千葉富三編「遠野郷暮坪田植踊り」
「遠野郷暮坪田植踊り」
千葉富三編 1972/08 暮坪田植踊保存会 タイプ印刷小冊子(一部オフセットモノクロ印刷) p156
Total No.3158★★★★★
それでは千葉富三という人はどういう人なのだろう、と検索してみるのだが、ネット上の情報はそう多くはない。地元の遠野図書館には、その名を冠した文書は複数あるが、ほとんどが館外持ち出し禁止である。現地まで行かなければ目にすることができない。
わが県内を探しても、そもそも千葉ホツマを代表するところの「甦る古代 日本の誕生」ホツマツタヱ―大和言葉で歌う建国叙事詩(2009/07 文芸社)も、続刊である「甦る古代 日本の真実」 全訳秀真伝 記紀対照―1300年の封印を解く(2012/08 文芸社) も、多賀城市図書館に一冊づつ入っているだけである。
ネット上では、安価に閲覧できるシステムがあるらしいが、当ブログはどうしても、現物の書物と対峙することを好みとしている。手にとれるのであれば、ぜひ手にとってみたいと思う。結局、千葉ホツマの二冊は私的に購入して手元に置くことにした。
さて、著者の印刷物はまったくないかというと、わが県内には一冊だけ受け入れられている。しかもそれは著者本人の贈本という形になっている。著者の直筆サインも入っている1972年発行のものだが、いつ贈呈されたものかは定かではない。痕跡を見るとどうやらS47.10 の手書き文字があるから、発行直後に贈本されたものと考えてもいいようである。
田植踊りとはいうものの、地域の農作業風景の一年を3時間ほどの演劇風にまとめたもので、70数戸の地域全体で一カ月ほどかけて行なう大行事である。それだけに地域にとっては負担も大きく、16年に一度くらいのペースで踊られたという。
演じられたのは正月行事として、とくに家々の庭先であったという。座敷踊りではないのだ。写真もついて、歌も地元の校長先生が採譜した楽譜が巻末に添付されているまじめな本だ。この種の研究をしている人にとっては、きわめて貴重な資料となることだろう。
当ブログでは現在、千葉ホツマに突入するところであり、その著者が、若くして30代後半にすでにこのような郷土史に関する研究を残していることに感服する。飯沼勇義という方が、若くして地域の歴史の記録を始めたことに匹敵するような、極めて重要な痕跡であると思われる。
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