「For the Children 子どもたちのために」 ゲーリー・スナイダー<10>
「For the Children
子どもたちのために」<10>
ゲーリー・スナイダー (著), 山里 勝己 (編集, 翻訳), 高野 建三
(写真) 2013/04 新泉社 単行本: 143p
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再定住者(Reinhabitory)
リインハビトリー --- 再定住者とは、(800年間続いた文明の果実を集約したか、あるいは浪費しただけの)工業社会を離れ、再び土地に回帰し、場所に戻っていく小数の人たちを指す言葉である。
この中には、すべての存在の相互依存性と地球の限界を合理的かつ科学的に認識した上で行動している者もいる。
しかしながら、ひとつの場所にコミットし、さらにはその場所に凝縮している日光と緑の植物のエネルギーを活用しながら生活していくことは、肉体的にも知的にもひどく厳しく、それゆえ、これは倫理的・精神的な選択であるともいえる。
惑星間空間での運命とのランデブーが人類を待ち受けていると予言した人たちもいる。なるほどそれはそうかもしれない-----。しかし、我々はすでに宇宙空間を旅しているのである。まさに、ここが、銀河系なのだから。
何千年にもわたって、自らの知識と体験で直接に自分の内と外、宇宙を観察した者たちの持つ知恵と技術を我々は「オールド・ウェイ----古い道」と呼ぼう。
将来にわたってこのようなことを学び続け、人間が太陽と緑で生きる地球を想像する者は、あらゆる科学、想像力、力、政治的技巧を用いて定住する人びと---世界の先住民や農民---を支持する以外に選択は残されていない。
彼らとの共同戦線を張りながら、我々は「リインハビトリー --- 再定住者」になるのである。それから、我々は「オールド・ウェイ---古い道」を少しづつ学び始める。それは、歴史の外にあるもの、永遠に新しいものなのである。
「再定住」『惑星の未来を創造する者たちへ』より p20
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