わがままに暮らしたい。こだわりの住まいとアトリエ 「Pen (ペン)」 <2>
Pen (ペン) わがままに暮らしたい。こだわりの住まいとアトリエ <2>
2013年 11/15号 阪急コミュニケーションズ[ 雑誌]
★★★★★
久しぶりにショッピングモールの書店を覗いてみる。思えばこのところ、めっきり書店めぐりは減った。禁断症状のように、書店の各コーナーをうろついてみる。あれやこれやの新刊や、いつものベストセラーやらでごったがえしている。
震災コーナー、楽天イーグルスコーナー、科学書コーナー、経済書コーナー、それぞれに、面白い本がないわけじゃないし、読んでおきたい本も数々ある。しかし、どれもこれも、いまいち、今読もう、という気になれない。
でも、久しぶりだし、一冊くらいは本を買うのもいいのではないか。ふと気づくとポケットの中には、キーホルダーの中の小銭が千円程度しかはいっていない。よし、今日は、これで買える程度の本を一冊買おう。
もともと、今日はアッシー君でモール街にやってきて、時間待ちで書店を覗いただけだ。お手軽に一冊選ぼう、と思っているうちに、呼び出しコール。えい、と選んだのが、この雑誌「pen」だった。
どうして今、これ、なのか。それはそれなりに意味がある。帰宅してからそう思った。penは嫌いな雑誌ではない。かと言って毎号チェックしているわけでもない。でも、どこかチクリとこちらのセンスを刺激してくることがある。
1997年創刊の月刊誌ギリーがその翌年にリニューアルされ、月刊Penとして新創刊された。デジタルが急速に普及するなか、手書きの温かみを大切にしたいというコンセプトからこの誌名がつけられた。wikipedia
なるほど、そういうことなのか。1997年といえば、私なんぞはインターネットに夢中になって、すっかりデジタル小僧になっていた。そんな時代なら、いわゆる「アナログ」を標榜するような潮流には、一切目をくれなかったはずだ。この本の創刊に気づくはずはなかった。
しかし、要所要所で、気になる特集を組んではいる。特に当ブログでは、「男のロフト主義。」 Pen (ペン) 2004年 4/15号は、愛蔵版として精読している。DIYのビルトイン駐車場改造のオフィス作りには、イメージリーダーになってくれたのだ。そのオフィス作りも、とりあえず一段落した。
そして、そのpenつながりも今や、オフィスから、天井階のアトリエ(と称しておこう)作りへと移行しつつある。そのイメージリーダーに、ひょっとすると、この号がなってくれるかもしれない。そういう期待が、とっさにこの雑誌を選ばせたのだろう。
天井階アトリエとは、実は名ばかりで、木造切妻の我が家には、実は天井裏には、暗がりがあるよ、というだけであった。新築当初から気にはなっていたのだが、どうも手をつける気にはならなかった。だって他にやることがいっぱいあったし、手を入れるところはあちこち山ほどあった。
あれから20年近く経過し、いよいよ「未開拓」エリアとして残されているのは天井裏のみとなった。この数年、気付いたときに、ロフト用の折りたたみはしごを設置し、床を張り、縦横斜めに走っている柱群を適当にカットしたり延長したりして、なんとか人間が移動できる程度の空間を確保してきた。
そこは、住居スペースから溢れてでたガラクタ類を押し込んでおくにはちょうどいいスペースだった。ダンボール、古本、衣類、季節物器具。これらを押し込んでおくには、十分すぎるほどの広さを確保できたのだ。
しかして、今となってみれば、茶の間もオフィスも駐車場も、かわいい孫たちに占領されてみると、結構人口密度が高くなり、たまには爺さんもひとりじっくりひきこもりたくなる。楽しく賑やかな茶の間と、ちょっと静かな瞑想スペースの対比も悪いものではない。
そういう目でみると、天井階も、実に「アトリエ」へと変貌する可能性を十分残していることがわかった。まず広さ。面積だけでいえば、かなり広い。ここを独り占めできるのかと思うと、ワクワクしてくるのである。ただ、高さはない。ここは大いにネックなのだが、最初からそうなのだと思えば、活用の仕方も工夫できるはずだ。
この数年、その希望を大きく拒絶してきたのは、「熱気」だった。冬の寒さはともかくとして、夏の厚さは半端じゃない。下の階の住居スペースより数度、ときには10度近く高い。夏の午後などはサウナ状態である。この空間にいるだけで、体力を消耗する。ああ、これはダメだなぁ、とすっかりあきらめていた。
そんな時、大工さんからいいことを聞いた。安い断熱材でも、天井裏にはると、かなり効果があるよ、というのである。あらあら、これはいいことを聞いた。ムクムクと内なる開拓者魂が目を覚ます。
いずれにせよ、夏の間は作業ができない。秋口でも、まだまだ暑い。そろそろ寒くなってきたかな、というこの季節になって、ようやく作業を開始したのである。
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