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2013/12/28

石川裕人戯曲集「時の葦舟」三部作<14>

<13>よりつづく

Asi
「時の葦舟」三部作 石川裕人戯曲集<14>
石川裕人 2011/02 Newton100実行委員会 単行本 p262 石川裕人年表
★★★★★

 生命は宇宙の中で稀な現象であることは間違いないなかろう。おそらく生命は太陽系だけに限られており、われわれが主として問題にしている生命と較べられるような何らかの生命を考えるなら、地球だけに限られている。

 さらにまた、生命は時間的に限られた期間のものであって、地質時代の最初期以前には存在せず、やがて地球が再び生命の住まない焼けつくしたか或いは凍りついた一惑星になる時が確かに来る、と考えて間違いなかろう。

 この地球上において人間に類するものに限らずあらゆる形態の生命の存続を許している幸福な偶然事は完全な破壊的終末に至るのを免れないということは、いわれなくてもわかりきったことである。

 ある意味で確かにわれわれは死を宣告された一惑星上の難破船の乗客である。にもかかわらず、難破に臨んでも人間の体面と人間の価値とは必ずしも全く消滅はしない。

 そしてわれわれはそれらを十分重んじなければならない。われわれは滅びてゆくであろう。しかしわれわれはそれをわれわれの尊厳にふさわしいと思える仕方で迎えようと思う。

 ノーバート・ウィナー        p9 巻頭言

<15>につづく

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