「ネットが生んだ文化」誰もが表現者の時代 川上 量生 (監修) 角川インターネット講座 (4)
「ネットが生んだ文化」誰もが表現者の時代 角川インターネット講座 (4)
川上 量生 (監修) 2014/10 KADOKAWA/角川学芸出版 単行本: 256ページ
Total No.3375★★☆☆☆
「炎上とバトルはネットの花」
この言葉はいつのころから私の造語として、わがアフォリズムの重要位置をしめているのだが、全然ポピュラーな言葉にならない。著作権を主張したいようないい言葉だとは思うが、誰もReTweetしてくれない(笑)もちろん元ネタは「火事と喧嘩は江戸の花」である。
いずれにせよ、この本は、このアフォリズム一本で作られているような一冊である。私は本当は「花」とは思っていないのだが、この本における花=文化は、この炎上とバトルに終始するかのような執着ぶりである。
確かに、頁のアクセス数を上げようとするならば、炎上ネタを積極的にアップするのも作戦ではあるが、まぁ疲れますね。
90年代初めにパソコン通信でようやく設定が終わって仲間内の書き込みが飛び込んできたと思ったら、グループ内のバトルの最中であった。2005年になってmixiに誘われた時も、炎上中の火消し役に呼ばれた、というのが正直なところだった。バトルや炎上も、野次馬として参加するのも、たまにはありだが、当事者になるのは嫌だ。
日本のネット言論空間の最大のオピニオンリーダーで、ベストセラー「ウェブ進化論」(ちくま新書)の著者だった梅田望夫氏が、ネットへの失望を表明して、事実上言論から撤退してしまったという事件がある。
起きたのは2008年11月のことだ。きっかけは梅田氏が自身のブログ「My Life Between SIlicon Valley and Japan」に、作家水沼美苗氏の「日本語が亡びるとき」という本を好意的に紹介したことだった。p098「日本のウエブは『残念』」佐々木俊尚
「ウェブ進化論」と梅田望夫は、当ブログが実質的にスタートするきっかけにもなった重要なポイントなので、この記事はなかなかタメになった。基本、私は梅田望夫の意見に賛成である。「撤退」などしなくても、ネット上の「良質」な部分においては、あの高邁な理想は進行していると、見ている人は多いだろう。
ネット上におけるメインユーザーはおそらく30代であろうから、還暦も過ぎた私などがとやかく言ってもしかたないことなので、ダンマリを決め込むことも多いが、概してネットは上手く進化しているのではないだろうか。
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