「言霊―ホツマ」THE WORD SPIRIT 鳥居礼
「言霊―ホツマ」THE WORD SPIRIT
鳥居 礼 (著) 1998/05 たま出版 単行本 519ページ 初版1985/09
Total No.3147★★☆☆☆
この本も我が家の天井ロフトの乱雑に積み上げられた段ボールの中から「発掘」された一冊(笑)。初版は1986年ながら、手元にあるのは1991/03の6版だから、やはりスピリット・オブ・プレイス・シンポジウムのおりに購入したものと見られる。
鳥居 ところが、昭和41年に幸運にも、松本善之助氏によって発見され、氏の腐心の結果、「復刻版ホツマツタヘ」として再登場するわけです。その後、松本氏の手によって「ホツマ」の基礎研究がすすめられました。
松添 現在、小笠原家の方は研究されているんですか。
鳥居 通當の子孫の貞宗、長清氏らによって研究がおこなわれています。p25「序論」
聞き手の松添美千雄は、出版元でもある、たま出版編集所属。これだけ最初に紹介しておいて、巻末の百冊以上の「参考文献」において、松本善之助の名前は見つけられず、鳥居ホツマにおいて、松本ホツマは「抹殺」されたかのような様相である。
何があったかは知らないが、ちょっと穏やかではない。世にさまざまな生き方があり、世渡りが上手な人もいるし、下手な人もいる。いずれが可というものではないが、不急不要であれば、そのような違いの軋轢に首を敢えて突っ込む必要はない。
鳥居 (前略)特に重要な場所は、宮城県の仙台周辺なんですね。「ホツマ」では日高見(ひたかみ)の国と呼ばれていたんです。ここは日本文化の発祥地なんです。
「ホツマ」によれば、以前「たま」誌上に、約十万年前(前石器時代)と推定される石器が宮城県黒川郡大和町で発見され、この地域が古代都市であったことが「ホツマ」からわかる、ということを書きました。
ところがその直後、奈良教育大学の市川教授の科学的測定の結果、それが14万年から27万年前のものであることがわかったのです。
仙台周辺が日本最古の都であることは、「ホツマ」をやっているものならだれでも知っていることですが、他の文献からはまったく推測不可能なことなのです。今後も、もっと古いものが仙台周辺で発見されることでしょう。p33「序論」
しかしながら、こうなるとどうか。身に降る火の粉は払わなければならない。このあたりは、いわゆる元・旧石器文化研究所の副理事長である某によって、捏造された情報が組み込まれているので、厳重要注意である。
そもそも「ホツマ」をやっているもの、というのは誰のことやら・・・・・。すくなくとも、今のところ、飯沼史観におけるホツマ年代は、せいぜい紀元数千年である。1万年のスパンがあれば十分だろう。何十万年前のものと「わかった」とするのは、ちょっと危ない。
鳥居礼というひと、素性がよくわからない。鳥居禮という名前で画家活動をやっているようでもあり、創造性豊かであり、かつ、経済活動の上手な方、とお見受けする。
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