「モンゴロイドの大いなる旅」 星川淳
「モンゴロイドの大いなる旅」
星川 淳 1997/09 同朋舎 単行本: 118ページ
Total No.3204 ★★★★★
こちらは、プラブッタの旅行家・写真家としての面目躍如ともいうべき本だ。こちらも120ページほどの本だからすんなり読めた。特に写真が美しい。いくつかの写真を複写してここにアップしたいくらいだが、でもそれらはコピーレフトの写真とはいえないので、一応やめておこう(笑)
タイトルのごとく、アメリカ大陸のいわゆる先住民、インディアン、ネィティブ・アメリカ、あるいはファースト・ネイションズといわれる人々を尋ねる旅が中心になっている。月刊「GEO」に連載した文がベースになっているらしい。月刊「GEO」はググって見たが、どのような書物なのか浅学にして知らない。
「いま感じているのと同じ感動を胸に、いつかここを歩いたことがある」というデジャ・ヴ(既視感)は、その土地を訪れた作者の感慨だけではなく、作者の感動を通じて、ひとりの読者として、同じ感慨をもつほどだ。
日常のテレビや雑誌などを通じて一般に知られている「アメリカ」とはまた別なアメリカを映し出す。この本、97年出版だが、この本の中でもイロコイ連邦についても多く語られている。「イロコイ族は朝鮮半島の北から出発した!?」なんてページもあり、ハラハラする。
あるいは「ホピ族は地下世界から出現した!?」なんてところもあり、ちょっぴり別コミュ「アガルタ」のことを思い出しては、ドキドキする。
さまざまなインディアンの族名がでてくるが、よく覚えられない。それほどたくさんのネイティブ達の文化がある。このような本を読んでいると、自分も同じような旅にでたくなってしまう。でも地元密着型の仕事をもっている身としては、数日の旅のスケジュールもなかなか立てにくい。
もちろん、旅をすることはできても、このような旅のレポートは簡単に書けるものではない。旅行作家たる著者が旅することによって、このような本ができあがり、その本をよむことによって、一読者として、その境地を味わえるのはすばらしい体験だ。
この本の中で彼が「精霊の橋」という小説を書いていることを初めて知った。その小説がこの本の発端になったということである。
2006/02/19記 mixiより転記
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