「こども家の光」 家の光協会
「こども家の光」
家の光協会 1959/08 雑誌 p54
Total No.3329★★★★★
「家の光」って知っているかい? 知っている人も多いだろう。まったく知らない人も、多いだろう。 おそらく、私が生まれてきて、最初にみた「雑誌」はこの「家の光」の付録の「こども家の光」だったのではないだろうか。
どっかの宗教団体の教宣誌のような名前ではあるが、さにあらず。これはJA、当時の農協が農家向けに積極的に販売していた雑誌である。私が子供として育つ時代は、日本の、いや少なくとも私の地域の60%以上は農家であった。
60%とは、ちょっと控えめだ。むしろ80%とか90%と言っても可笑しくない。当時の日本は、農業国家だった。
農家向けに農協を中心に発行されていたのが、この「家の光」である。そして、それらの農家の子供たち向けに毎月発行されていたのが、この「こども家の光」だ。
え~~、そんなマイナーな話題?というなかれ。ずっと昔になるが、私が調べたところによると、その編集スタッフに五木寛之などがいたのだから、決して無視はできない。
この号は1959年8月号である。ネットで検索していたら、100円で売っていたからつい落札してしまった。送金料ゼロ、郵送料80円だから180円で最近入手した代物である。
この雑誌の他の号は、この何倍もする。なかなか手がでない。であるから逆にこの号は、あわてて落札したのだった。
1959年8月。この時、私は5歳と5カ月。当然のことながら、この雑誌を保存しているわけもなく、この雑誌を記憶しているわけでもない。
しかしながら、もし私が生まれてこの世にやってきて、「雑誌」というものがこの世に存在している、と気付いたとしたら、だいたいこの雑誌のこの号あたりになるのではないか、と思う。
私の古い記憶はいろいろあるが、まずは伊勢湾台風のニュースを真空管ラジオで聞いていたことを思い出す。伊勢湾台風は1959年9月。新聞にも腰まで水に浸かって救いを求めている人々の写真が掲載されていた。そのことをしっかり覚えている。「行方不明。ってなに?」と、家族に聞いた覚えがある。
テレビで古い記憶と言えば、正田美智子さんが結婚したあたりのこと。近くの家でテレビを買った。この結婚パレードが、我が家の近くの国道を、もう通り過ぎたのか、と聞いて、家族みんなに笑われた。それが1959年10月である。
すくなくとも、この時代、私が生まれて一番最初に身近にあった「雑誌」は「こども家の光」である。この後は、学研で発行していたそれぞれの学年の「学習」となるのであるが、そちらは原点とは言えない。
原点は「こども家の光」である。
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