わがままに暮らしたい。こだわりの住まいとアトリエ 「Pen (ペン)」 <4>
Pen (ペン) わがままに暮らしたい。こだわりの住まいとアトリエ <4>
2013年 11/15号 阪急コミュニケーションズ[雑誌]
エーと、こちらはどこまで書いていただろうか。進捗速度がその時々でまちまちなので、忘れてしまう。たまにはメモしておかなくてはならない。
ちょっと中だるみ的になるのは、流行り風邪をひいているからである。体調がいまいちだ。急ぐこともない、日程なしの、のこぎりと電気ドリルの日々が、ほのかに、人知れず、続いてはいる。
風邪をひいたのは、確かに温暖の差が激しい季節の変わり目のせいではあるが、基本的には、天井裏にいると、寒い。自然循環になるように、換気口がついているために、常時外気がはいる。これが、夏にはヒートハウス現象をおこすのであるが、秋から冬となれば、隙間風となり、体を芯から冷やす
そもそも天井裏にスペースを確保することなど、最初はまったく考えていなかった。ただ、一軒の家としては、これだけの余裕が必要であるだろう、と、ちょっとした大きな心で眺めていた。
しかしながら、次から次と侵略者(かわいい孫たちであるが)たちにわがスペースを奪われてみると、納戸や、ガレージやら、自転車止めやら、次々と活用できるものは活用しなくてはならなくなる。すでに開発すべきは開発済みで、いまや、残された新天地は、天井裏のみとなってしまったのである。
かつては、たんに、最終処分場としての天井裏があったのだが、ここは活用せざるを得ない「遊休地」と見なされ始まった。無駄に遊ばしておくわけにはいかない。活かさなければならないのだ。
天井裏に床を貼るという作業は、矛盾している。天井は、下向きに作られているので、基準線が下側にある。ところが、その上に床をはるとなると、実に基準線がまちまちで、一様な平面を作ることがなかなか難しい。これが、最近の発見である。
かつては、たんにモノあげのために貼りつけた板も、強度や高さ、他の可動部分との接触関係などで、もう一度貼り直さなければならないところも多い。いや、別にそれはそれ、ひとつひとつ楽しい発見ではあるのだ。
その床もとりあえずなんとか、この程度だろう、というところまで貼ってみると、次に気になるのは、本当に屋根の裏側の部分。ここには、的を外れた釘などが、無造作に突出している。普通なら家主が見るような場所ではない。大工がいちいち処理してくれたりしてくれていない。
ここに今回は、断熱材を貼り渡す予定。これが簡単に、しかも安価で手には入るのだが、効果的な貼り方とか、材質の良しあしなどもあるらしい。ひとつひとつを、ネットで検索したりしながら、しかも、頭を何回も柱にぶつけながら、考えているところ。
天井裏を縦横に走っている斜め板も気になる。本来倒壊防止のために重要な働きをしている斜め板だが、招かれざる開拓者(それは、れっきとした侵入者だろう)には、邪魔でしょうがない。
大事なものだから、そのままの機能を保ちたいが、せっかくの僅かな空間を活用するには、それらをいちいち切り捨てていく必要がある。そして、事前にその斜め板の働き具合を補強するために、ホームセンターからL字金具類を大量に買ってきて、ひたすら、柱の接合部分に貼りつけてみる。
シロートの計算上は、これで充分強度は取れているはずで、斜め板を切り取っても大丈夫、とは思うのだが、本当だろうか、という疑問もないわけではない。本当に小さな空間を作ったつもりで、今後なにかの拍子に、屋根がつぶれたりはしないかと、本当は、ひやひやしながらの作業の連続なのである。
まぁ、ここまでは何とかやってきた。あとは明りである。本来であれば、天窓でもつけてもらえばそれで済むことではあるが、できれば、密かにどこまでも、シロート大工作業で完了したい。となると、ひと工夫が必要である。
天井窓ではなく、床窓はどうであろうか。階下からは、しっかり光が漏れてくる。この光を利用して、光る床はどうであろうか。軒下の空気穴も、活用の仕方によっては、床窓の明り取りになる。下手な天井窓より、結構、幻想的でユニークな空間づくりを手伝ってくれるかも・・・・、なんて期待している今が花なのかもしれない。
ああ、それにしても、真夏には、サウナ風呂よりひどい体力消耗な空間にして、冬が近づけば、体が隅々まで冷えて、風邪ひきさんこんにちは、の天井裏の作業は、キビシーのひとことである。
そろそろ、来春までお休みにするかな・・・。
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