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2013/12/18

OSHO「英知の辞典」 <29>寓話 PARABLE

<28>からつづく

Eiti
「英知の辞典」 <29>
OSHO, スワミ・アナンド・ソパン 1996/05 めるくまーる 単行本  579p

寓話 PARABLE

 時間は死だ。サンスクリット語にはその両方、時間と死を表わすひとつの言葉がある---「カル」だ。それはきわめて意義深い。この言葉は神秘家の体験からつくられたのに違いない。時間は死だ。時間のなかで生きることはまったく生きることではない。時間を超えることが生の始まりだ。

 それがこの寓話の意味だ。それは隠喩(メタファー)だ。ラザロはすべての弟子を象徴する。イエスはすべての師(マスター)を象徴する。イエスとラザロのあいだに起こったことが、あらゆる師とあらゆる弟子のあいだにくり返し起こる。弟子は自らの墓のなかに住んでいる。師は彼を呼び起こし、彼を目覚めさせる。

 だが、キリスト教徒たちは、この寓話を歴史的なものとして証明しようとしてきた。彼らはそこのところで誤った。喩えをあまりに拡大解釈するべきではない。そうでないと、それらはすべての意味を失ってしまう。意味を失うだけではなく、美しさも、詩も失ってしまう。それは醜いものに、無意味なものに、ばかげたものになる。人々はそれを笑いぐさにするようになり、きわめてだまされやすい人や、きわめて愚かな人しかそれを信じなくなる。

 けっしてメタファーを事実として受け取ってはいけない。それらは歴史と何のかかわりもないが、人間の内なる世界と何らかのかかわりを持っている。内なる世界の問題点は、それが喩えを使わなければ表現することができないということだ。それを表現するには詩を使わなければならないが、それでもそれは部分的にしか表現されえない。そのすべてが表現されるということはない。これらのすばらしい寓話を理解するには、深く共感できる耳と、深く共感できるハートが必要だ。あなたは信徒にならなくてもいい。

 信徒たちは問題をつくりだす。彼らは喩えを拡大解釈しすぎて、信徒ではない人たちが批判する理由を自らつくりだしてしまう。彼らは自らが犠牲者となり、自分たちを理屈の上で守ることができないようになる。これさえ理解すれば、もはや問題はまったくない。これを理解していなければ、あなたは信じて愚か者になるか、信じずに愚か者になるか、そのどちらかだ。いずれにせよあなたはその意味を取り逃がし、その指が月を指し示していることを見逃してしまう・・・・・。

 だが、私はこの寓話を寓話として愛している。それは寓話として意義深く、とてつもなく意義深い。それはここで起こっていることだ。あなたは私のもとに死者としてやって来る。あなたのなかの命はまだ種子の形でしかない。それは呼び覚まされ、誘いだされなければならない・・・・。

 ラザロは死んでいたのに違いない。ほかの誰もが死んでいるように。光明を得ないかぎり、あなたは死んでいる。自分が誰なのかを知らないかぎり、あなたは死んでいる。自分が誰なのかを知ったそのとき、内なる光が爆発し闇が消えうせたそのとき、あなたは生きるようになる。そこで初めて生きるようになる。そうなればもはや誕生もないし死もない。あなたは時間を越えて、永遠なるものを味わった。ラザロはイエスを通じて永遠を味わったのに違いない----それがこの寓話の意味するものだ。

 ラザロは、確かにイエスによって死から呼び起こされたのに違いない。だが、なぜラザロだけが? 多くの人が彼によって呼び起こされたはずだ---ラザロはその象徴にすぎない。しかし、それが実際に起こった現象というのではない。

 仏陀、イエス、ツァラツストラ、老子を理解しようとするときには、できるだけ事実を避けなさい---事実性を避けなさい。それらの寓話は事実とはかかわりがない。だが、語られていることが架空のことだというのではない。それは事実でもなければ虚構えもない。それは表現できないことを、本質的に、根本的に表現できないことを表現するための詩的なやり方だ。ただほのめかすことしかできないようなことがある。これらの寓話は暗示するためのやり方だ。あまり深刻にとらずに、ごく気軽に受け止めなさい。それらを楽しみ、その意味を発見しようとしてみなさい。そしてこのような出来事はほんとうに起ったのだろうかなどと、けっして気にかけないことだ。 ZEN:THE SPECIAL TRANSMISSON OSHO p171

<30>につづく

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