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2013/11/27

飯沼勇義「3・11その日を忘れない。―歴史上の大津波、未来への道しるべ」<4>

<3>からつづく

3・11その日を忘れない。―歴史上の大津波、未来への道しるべ
「3・11その日を忘れない。」 ―歴史上の大津波、未来への道しるべ <4>
飯沼 勇義 (著) 2011/6 鳥影社 単行本 208p

 この本を前回読んでから、すでに2年が経過しているのか。この本に先立ち震災16年前に発行された「仙台平野の歴史津波--巨大津波が仙台平野を襲う!」(飯沼勇 1995 宝文堂)や、その復刻本(2011/09 本田印刷出版部)が、あまりにインパクトが強かったために、震災直後に緊急発行された、こちらの本を後回しにしがちになる。

 そして、「解き明かされる日本最古の歴史津波」(2013/03 鳥影社)が今年になって発行されるに至って、もういちど、こちらの本を再読する必要を感じた。要所要所に、新たなる発見がある。

 大震災の起きる四カ月前にまとめた「解き明かされる古代歴史津波」の概略を御紹介したい。この書は本書と同じく鳥影社から近々刊行予定である。詳しくはそちらをご覧いただきたいと思う。p29「予言された津波」

 「解き明かされる日本最古の歴史津波」は、震災から二年が経過してから刊行されたが、実際には、震災四か月前にすでにまとめ終わっていたものである。当然、実際の大震災を受けて、大幅加筆されたことは予想しうる。

 それにつけても、これら3冊は、ひとまとまりの書物として、理解、解読されて行く必要があろう。そして、さらにはすでに貴重本になっている「知られざる中世の仙台地方」(1986/11 宝文堂)の併読も重要となろう。絶版だが、図書館には蔵書されている。

 一般に3・11と言われている大震災に対して、当ブログでは、天災、地災、人災、の三つにわけて考えてきた。本来の天災と思われる地震は、この地球上にあってパンゲア大陸上の変動してきたことを考えれば、当たり前の日常的な出来事である。

 そして、地災と考える津波は、生命が誕生して46億年の中で、数えきれないほど繰り返されてきた事象であり、地球自然の営みと生命の繋がりを深く考えさせてくれる。古代歴史津波などは、この地災に属するものと考える。

 そして、今回新たに大災害を起している原発事故は、純粋な人災である。人間が自らの欲望のために、自らの命を断とうとするシステムを作ってしまったのである。

Photo

 あらためて、震災直後に読んだ本の中に見つけた、「予言本」三冊、黒本、赤本、黄本のトリニティを思い出す。この三冊の「予言」は見事に的中してしまっている。地球の当たり前の仕組みとしての大地震、それに伴う津波と地球上の生命の関わり、そしておごった人間の愚かな間違い「原発」。

 今回、この「3・11その日を忘れない」を再読して、さらにいくつかのポイントについて、考えた。一番の問題は、ホツマであり、日高見国の存在であり、アラハバキのことである。この本においては、いくつかの側面が紹介されているが、それぞれに断片的であり、時には矛盾する表現も現れている。この本は、今後、著者の著作シリーズや関連本を頼りに、終生していく必要を感じる。

 この部分に今回あらたにこだわるのは、転生魂・多火手のストーリーに関わるからである。

<5>につづく

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