「世の中がわかる『○○主義』の基礎知識」 吉岡 友治 <2>
吉岡 友治 (著) 2007/07 PHP研究所 新書: 248ページ
よくよく考えてみれば、主義やイズムって、それほど大事なことだろうか。日和見主義とか、現場主義とか、一穴主義とか、なんだか、笑える主義も結構ある。資本主義とか、共産主義とか、社会主義、主体主義など、なにやら難しそうな主義もあることはあるが、本当は、すべて笑える対象なのではないだろうか。
自分たちの成長過程においては、主義なんてよりも、もっと細かく「党派」や「セクト」を選ばなくてはならない時代からスタートした。自らを何かの「思想」や「主義」、「組織」や「団体」にあてはめなくてはならない時代もあったのだ。
だから、まずは、その時代性を見直すところからスタートしたのが、私や私たちの世代の背景だっただろう。
世界的なイズムと言えば、資本主義や共産主義というだけでなく、ブッディズムやヒンドゥーイズム、タオイズムなどの宗教性についてのほうがもっと大きなシバリとして存在している。クリスチャニティとかムスリムなど、イズムとは付いていないが、まぁ、似たようなものだ。
ところで、一般に仏教はブッディズムと訳されているけれど、これって本当はおかしい。ゴータマ・ブッタが到達した境地は、イズムなんかではない。なにかの傾向性を外から見ればそう見えないこともないかもしれないが、これは形容矛盾している。
私の人生でいえば、「ラジニーシズム」というエピソードは、なかなか良い経験だった。今から30年ほど前の体験ではあるが、人生の中で一度体験しておくのも面白い。仔細は省くが、結局、私たちは「主義」や「イズム」に逃げ込んではいけないと思う。
ひとつのパターンを受け容れルーティン化した人生を生きることは、サボりであろう。日々新しい人生を生きる姿勢が必要だ。瞬間瞬間を生きることこそが人生の目的だ。
世の中を、あれこれレッテルを付けまくって理解しようとするのは、それはそれだが、それって、本当の理解になるのか。もう一歩突っ込んだ了解が必要となるはずなのだが。
つづく・・・かも
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