NHKスペシャル MEGAQUAKE 巨大地震―あなたの大切な人を守り抜くために!<3>
「NHKスペシャル MEGAQUAKE巨大地震」 ―あなたの大切な人を守り抜くために! <3>
NHKスペシャル取材班 (編集), 2010/02 主婦と生活社ライフプラス編集部 単行本: 95p
★★★★★
3・11東日本大震災が発生するちょうど一年前に発行された本ではあるが、私が手にしたのは3・11の半年後の、図書館もようやく被災から立ち上がろうとしていた時期になってからであった。
予言本の類は、世に数多あれど、巨大地震について、天下のNHKが、しかも、ちょうど一年前というタイミングで、ほぼ完全に「予言」していたことには驚いた。
テレビ放映当時、私は、このような番組に目を向けないばかりか、テレビもあまり見ないような生活をしていた。よもや、偶然にこの番組を見ることができたとしても、本当に自分のこととして考えることはできただろうか。
私は震災後、この本を「黒本」となずけ、赤本「仙台平野の歴史津波」(飯沼勇義1995)、黄本「原子炉時限爆弾」(広瀬隆2010)と並べて三大予言書として、畏敬の念でながめてきた。三冊とも、科学的なデータに裏打ちされた警告の書である。
飯沼勇義、あるいは広瀬隆の、鬼気迫るド迫力に比べれば、今となっては、このNHKスペシャル編集本は、おとなし目とさえ言える。ハードカバーでアート紙に沢山のカラー写真が掲載された豪華本なのに、20ページ程、白黒ページで、寺田寅彦「天災と国防」の文章がそのまま引用されているのは、驚く。
当ブログでは、便宜上、天災=地震、地災=津波、人災=原発、と、分けて考えてきた。スケールで言えば、津波の被害は計り知れないほど大きい。俗に、地震かみなり火事おやじ、というが、地震よりもl怖いのは津波であろうとされる。
しかるに、地震は日常的に頻繁に大小発生し続けているのに対し、津波は、回数では少なく、注意深く観察されれば、一定程度の周期性を持っているようだ。だから、いつ起こるか分からない地震に比較すれば、避けることはできないにせよ、常に心掛け、準備することによって、津波の被害は、かなり小さくすることができる可能性があるようだ。
津波はまさに寺田寅彦がいうように「忘れた頃にやってくる」のである。
このNHKスペシャルは、国際共同制作であったため、一定程度の制作上の制約があったようだが、巨大地震ばかりを取り上げているわけではなく、当然に津波も取り上げている。津波を、心から畏怖するほどの説得力は、今となって考えてみれば、ちょっと少ないようだ。
このシリーズ、震災後の2012/08に「MEGAQUAKE(巨大地震)Ⅱ 日本列島”大変動期”最悪のシナリオに備えろ」(NHK出版)として、継続されている。
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