飯沼 勇義 「仙台近郊の歷史資料 第一報」 1953年<2>
「仙台近郊の歷史資料 第一報」
飯沼 勇義 1953/04 地域社会研究会(東北大学教育教養部内) ガリ版小冊子 28p
★★★★★
飯沼勇義という人の出自を尋ね、青年時代の「地域活動」を確認するためにメモしておいたこの小冊子であったが、意外な展開をし始めた。
内容の古文書については、頭から読む気はなかったのだが、1995年に発行された赤本こと「仙台平野の歴史津波」(飯沼勇義 宝文堂 復刊2013)の中に、気になるところを見つけて、おやっと思った。
この143pに書いてある「井戸浜周辺の開発」は、まさに 「仙台近郊の歷史資料 第一報」(1953年)の資料についてだった。
私は、赤本復刻版において「津波研究に生涯をかけた歴史学者」というコピーは、ちょっと大げさかな、と思っていたが、とんでもない間違いだった。1930年生まれの著者、23才の1953年発行の資料において、すでにこの400年前に慶長の津波で流失してしまった集落について着眼していたのであった。
それは津波が先ではなく、郷土の古文書研究ということから始まったのであろうが、実に運命的な出会いをしていたと言えるのだろう。
仙台市若林区二木という地域は、今回の3・11東日本大震災で、完全に津波被災にあったところである。
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