「フライドチキンの恐竜学」 食卓の骨には進化のナゾがつまっている盛口 満 (著)
盛口 満 (著) 2008/06 ソフトバンククリエイティブ 新書: 216ページ
Total No.3092★★★★☆
「ティラノサウルスしか知りません」
女子学生のミヤザキさんがきっぱりいった。
僕が教員を務めている大学の授業。受講生は6人ほどのこじまりしたクラスだ。その授業のなかで、「知っている恐竜の名前」について聞いてみた。
「トリケラトプス?」・・・・・続けて男子学生が発言した。
「まだない?」
「プテラノドン」・・・・そんな声が上がった。
ちなみに、週に一回、授業ボランティアに出かけた公立中学校で、同じ質問をしたことがある。
「ティラノサウルス」「トリケラトプス」「プテラノドン」
おもしろいことに、真っ先にあがった恐竜の名前は、大学生に聞いたときと同じ取り合わせになった。どうやらこの3種が恐竜の御三家ということになるらしい。p74「フライドチキンは何ピース?」
ははは、わがブログもようやく、恐竜については、ごく一般的なレベルに近づきつつあるらしい。
基本に立ちもどって、鳥や恐竜とは何者か、ひいては僕たち哺乳類とは何者なのか? そのことから考えてみることにしよう。
約6500万年前、突如として恐竜が絶滅したあと、地球の覇者は哺乳類へと移った。そのうえ僕たち自身が哺乳類の一員であることの身びいきも加わって、僕たちは哺乳類こそが進化の主流であると思いがちだ。ところがこれは間違っている。p48「哺乳類と恐竜」
たしかに、考えるべきはこの辺にある。
鳥の骨に恐竜を見るのは難しいことなのである。それはひと目見て理解できるものではない。体のあちこちに、さりげなく隠された状態で、恐竜との関連が骨に書き込まれている。また、ものごとはなにかと比較して初めてはっきりと見えてくることが多いものだ。
だから鳥の骨に恐竜を見ようとするなら、鳥や恐竜と異質な存在である、僕たち自身の体と比較する必要がある。鳥に恐竜を見るということは、ひいては哺乳類とはなにものなのかということを見つけだす作業なのだと思う。p140「食卓の恐竜」
まったくその通りだと思う。次は、人骨を使った人体骨格モデルと作ろうと思う(←ってのは嘘w)。次に作ろうとしたら、ティラノサウルスの頭骨の4分の1スケールあたりになると思う。でも、材質とか置き場所とか考えなければならない。
むしろ、恐竜そのものよりも、最近の関心は、太古の超大陸パンゲアに移りつつある。
たとえば人間は次のように分類されている。
脊椎動物門
哺乳類
霊長類(サル)目
ヒト科
ヒト属
ヒト p148「フラミンゴは”頭痛の種”?」
この本、「チキン+恐竜」つながりで、めくってみたのだったが、洒脱なエッセイではあるが、いまいち、当ブログとの関連は薄かった。学問的であったり、スノビックであったりするよりも、どうやら、もっと素朴で、純朴に直球勝負のほうが、当ブログの好みであるようである。
それに、フライドチキン、喰わないしなぁ。
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