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2014/09/30

「ゴジラ」GODZILLA 1954年公開

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「ゴジラ」GODZILLA
本多猪四郎(監督)、宝田明, 河内桃子他(出演), 映画公開1954 東宝 DVD 97 分
Total No.3330★★★★★

 1954年公開、ゴジラシリーズ第一作。実に私はこの年に生れたのだった。

 私が初めて映画館で観た映画は、深沢七郎原作「楢山節考」だった。この映画1958年公開だから、すくなくとも私は4才になっていた。東北の片田舎にも町はずれに映画館ができた。そのオープンかなにかで、姉や兄に手を引かれて見にいったのだ。あの時は二本立てで、もう一本は「ちびっこプロレス」だった。なんという二本立てか(爆笑)。

 先日、最新の「GODZILLA ゴジラ」 監督:ギャレス・エドワーズ 出演:渡辺謙他(2014公開)をシネマコンプレックスの3D版を見た。最新を見たらば、その原点も見なければならないだろう、と図書館から借りてきてみたものである。

 私がテレビというものを意識したのは1959年の現天皇の結婚式の時だった。これを見たいばっかりに、近所でテレビを購入した家庭があった。その頃のテレビ番組では「ホームラン教室」や「海底人ハヤブサ」などをやっていた。

 親戚でもテレビを買ったというので、期待していったら、午後の休み時間だった。そう、テレビは24時間やっているものではなかった。午後は何も放映していなかったのだ。

 我が家に中古テレビがやってきたのは1963年頃。自宅で初めてみたのは桂小金治主演の「ポンポン大将」だった。あのころ「三馬鹿大将」とか「ちびっこ大将」とか、大将のつく番組名がいくつかあった。

 その翌年1964年になると、東京オリンピックになり、各家庭に当たり前にテレビが入ったばかりか、カラー化が始まり、小学校の教育にもテレビ教育が取り入れられるようになった。

 はてさて、その10年前に、この「ゴジラ」GODZILLAはスタートした。

 特撮は、現在のそれやCGと比べれば、それは確かに質感や量感に劣ること多々ある。しかしながら、テレビもない、映画もまともに見たいことない。ましてや、科学的データや報道されている情報が少ない時代に、いきなりこの映画を見せられたら、人々がトリコになってしまっただろう、と想像するに難くない。

 ゴジラが生まれた経緯や、シリーズ化されて、人々に長年愛されてきた経緯については繰り返す必要もない。とにかくゴジラも60年生きてきた。

 反水爆や自然保護などの思想性をも含みながら、エンターテイメントに徹して、興行的にも成立しつづけてきたということは、絶句するに値する。称賛に値する。

 私は正直言って、このDVDを見る前は、ちょっと揶揄的な、どうせ、そんなもんだろう的な、冷やかし気分でいた。しかし、ストーリーが進むにつれて、どんどん番組の中に吸い込まれていった。

 技術的な古さには目が行くが、むしろ、それらの技術を駆使しつつ、そこに表現しようとする現場のアーティストたちのトータルな取り組みが思われて、つい、落涙しそうになった。

 ゴジラ。いいね。これからは、あまり冷やかさないでおこう。そして機会があったら、このシリーズの他の作品も見てみよう。どうやらうちの奥さんは、子どもたちを連れて、このシリーズの何作かは映画館でみているという。

 ああ、知らなかった。私は全然、こういうシリーズには関心なかったからな~~。話を聞いても、右耳から左耳へと、通り過ぎていっただけだったのだろう。私の場合は、こんなことがよくある人生だった。

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