「恐竜の世界へ。」ここまでわかった!恐竜研究の最前線<3>
「恐竜の世界へ。」 ここまでわかった!恐竜研究の最前線 (pen BOOKS 013)<3>
真 鍋真/監修 ペン編集部/編 2011/07 阪急コミュニケーションズ 単行本・ムック 140p
夏休みの自由研究「チキンの骨でティラノサウルスを作ろう」プロジェクトは、遅々として進まない。一番の理由は、夏休みに一歳児、二歳児の孫たちが遊びにきて、じいさんは彼らと遊んでいるほうが楽しい、ということにある。
しかもプロジェクトのステージが細かい作業に突入しているのだ。チキンを買うとか、煮るとか、食べるとか、骨を取り出す、なんて作業なら、孫たちの目の前でもできそうなものだが、話しはもっと込み入り始めている。
ティラノサウルスだから、まずは頭骨が気になる。アパルトザウルスなら頭骨の比重も少ないし、適当に創作して「アバウト」ザウルスとして処理もできるが、T-Rex様はそうはいかない。
20分の1スケールだから、それほど細かくはできないが、それでも、いろいろ調べていけば、ひとつひとつが気になってくる。
最終的には、この歯茎に爪楊枝で作った歯を上下40本埋め込むことになる。この作業もなかなかデリカシーを要する。
それでも頭骨なら、後から修正も効くし、最終的に取り付ければいいことだ。最も手始めに考えなければならないことは、支えの針金を何本にするかだ。後足だけで歩行したティラノザウルスだけにできれば一本の針金で固定したい。
となれば、このTの字の接点は針金をねじ曲げたばかりではなく、ハンダで溶接しなければならないのではないか。そもそも、ハンガー針金のビニール被膜は付けておいたほうが、長期的にはさびないし、骨への影響はすくないのではないか。(この画像の頭骨の部分は、木製の試作モデル)
仮に一本針金固定となった場合、どの脊椎にさすのか。腸骨のちょうど中心になる部分であろうが、そうなると、今度はバラバラに集めてきた60個ほどの脊椎の、精確な並べ替えを行わなければならない。
この順列がなんとも悩ましい。そもそもが数羽のチキンの総和だが、ひとつひとつが個性を主張する。大きさ、向き、上部の突起、下部の血道弓、そしてもともとはくっついていた肋骨をうまく元通りに復元できるかどうかが大問題である。
さらには、チキンの肋骨は胸骨側からもう一本の肋骨が伸びて軟骨で接続されているが、ティラノザウルスの肋骨は、一本一本が長い。だから、チキンの肋骨を、胸骨側の補助肋骨と接続して、あたかも一本のように偽装しなければならないのだ。片側12本、全部で24本だけだから、いざとなればそう難しそうでもないが、想いを決めるまで時間がかかる。
脊椎の部分も、なにはとあれ中心骨を決めればそれでいいわけだ。ところが、その周辺骨である座骨や恥骨は一体どのように脊椎や腸骨と接続しているのだろう。チキンの腰をよく見比べても、分からないことが多い。
座骨や恥骨そのものを形として作りこむことは、残った骨を使えばそう難しいことではなさそうだ。
あと細かいところは、じっくり作り込めばいいだろう。
足先の中足骨や趾骨は、結局後回しだが、まぁ、作れないこともないだろう。まぁ、ここまでは、夏休みの自由研究としては進んだというわけだ。
さて、完成までどのくらいかかるだろう。夏休み中に終わるのだろうか・・・・・?
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