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2014/01/19

「史料仙台領内古城・館」<第四巻>紫桃 正隆

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「史料 仙台領内古城・館」<第四巻>宮城県南部
紫桃 正隆 1974/07 宝文堂出版 ハードカバー p657 正確には、飯沼史観に引用されているのは「第二巻」(1973/02 宝文堂)の848頁から849頁である。
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 日高見国とは、宮城県石巻市桃生町太田地内にあった。
「資料 仙台領内古城・館 第四巻」(
紫桃正隆 宝文堂)の848頁から849頁によると、・・・・・飯沼勇義「解き明かされる日本最古の歴史津波」 ( 2013/03 鳥影社) p53「縄文神『高見産霊・日高見国』と巨大地震の震源地との関係」

 いやはやとてつもない本である。二百数十の地元のお城や屋敷の痕跡が、写真とともに紹介してある。もし飯沼勇義著書にこの本が紹介されなかったら、このような本があること自体永遠に知らないでいたであろう。

 この手の本をなんと呼べばいいのだろう。郷土史でもなければ、マニア本でもない、しかも、一朝一夕にできあがるような本ではない。まさに、足と汗で作られた本である。しかも、これは第四巻、以前に三巻がでているのだ。

 溜め息が出る。さらに著者には、他にもたくさんの書があるようだ。職業的作家ではなく、他に公務員などの職をお持ちのようで、土日や夏休みを利用しての探索である。こういう方たちがいるのか。

 この本は、地元の出版社から多分自費出版のような形ででているのではないだろうか。千部限定、定価7000円である。決して安くはないが、その価値は十分にある。そして現在では、その希少性もあいまってか、ネット上ではかなりの高額になっているようだ。図書館から借りて読める私は幸せだ。

 飯沼勇義「仙台平野の歴史津波」(1995)もこの出版社からでたのであった。この地元の数少ない出版社・宝文堂は、もうすでに倒産してしまっている。貴重な地元の史料がこうして出版されていたことに感謝するとともに、ひとつの出版社ができる仕事の偉大さと、その出版社を失うことの痛みを、あらためて知ることとなった。

 引用部分の確認はともかく、この本を開いてまず驚いたのは、最初の見開きページに宮城県伊具郡丸森町の「金山城」がカラーで紹介されていることだ。史料のひとつひとつに写真はついているが、カラーで紹介されているのは金山城だけである。

 熱日高彦神社に関心を持ち、あの地域のことを知りたいなと思い始めた矢先だったので、虚をつかれたというべきか。そうか、あの金山城も、それなりに調べてみる必要があるのだなぁ。

 と、ぱらぱらめくっていると、先日散歩していた名取高舘山についても書いてあった。最初から神社とばかり思っていたが、実は、あそこにはお城もあったのだ。しかも高舘城だけではなく、地域には黒崎城や小舘城、川上大館城などと、「城」のつく建物跡があった、ということには驚いた。

 地元に生まれ育って、毎日生きているのに、何にも知らないでいる自分が、情けないというか、恥ずかしいというか、ひたすらその無知さ加減に呆れてしまった。

 この本、一朝一夕にできた本ではない。当然のごとく、この本も一朝一夕で読めるような本ではない。これからことあるごとに利用させていただこう。まずは感謝。

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 実はこの本、640pまでしかない。したがって「848頁から849頁」は存在しない。日高見神社近くにある「安倍館(あべのたち)」の説明なので、第二巻に所蔵されているのかもしれない。あるいは、この本にあったはずの「付録・参考資料」のことなのか・・? 今後、調査する予定。

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 やっぱり調べてみたら、これは「第二巻」(1973/02 宝文堂)の間違いだった。第二巻のp848~849になら、「安倍(あべ)館(舘山館)についての説明がある。せっかくだから、その頁を転載させていただきます。

848
849
(独り言:飯沼史観はあまりにも独創的で断定的なので、こうして明らかな校正ミスらしきものを発見すると、いささか圧倒されてばかりもいられないな、と思うw)

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