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2015/04/26

「パーマカルチャー菜園入門」 自然のしくみをいかす家庭菜園 設楽清和<3>

<2>からつづく

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「パーマカルチャー菜園入門」 自然のしくみをいかす家庭菜園<3>
設楽清和 2010/08 家の光協会 単行本 159p
★★★★★

1)従来の農法では、単一作物をより多く速効的に生産するために農薬や化学肥料が利用されています。しかし、これは生態系を乱す場合もあります。パーマカルチャーでは、次のような方法で自然の遷移を加速させ、短い期間で生態系をつくりながら作物を育てます。p027「自然遷移の加速」

2)徒歩15分のところに5坪の市民農園を借り、有機無農薬で野菜をつくろう、という具体性が出来上がったことは喜びに堪えない。季節もよく、これからますます楽しみではある。しかしながら、例えばこの本を読んだりすると、この理念や理想は、とても市民農園レベルにとどめておくべきではないな、と思う。

3)市民農園ばかりではなく、身近なところの我が家の周辺にあるごくわずかな空きスペースや、今まで花壇として使っている土地の使い方を再考する必要を感じる。というか、奥さんまかせで、あんまり考えてこなかったなぁ、と反省する。

4)そして、片道40分の山の森に通うのもいいのだが、そこでイノシシやシカ、烏などと戦いながら作物を一から作るということを考えてみたことはなかった。だが、相関関係を考えることができるなら、自宅の庭→市民農園→山の農場、という繋がりを、もっと積極的に活性化できるのではないか、と思い始めた。

5)食料増産、農畜産物の生産性向上を目的に、無機肥料と農薬を多用する単一作物栽培が世界的な主流となり、これらの伝統は失われるように見えました。
 そこに永続的な農法の復活を通して、永続的な暮らしを目指すパーマカルチャーが誕生しました。
p036「新しい永続的な暮らしのかたち」

6)農家に生まれ農家に育ち、親戚などにも農家が多いものだから、農家のことは知っているつもりでいたが、それは傲慢というものであったかもしれない。一面的な、ある時期の一つの形しか知らなかったのかも、と反省する。農業大学校に籍を置いたとしても、そこで学んだものは、経営としての農業であって、環境保全の生き方というわけではなかった。

7)有機栽培農家から3年間しっかり基本を教わったEさんは、家庭菜園と貸農園ではつくるべき作物が違うのではないかと思うようになりました。p44「年でのパーマカルチャー菜園」

8)我が家がこの地に引っ越してきた時、井戸水を使っていたし、日当たりのよい花壇と共に、裏には今回借りた市民農場ほどの畑がついていた。自給とまではいかないまでも、犬小屋ととも大いにその畑を活用したのだった。イチジクの木や銀杏の木などもあった。しかし、あっという間にこの30年間で都市化はすすみ、裏の土地にはマンションができ、我が家も子供達が生長し、家族も増え、手狭になってきた。

9)そういうマイナス面だけを取り上げると、嘆き節のおっさんになってしまいそうだが、この本から学ぶところのパーマカルチャーを活用すれば、まだまだやるべきことはたくさんあるのではないか、と思えてくる。

10)今までのプロジェクトをほおり投げて、いきなり市民農園で有機無農薬で野菜作り、とばかりフォーカスしないで、もっと視野を広げて、家庭菜園←→市民農園←→山の農場、という双方向の繋がりのなかから、大きくパーマカルチャーの視点を育てていくことも大事だなぁ、と感じ入った。

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