「ホツマツタヘ」―秘められた日本古代史 松本善之助
「ホツマツタヘ」秘められた日本古代史
松本善之助 1980/07 毎日新聞社 単行本 270ページ
Total No.3145★★★★☆
この本もまた、この度、天井裏ロフトの、段ボール箱の中から発掘された一冊である(笑)。 天井裏に行ってしまったのは、ほんの数カ月のことだったが、ず~と手元において、いつか読み始めるだろうと思っていたが、ついぞそのチャンスは巡ってこなかったのだ。でも、捨てるに捨てられない一冊として、天井裏入りしたばかりだった。
この本、初版は1980年となっているが、手元にあるのは1990年の第8刷。だから、手にとったのはそれ以降のこととなる。思えば、1991年の国際環境心理学シンポジウム「スピリット・オブ・プレイス」のスタッフとして活動している間に購入したものだろう。
実際の紹介者や購入動機などは忘れたが、多分、シンポジウム参加社の一人であった野草社の石垣雅設社長→羽倉久美子さん経由で、その存在を知ったので、話を合わせるために手にとったのではなかろうか。ただ、今回再読してみて、内容についてほとんど記憶になかったから、入手はしたものの、マジメに読んだりはしなかったのかもしれない。数か所にチェックはあるが・・・・。
そもそも、私のもともとのイメージはこの本は、ホツマ文字(オシテ)が満載されていて、とても歯がたたない、というものだったが、今回みてみれば、通常の新書本よりも読みやすく、量も決して多いものではなかった。
巻末にある、ホツマツタエ発見の経緯などは、必読である。このようなドラマがあり、このような探究、研究、努力、協力、幸運があればこそ、今、世にいうところのホツマの世界が語られるようになったのだ。
この方の研究なくしては、千葉富三の「日本の誕生」(2009/7/1 文芸社)もなかっただろうし、それに大きく依拠する飯沼史観の、最近の進展は、大きく阻害された可能性だってあるのである。
今回、他のホツマ本、例えば佐治芳彦や鳥居礼などの本にも、そしてこちらの松本善之助などの著による手元本には、ホツマ全文が載っていないことを、あらためて確認した。読みやすいか、読みにくいかはともかく、やはり千葉富三の「日本の誕生」(2009/7/1 文芸社)は、一冊キープしておくべきだろう、と判断した。
全体のイメージとしては、いわゆるヒタカミ「王朝」などが突出して書かれている本ではないので、無関係な部分が多くあり、あちこち拾い読みとならざるを得ないが、それでも、やはり、この人なくしてホツマなし、となれば、絶対的にブックマークされるべき一冊である。
この「正編」には4年後に出た「続編」がある。
つづく
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