「男はつらいよ」 第3作 フーテンの寅 森崎東監督
「男はつらいよ」 第3作 フーテンの寅
森崎東(監督) 渥美清(出演), 倍賞千恵子(出演), 1970/01 松竹 DVD 90 分No.3483★★★★★
1)ひょっと気付いてみれば、この第3作の監督は森崎東だ。この時期、また半年に一作というサイクルが決まっていなかったので、監督も複数取りかかる必要があったのかもしれない。監督はともかく、俳優の方は、同時撮影ということになるのだろうから、たいへんだね。
2)公開は1970/01。うーん、世の中は、実に激動の時代だ。あの時代に、この作品を打ちあげていくのだから、松竹は松竹として、エンターテイメント、映画産業、ということになろう。
3)第1作、続、と来て、第3作は「フーテンの寅」と来た。
4)この作品は、何回かみた記憶がある。ストーリーそのものは全然覚えてなくて、まぁ、どうでもいいけど、まぁ、1シーン、1シーンが、可笑しい。
5)気付いてみれば、配役のなかには、よく学生がでてくる。時代を反映してか、学生ではあるが、どうも大学に行っていない、という奴が多い。そうだなぁ、あのころ、大学はすっかり荒廃していたのだった。キチンと繁栄されていたね。
6)今となれば、ましてや親の立場となれば、大学に行っていない学生なんて許せないが、当時としては、むしろ学生のほうに共感していただろうな。
7)寺を継ぐ、旅館を継ぐなどの、重圧に耐えきれない学生が、ちょこちょこ出て来る。
8)振られてばかりの寅。でも、まだ高校1年の私には、振られるってことの、ホントの意味はまだ分かっていなかったな。強烈に振られたことはまだなかった。でも、まもなく、そういうことが、いずれは怒るのだった。
9)このあと2年もすれば、自分も日本列島を旅するような人間になるなんてことはぜんぜん思っていなかった。ましてや、この映画も見ていなかったが。
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