限の期間しかうけていない。

5)でも、だからと言って学校が嫌いだったわけではない。家族は多かったし、友達も多かった。毎日毎日が、畑や林や池や道で、遊ぶことそのものが、学びそのものだった。高校を卒業して、すぐヒッチハイクで3カ月かけて網走から沖縄まで日本一周した。あれも、大きな学びだった。

6)私たちは仲間と共同生活コミューンをつくり、「塾」と称して、さまざまは自主フリースクールを展開した。絵や超科学、心理学や、コンサートや、いろいろ学んだ。

7)その後、6年経過して、私はインドに渡り1977年、現代の精神的マスターOshoの門に入った。これはこれでとてつもない学びだった。帰国後、農業学校に入って寮生活も体験したし、仲間たちとともに、アメリカの大きなコミューンにも参加した。ふたたび大学で心理学や哲学を学んだ。研究所ではカウンセリングを学んだ。

8)その後、仕事の必要があって、資格を取得するためにも学んだし、分かっていると思っていたことを、後戻りして、何回も学ばなければならない時もあった。

9)こうして見ると、私の人生はレールの上を歩いてきたようなものではなかった。いつも凸凹道で、決して乗り心地がいい時ばかりではなかったが、概して楽しかった。つらいなぁ、と思ったり、まったく回り道の無駄足も結構あったが、でも、今となっては、やっぱり楽しい人生だった。

10)私は自分のことを落ちこぼれとか、ひきこもりだとか思ったことはない。むしろ、うるさいやつだとか、いじめっ子でさえあったかもしれない。でも、あの時、どうだった? さて、次のあの時は? と思い返すと、けっこうデリケートで、いわゆる傷つきやすい子どもでもあったと思う。

11)で、結局、この世に生まれてくるってのは修行のためだとして、この人生は、自分のためのフリースクールとして使ってきたのではなかっただろうか。

12)人間が人間らしくあるために。地球人が地球人であるために。それこそが、プロジェクト567の真意であり、また4としての中心が、子どもたちや「教育」なのである。

13)鋳型にはめるような、可能性を切り詰めるような、いわゆる教育のゆがみの中で、自分が自分らしく生きるとはどういうことなのか。互いの可能性を信じ、互いに信頼しあえる環境をつくるにはどうしたらいいのか。

14)そういえば、著者の現在のパートナーにもフリースクール関連の著書がいくつもあった。

15)新しい世紀、新しい時代----。私たちの「教育」にも、変化の波が寄せています。四角い「校舎」があって、机が配列された「教室」があって、固定された「時間割」から、一歩も逃れられない「学校」・・・・・こうした昔ながらの「学校」が、過去の遺物になろうとしています。

 社気環境の変化は、今後ますます新しい学びの場、学びのかたちを生み出していくことでしょう。教育は何処へ行こうとしているのか? 世界の流れを追い、日本がたどるべき進路を探ってみます。 p18「教育は何処へいく?」 大沼安史

16)当ブログは、あちこちうろちょろしながらも、決して道を見失っているわけではない。決して急いでいないわけでもないのだが、急いだからと行って、行くべき道が必ず見つかるとは限らない。

17)ここに、当ブログのプロジェクト567の「4」として、著者たちのとの接点を、キチンとリンクさせておくことも必要かつ重要だと思う。

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