「タイニーハウス」―小さな家が思想を持った レスター・ウォーカー<1>
「タイニーハウス」―小さな家が思想を持った ワールド・ムック―Living spheres<1>
レスター・ウォーカー(著), 玉井 一匡山本 草介 2002/08 ワールドフォトプレス
ムック: 223ページTotal
No.3360★★★★★
この本のいいところは、なんと言っても「バーナード・ショウの書斎小屋」(p136~137)が紹介されているところ。
10年以上前の本なので全体がモノトーンなのはお愛きょうとしても、むしろ、あの「ホール・アース・カタログ」を彷彿とさせる親しみがある。
実は私は、この「バーナード・ショウの小屋」が、「可笑しな小屋」(ジェィン・フィールド=ルイス 二見書房)の中で、一番好きなのであった。
「可笑しな小屋」(ジェィン・フィールド=ルイス)p98~101
なんで好きなのだろうと自問するのだが、よくわからない。(写真家の腕が良かったのかなw) 多分、バーナード・ショウの場合、お屋敷の中の片隅にこの小屋があったようで、トイレや台所というものがカットされているところが良かったのだと思う。
ひたすら、小屋があり、周囲に樹木があり、あとはタイプライターと旧式の電話。あとは座り心地のよさそうなイス。それがすべてだ。そのシンプルさが、わが心を打ったのだろう。
今回、こちらの「タイニーハウス」を見て気付いたのは、実は、この「小屋」、小屋の中心が上からつるしてあって、360度回転するのであった。あら~、これは気がつかなかった。さすが、バーナード・ショウである。小屋にも落ちがあった。一本とられた。というか、座布団三枚。
屋敷の中の小屋だから、遠方距離を移動するようなモバイル機能は必要ないが、窓から見える景色はいつでも変更できるように、回転式にしてあるのだ。なるほど、現在なら、足にクルマを履かせて同じような機能を作ることも可能だろうが、上から吊るす、というのは、おそらく唯一バーナード・ショウが発想しただけではないだろうか。
この他、この「タイニーハウス」には、元祖「森の生活」の「ヘンリー・ソローの小屋」(p039~)も紹介してある。1890年代の写真とともに、多くはないが木組みの詳細図などが掲載されている。
アメリカの小屋というと、簡便なツーバイフォー工法を連想するが、この図解を見る限り、むしろ日本の在来工法に近い建築法を取っているようにも見える。細かい設計図などが「森の生活」にも著述されているので、後年、読者によって、たくさんレプリカが作られた、ということである。
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