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2014/09/03

「GODZILLA ゴジラ」 監督: ギャレス・エドワーズ出演:渡辺謙

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「GODZILLA ゴジラ」
監督: ギャレス・エドワーズ出演:渡辺謙 音楽: アレクサンドル・デスプラ挿入歌: Breakfast in Bed、 Requiem、 (You're the) Devil in Disguise他
 初公開: 2014年5月8日 (ロサンゼルス) 3D映画    上映時間: 123分 Total No.3322★★★☆☆

 テンコさんから、伊福部 昭の世界~「ゴジラ」を生んだ作曲家の軌跡~という番組の紹介があった。なにやらこのNHK番組の音入れにタクローも参加しているそうで、おお、そう言えば気になっていた番組だった、と気がついた。

 「8月30日放送の再放送が、9月5日の深夜0時からあるのでお知らせします。Eテレです」だとか。これは早速録画予約しておかなければ。

 そういえば先日みた雑誌Pen(ペン) 2014年 7/15号「ゴジラ、完全復活!」 の中にも、たしかこの人が紹介されていたなぁ。ということで、まだシネマコンプレックスでは上映が続いているので、「GODZILLA ゴジラ」見てきました。

 映画館で映画を見るのは久しぶりであるが、ましてや3Dメガネをかけてみる映画など、今回が初めてだ。興味シンシンではあるが、ウィークデーの午後のシネマコンプレックスはほとんど貸し切り状態。よくまぁ、これで採算が取れているもんだ。

 正直言って、最初からあまり期待していなかったのだが、その音響効果と、さすがの3D画像に圧倒されて、次第々々に映画の中にのめり込んでいく。ストーリーもまずまずなかなあ、と一観客としては「協力」ぎみ。

 だがやっぱり途中で、私の中ではなにかが破綻して、挙句の果てには、最後の数十分間は眠ってしまったようだ。最後のシーンはしっかりみてきたけれど、なんだかなぁ~。

 人間の現代文明の迷妄と、古代生物の愛ある知性、というコンセプトは、それなりに受入れるとしても、科学的チェックから言えば、そうとうに杜撰なストーリーなのではないだろうか。

 怪獣と恐竜は違うけれど、まずゴジラは陸上生物なのか、海洋生物なのか、はっきりしない。もちろん空飛ぶ生物ではないようだが、それでも、あの体で海に潜っていくのは、ちょっと納得がいかない。私はいま、福島第一原発から程近い福島県双葉郡で発見されたフタバスズキリュウ模型制作に取り掛かっているので、実にそう思う。

 ヒレがないじゃないか、何をエサにしているんだ。呼吸は・・・? シロートはシロートなりに、納得感が欲しい。どうも説得されていない。

 それにだ、この「災害」映画、3・11を経験したあとになってみれば、どのシーンも、結局は造り物ではないか、と思ってしまう。どれほどの3D効果を狙ったとしても、本物の大自然の猛威には太刀打ちできない。 

 そもそも、災害をこんなにしてまで再現してみる必要があるのか。いくらハリウッドだとしても、こんなことを「娯楽」にしていいのか。もともと日本映画ではあったが、私自身はやっぱり、こういう映画はお好みではありませんなあ。

 円谷監督のシリーズとしては小学生時代にみた「ウルトラQ」には度肝抜かれたけど、そのあとの「ウルトラマン」にはあまり感心していなかった。

 これだけの「大作」の割には、あのゴジラ、いかにも人間が入っています、というような縫いぐるみの形態を継承している。おそらくCGも多用されていることだろうが、「伝統的」なゴジラスタイルを、あまり変えることはできなかったのだろう。

 そういう意味では、「ジュラシックパーク」のほうが一にも二にもリアリティに溢れている。ゴジラの対戦する「怪獣」も、これまた人間の縫いぐるみ風に作ってあって、なんだかなぁ・・・・。

 とくにゴジラのほうは、テーマとして放射線のことが絡めてあるので、どうも、その捉え方に違和感が残る。そして、もし本当にそのテーマに取り組むとするのなら、現実の、この原発事故をどうとらえるかを、しっかり押さえないといけない。

 そういった意味では、そもそも期待はしていなかったが、やっぱりな、という内容だった。

 もっとも、最後の数十分は寝てしまったので、どのような展開だったのかは見逃した。というか、縫いぐるみ(風)の怪獣の取っ組み合いなんて、見ていたって、しょうがない。昔のプロレスの動画でも見ていた方が、ドキドキする。

 映画を評価するに、興行成績がどうの、というスケールがあるらしいが、この映画がどのくらい観客を動員したか、どれほど興行利益があるのかないのかしらないが、やっぱり、私は映画なんかより「現実」のほうが「面白い」と思う。

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