「デジタルアーカイブ」‐記憶と記録を紡ぐ 髙島 秀之
「デジタルアーカイブ」‐記憶と記録を紡ぐ
髙島 秀之 2013/05 創成社 単行本: 256ページ
Total No.3370★★★☆☆
本書は大学での講義をまとめたものである。受講対象は、デジタルネイティブではあるが、学芸員や司書、教職課程の資格取得の一環に属している学生たちである。著者の生年は不明なれど、戦前生まれの方であるようだ。
東大をでてNHKに勤務したあと、大学の教壇にたった方であり、この本も内容は重厚かつ精緻、各論的に精読すべき箇所は随所にある。
メガデータや個人情報など、いらぬデジタルアーカイブスばかりが目につくが、実際には、図書館や博物館、美術館といった知の集約機関において、これからのデジタルテクノロジーに活躍してもらいた分野が多くある。
だが、逆にそれを活用しようとすれば、それなりに問題が山積みになっていることに気づく。一挙に解決することなどできない。ひとつひとつ丁寧に追いかけていくしかない。
また、完全などということはない。記憶されるべきもの、記録されるべきものは多くあるが、また、それらが全て完全に残されることなどないだろう。
何度も失われ、破壊されるにちがいない。
究極には、失われ得ないもの、破壊され得ないものを、内なる知恵として発見する以外に解決する方法はないのだが、まずはデジタルアーカイブにできることはしっかりとやっていただくしかない。
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