「男はつらいよ」 第15作 寅次郎相合い傘
「男はつらいよ」 第15作 寅次郎相合い傘
山田洋次監督 渥美清(出演), 浅丘ルリ子(出演), 山田洋次(監督) 1975/08 DVD 91 分No.3479★★★★★
1)本当の寅さんファンにしてみれば、私のような後から寅さんファンなどは、お笑い者だろう。タイトルもよく覚えていないし、そもそもどの作品もみたかどうかさえよく覚えていない。大体において、最初の頃は、映画も見ないで反感を感じてさえいたからな。
2)このフーテンの寅、というサブタイトルがよくなかった。風月のJUNが主宰するところの電脳・風月堂の関連リストを作っておいたが、フーテンということばは、どこか商業主義に扱われてはいけないような、いやな気分が残っていたんだよな。
3)そんなに嫌いだったこの映画のタイトルも、たしか80年代になってから、たまたまサウナ風呂で休憩中に大画面でみたのがきっかけで、自分が誤解していたことに気付いた。そしてそれからは、大ファンとまでは自称できないまでも、寅さん大好き人間になってしまったのは事実。
4)この15作は、名シーンの連続といわれていて、なるほど浅丘ルリ子演ずるリリーと、「結婚」直前までいくのだが、寅の野郎が、女の扱い方を知らないばかりに(爆笑)、つい、二人は結ばれない。なかなか、いらつく映画である(笑)。
5)この作品は1975年の作品だ。私は21歳になっていたわけだから、同時代的に映画館で観てもよかったのだろうが、まず、そういうタイミングではなかった。この映画も北海道が舞台になっているが、私はこの年、北海道まで行っていた。
6)フーテンという自覚はなかったにせよ、とにかく旅の途上にあったことは確かで、存在の仕方としては、柴又の団子屋の面々よりかは、寅のほうに近かった。どうも自分を戯画化して考えることなど、まるでできなかった青年には、まだ寅の味はわからなかった。
7)こっちの寅は、ふっくらしていていいね。寅らしい寅だ。
8)1975/08。私は、星の遊行群、ミルキーウェイキャラバン95の真っ最中。九州から北海道まで、ヒッチハイクの旅。札幌の友人宅に数日逗留したあと、連絡船で仙台まで帰ってきた。でも、心のなかはどうだったかな。ぼろぼろだったよ。
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