「21世紀の歴史」――未来の人類から見た世界 ジャック・アタリ <2>
「21世紀の歴史」――未来の人類から見た世界<2>
ジャック・アタリ(著), 林 昌宏(翻訳) 2008/08 作品社 単行本: 352ページ
1)この本、面白そうなので再読しようとしているのだが、なぜかなかなか始まらない。数ページ読んでは、振り出しに戻ってしまう。そして、何回も放置。このままでは、再読がかなわずツンドクになってしまうかもしれない。
2)そういう危機感の元、2年前に読んでメモしておいた内容を読みなおしてみると、まぁ、当ブログとしてメモすべきことは大体あれで終わっていると言っていいのだろう。
3)なんだか読み残している感じがする。だけど、新たなる読書となる「力点」が見つからない。これが、再読が始まらない理由だろう。
4)超帝国は数十年間にわたって超民主主義の誕生を阻止しようと試みる。一部の市場関係者や大部分の<超ノマド>は、超民主主義の価値観の切り崩し、制度・機構の誕生の阻止、先導者の壊滅に尽力する。
彼らはトランスヒューマンを超ノマドに対する反逆者と見なし、トランスヒューマンを恫喝し、彼らを買収し、(トランスヒューマンが持つ信条・精神の)宗旨替えを迫る。彼らは超民主主義の大きなうねりを感じると、特別な会社を利用して調和重視の<ノマド・グッヅ?を商品化しようと試みる。p304「<超民主主義>は”悪用”から逃れられるか?」
5)図式化され、パターン化された構図は、それこそSF的箱庭での出来事のように動かされている。そんな簡単にいくものか、と思う。SFを通りこして、漫画チックですらある。漫画で悪ければ、もう、たわごと、と言って置こう。
6)この本関連でやり残しているとすれば、この本のエキスを絞りだし、他書、例えばネグリ&ハートあたりと照合してみようということだが、どうもそこまでは当ブログの能力がないようだ。だれかそのようなことをする人があれば、その解説書にあたったほうが早いだろう。
7)ネグリ&ハートにおいては<帝国>と<マルチチュード>の二つだけの概念が際立っているが、アタリにおいては、<超帝国>に対峙するものとして、<ノマド>、<オブジェ・ノマド>、<ユビキタス・ノマド>、<仮想ノマド>、<超ノマド>、<トランスヒューマン>などなど、実に煩雑に登場する。
8)さらには<超民主主義>などと、ざっくばらんに扱われる概念がゴロゴロ転がり出してきて、やっぱりSFや漫画を連想してしまうのだ。
9)焦点の定まらない今回の読書は、このくらいにしておこう。訳がわからん、というのが本音である。再々読があるかどうかは、不明。
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