「男はつらいよ」 第44作 寅次郎の告白 山田洋次監督
「男はつらいよ」 第44作 寅次郎の告白
山田洋次(監督) 渥美清(出演), 後藤久美子(出演), 1991/12 松竹 DVD 108分 No.3527★★★★★
1)ゴクミ登場第三作目。すでに全48作と決まっていたわけじゃないが、すでに寅シリーズを一つの作品として見た場合、すでに第四コーナーを回って、直線コースに入っている状態である。
2)22年前の第一作には比べ物にはならないが、寅はまだまだ元気で、病気という感じはまだしない。寅の衰えを感じた最初は、山田洋次監督によれば第29作「寅次郎あじさいの恋」(1982/08)であるという。そんなにも早く、と思うが、私が最初にサウナの休憩室で寅をみた作品がそれだった。
3)この第44作あたりになると、すでにストーリー展開は、主役は寅からミツオに移行しているような状態で、寅よりミツオの成長に感動することが多くなってくる。ゴクミも15歳、16歳、17歳、と実に美しい女性として成長していく。
4)1991/12。私はOshoなきあと、仕事を法人化し、社会へ出ることを強く意識していた。子供たちも小学生になり、仕事に追われる毎日。それでも、環境心理学国際シンポジウム「スピリット・オブ・プレイス仙台」(1991/11/25~27仙台国際センター) の運営スタッフとして半年を捧げた頃だった。
5)日本経済はすでにバブル崩壊に突入しており、先行き不明なことが多くなっていた。しかしまだ余剰なエネルギーが社会のあちことに残っており、ある意味このシンポジウムの資金は経済界からも多く流れてきており、「次」を探す経済界からの熱い期待もあった筈なのである。
6)おそらくテレビではすでに等も寅の再放送がされており、当時の私などは、放送があるたびに、テレビの前に陣取って、焼酎をかっくらって寅と遊んでいたはずである。というか、ほとんど最後まで見ないで、寝てしまったことも多かったようだ。だから、最後までストーリーを覚えていない作品があまりに多い。
7)寅を愛するようになってからすでに5年程経過し、そして、周りにも、同年輩でも、寅キチを自称する御仁が多数輩出していた時代でもあった。
8)ある意味、いい時代だった。
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