「寅さん、あなたが愛される理由」山田洋次 映画監督50周年記念企画 山本晋也他
「寅さん、あなたが愛される理由」山田洋次 映画監督50周年記念企画
山本 晋也 渡辺 俊雄(著) 2012/12 講談社 単行本(ソフトカバー) 256ページ 男はつらいよ全48作
No.3533★★★★★
1)10年前に録画しておいた寅シリーズ全48作のNHKBS番組で、解説をしていたのがこの二人の軽快なコンビだった。今回見直して、図書館から借りてきたDVDと、録画DVDでは、格段にこちらの録画版のほうが良かった。寅がみんなから愛される理由が、これでもか、これでもか、とよくわかる。
2)今回の前48作再視聴の目的の一つに、最初に寅を見た映画はなんだったのか、という思い出チェックの課題があったのだが、それは第29作「寅次郎あじさいの恋」1982/08であっただろう、と推測することができた。その映画を私は1985年ころになって、自宅近くの健康センターのサウナの休憩室でみたのだ。
3)結婚して30も過ぎて、ようやく、ようやく、寅の面白さ、有難さが分かったのだろう。
4)寅さんの正確な生年月日は。昭和15年11月19日生れの40才と書いてある。 p132
5)なんと、寅は寅年生まれではなかったのか。辰年生まれだったんだ。11月19日生れだから、微妙なところではあるが、サソリ座か。まぁ、射手座の影響も相当強いですがね。
6)ということはシリーズが始まった1969年は28歳。最後の終わりかけの1990年代でもアラフォーの役作りをしている。
7)満男君が「おじさん、人間は何のために生きているの?」ってきくところも格好いいしp188
8)この放送を聞いていた我が家の三歳の孫は、「おじいちゃん、人間は何のために生きているの?」とオウム返ししてきた。私は、爆笑しただけで、答えに窮した。
9)直球ど真ん中の質問に、「生れてきてよかったと思うことがあるだろ、そのために生きているじゃねぇのか」、と見事に切り返す寅さんは凄い。p188
10)しかし、こればっかりは、この返答をコピペして返答しただけでは0点であろう。私は私の人生をかけて、私流の回答を見つけなければならない。
11)この本はNHKBSの全48作シリーズ放映の折りの対談に、3・11後の風景を加味しながら、再編成された文集だが、広く長いスパンのなかで、寅が多くの人々に愛され、これからも語りつがれていくだろう、その理由がわかるようになっている。満足の一冊。
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