「男はつらいよ」第1作 山田洋次監督
「男はつらいよ」 第1作
山田洋次監督: 渥美清(出演), 倍賞千恵子(出演), 山田洋次(監督)形式:1969(昭和44年)/08松竹 DVD 91分
No.3481★★★★★
1)第1作。やっぱりこれを見なけりゃダメですね。すべてはここから始まる。改めて、このシリーズが1969年8月に始まったことを確認した。私は高校一年生、バスケット部の最下級生としてしごかれていた時代だ。この映画の準備は、おそらくこの年の初めからは始まっていただろう。1969年1月は、東大の安田講堂での戦いの最中だった。
2)この第1作にすべてが込められていることをあらためて知る。↓このビデオで全編が見れる。
3)裏の工場が共栄印刷ということを始めて知った。ヒロシが勤めているあの工場の設備は、当時としては当然というか、それなりに「先端」の設備だったのではないだろうか。私が印刷工場に勤めたのは76~76年のことだから、むしろ共栄印刷のほうが進んでいたように思う。
4)このシリーズは1995年の12月まで続いたわけだから、その頃の工場風景としては、もはや古びた風景ではあったが、この1969年当時としては、ごくごく一般的な日本的風景であったと思える。
5)そして、やたらとヤクザ風な仕草もあるが、「網走番外地」(1965/04 東映)、「昭和残侠伝 死んで貰います」(1970/09東映)などがヒットしていた時代性である。むしろ安易にそれらのヤクザ路線を踏襲せずに、それをパロディ=喜劇に仕立てた山田洋次監督は見上げたものだと思う。
6)1969年から1995年という足かけ27年。私の人生のなかにおいても、実に思い出深い時代である。一年一年が、そっくりそのまま思い出せるような気さえする。あの当時、この作品が上映されていたのか、と、そういうことを想いながら見ていくシリーズとしては、むしろ、このシリーズ以外には、もはや存在しないと言える。
7)ここでまた、この作品からスタートできることが、とてもうれしい。
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