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2014/02/06

家を建てたくなる力がわく「ホームワーク」 ロイド・カーン 完全日本語訳阪

ロイド・カーン (著), 河村 喜代子 (翻訳) 2005/10 ワールドフォトプレス ムック  256ページ
Total No.3173★★★☆☆

 ロイド・カーンはシェルター」(2001/10 ワールドフォトプレス)に続いて二冊目。同じシリーズでカーンが紹介分を書いている本としては「小屋の力」(2001/05 ワールドフォトプレス)もめくってみた。いずれも、ハードというよりは、ディープな生き方を紹介している本で、当ブログとしては、すこし重すぎる。

 比較するなら、ジェィン・フィールド=ルイス「可笑しな小屋」 (2013/12 二見書房)のほうがよっぽど気が楽だ。サイズといい、手軽さといい、人生の生き方そのものといい、カーンの世界は、私だけではなく、日本においては、必ずしも一般受けしないだろう。

 ではアメリカではどうかというと、おそらく基礎的な支持層があるのだろうと思われる。なんせ、1960年代から活躍してきた表現者で、あの「ホースアースカタログ」のスチュアート・ブランドとの親交もあり、その編集に携わってきたというから、筋金入りだ。

 ただ、現在の当ブログは、この筋金入り、ってところがどうも引っかかっており、疑問符を打つに至っている。スチュアート・ブランドはそのエコロジー志向から、当然のごとく脱原発派だと思い込んでいたが、実は「推進派」なのである。

 それは「ガイア仮説」のジェームス・ラブロックの「コテコテ」の思想に影響を受けたようなのだ。本当なのか? と二重三重の疑問符を持つに至った。

・ラブロックは推進派である。なぜに?

・スチュアートブランドは推進派に「転向」した。なぜに?

・カーンは、脱原発なのか、推進派なのか?

・そもそも彼らが主張する安全性の高い小型原発は開発可能なのか? 3・11後においても、その主張に揺らぎはないのか?

 当ブログとしては、この辺に、きっちりとケリをつけておきたい。少なくともゲーリー・スナイダーは脱原発である。当然、当ブログも脱原発である。しかし、偏狭に、強固な思想にこり固まっているわけでもない。いろんな意見を聞いてみたい。

 もし、ロイド・カーンも推進派なら、なぜにこれほどまでにディープなエコロジカルな生き方を追求しながら、推進派を語ることができるのか。よくもわるくも、ファッションではあるまい。マッキベンなどの変遷もある。

 そのディープなところを、今後、機会をとらえて追求していきたい。

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