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2015年5月の72件の記事

2015/05/29

「寅さん、あなたが愛される理由」山田洋次 映画監督50周年記念企画 山本晋也他

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「寅さん、あなたが愛される理由」山田洋次 映画監督50周年記念企画 
山本 晋也 渡辺 俊雄(著) 2012/12 講談社 単行本(ソフトカバー) 256ページ 男はつらいよ全48作 
No.3533

1)10年前に録画しておいた寅シリーズ全48作のNHKBS番組で、解説をしていたのがこの二人の軽快なコンビだった。今回見直して、図書館から借りてきたDVDと、録画DVDでは、格段にこちらの録画版のほうが良かった。寅がみんなから愛される理由が、これでもか、これでもか、とよくわかる。

2)今回の前48作再視聴の目的の一つに、最初に寅を見た映画はなんだったのか、という思い出チェックの課題があったのだが、それは第29作「寅次郎あじさいの恋」1982/08であっただろう、と推測することができた。その映画を私は1985年ころになって、自宅近くの健康センターのサウナの休憩室でみたのだ。

3)結婚して30も過ぎて、ようやく、ようやく、寅の面白さ、有難さが分かったのだろう。

4)寅さんの正確な生年月日は。昭和15年11月19日生れの40才と書いてある。 p132

5)なんと、寅は寅年生まれではなかったのか。辰年生まれだったんだ。11月19日生れだから、微妙なところではあるが、サソリ座か。まぁ、射手座の影響も相当強いですがね。

6)ということはシリーズが始まった1969年は28歳。最後の終わりかけの1990年代でもアラフォーの役作りをしている。

7)満男君が「おじさん、人間は何のために生きているの?」ってきくところも格好いいしp188

8)この放送を聞いていた我が家の三歳の孫は、「おじいちゃん、人間は何のために生きているの?」とオウム返ししてきた。私は、爆笑しただけで、答えに窮した。

9)直球ど真ん中の質問に、「生れてきてよかったと思うことがあるだろ、そのために生きているじゃねぇのか」、と見事に切り返す寅さんは凄い。p188

10)しかし、こればっかりは、この返答をコピペして返答しただけでは0点であろう。私は私の人生をかけて、私流の回答を見つけなければならない。

11)この本はNHKBSの全48作シリーズ放映の折りの対談に、3・11後の風景を加味しながら、再編成された文集だが、広く長いスパンのなかで、寅が多くの人々に愛され、これからも語りつがれていくだろう、その理由がわかるようになっている。満足の一冊。

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2015/05/28

「市民農園体験記」<18>花とつぼみ

<17>からつづく

市民農園体験記 
<18>花とつぼみ

 それとなく畑に行ってみると、おや、と驚くほど、花やつぼみがなり始めている。

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 これはパプリカ。最初は上を向いているんだね。

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 スナップエンドウにも花が咲き始め、つるをどんどん伸ばし始めている。
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 キュウリもガンバっている。こちらの花は目立つ。わが畑では一番の成長株かも。

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 ズッキーニも頼もしい。葉っぱに何やら模様がついてきたので、病気でなければいいな、と思う。

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 赤い二十日大根も双葉を出している。これらを間引くのかどうか、検討中。

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 こちらは白い株。同じ日に播いたのだが、二十日大根より双葉が大きくなっている。

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 よくよく見ると、イチゴの花も終わり、実がつき初めている。まだ赤くない。

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 ナスだって負けてはいない。もうヘタの部分ができている。あとは実の部分だね。

<19>につづく

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「寅さんとイエス」 米田彰男 <2>

<1>よりつづく


「寅さんとイエス」  <2>
米田彰男 2012/07 筑摩書房 全集・双書 307p

1)ところで突然ですが、この二人、似てませんか?

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 寅を垂れ目にしてちょび髭を生やせば、吉福伸逸氏に、逆に吉福氏の眉にホクロをつけてアゴを四角くすると、寅に・・・・(爆笑)

2) 「さしずめインテリ」が嫌いな寅にとって吉福氏は苦手だっただろうし、吉福氏にとっては、寅ほど三枚目になりきることはできなかったかもな。でも、この二人のキャラがかぶったら、面白かっただろうな。

3)寅シリーズ全48作を再視聴し、この「寅さんとイエス」 を読みなおしてみると、いろいろなことに気付く。Oshoがそもそも「ゾルバ・ザ・ブッタ」と言ったのは、物質性と精神性の二面性を象徴的に統合させた人間像として語ったのに対し、この本の著者米田彰男は、寅とイエスの「類似性」を強調する。

4)私は自由を教える。いまや人間はありとあらゆる束縛を打ち壊して、すべての牢獄から出て来なくてはならない---もはや隷属はいらない。人間は<個>にならなくてはいけない。彼は反逆的になるべきだ。いつであれ人間が真に反逆的になったなら・・・・。

 ときに少数の者が過去の圧政から逃げだしたが、それはごくまれだなことだった---イエスのような人がひとりか二人、仏陀のような人がひとりか二人、といったほどのことだった。彼らは例外だ。そしてこれらの人々、仏陀やイエスでさえ、全一(トータル)に生きることはできなかった。彼らは試みたのだが、社会全体たそれに反対した。

 私の考えによる新しい人間は、ギリシャ人ゾルバであるとともにゴータマ・ブッダでもあるだろう---新しい人間は「仏陀であるゾルバ(ゾルバ・ザ・ブッダ)」になるだろう。彼は感覚的であるとともに精神的だ。

 彼は肉体的であり、完全に肉体的であり、体のなかにあり、感覚のなかにあり、肉体と肉体が可能にするすべてのことを楽しんでいるが、同時にそこには大いなる意識、大いなる目撃者がいるだろう。彼はキリストであるとともにエピクロスだ。 Osho『英知の辞典』 「新しい人間」p31

5)この本の著者が寅を愛していることは間違いない。人一倍愛し、人一倍研究している。それは他の類書の著者たちとまったく同じである。一方で著者はカトリック司祭であり、大学教授でもある。その経緯を尋ねると、それなりに起伏に富んだ人生であるようで、なるほど、このへんに寅に対する親近感の源泉があるか、と思わせる。

6)いずれにせよ、この本においては、寅とイエスの類似点を、ある意味、牽強付会にくっつけようとするところに難点がある。これでは寅の独自性、イエスの独自性が矮小化されてしまいかねない。

7)たしかに寅の中にも、とおとい神聖さがあるのであり、イエスのなかにも、なかなか俗な人々から愛され得る人間味があるのであり、その対比は見事である。しかしながら、この二つの存在を一つの人間像として統合しようとするところに、限界がある。

8)寅は寅なのであり、そのままで一つの人間像なのであり、イエスもまたイエスであり、そのまま一人の人間なのだ、というところの見切りが悪い。

9)要は、著者にとっては、寅も、イエスも「他者」なのであり、自分以外の外に存在する何かなのである。だから、別々なものを統合しようとしつつ、結局は自分自身のことを忘れてしまう。

10)ことここに及んだら、自分のなかに寅性を見、さらにイエス性を見、自分の生き方、自分の存在そのものに「寅とイエス」を統合しなくてはならないのだ。そのあたりが弱い。

11)もしイエスが寅さんのように愉快で面白い人物でああるなら、もしイエスが寅さんのようにどこまでも自由で、天の風の吹くままに、悲しんでいる人や苦しんでいる人の所に趣く、そういう人であるならば、もしイエスが寅さんのように、時代に押し流されて盲目的に信じている誤った価値観を、笑いとユーモアに包んで人々に、誤っているなと気付かせてくれる人物であるならば、キリスト教や聖書に対する見方も少しは親しみ深いものになるかもしれない。p293「エピローグ」

12)まったくその通りだと思う。そしてそれはイエスに期待すべきとするよりも、まずそれを語る本人自身の問題であるべきだと思われる。そういった意味においては、この本の著者は、「寅・ザ・イエス」の可能性を提示することによって、その可能性の道を示した。

13) どうか、イエスと寅さんが、地震・津波そして原発という、かつてない天災と人災の極地の苦しみの中にいる人々に、天上から希望の息吹を力強く注いで下さるように! イエスと寅さんが、家族や友を失った人々の筆舌に尽くし難い悲痛を、少しでも和らげて下さることをを切に切に願いつつ、自然の猛威によって帰天されたお一人お一人のご冥福を心からお祈りする次第である。p296「エピローグ」

14)この本は3・11前に書かれており、脱稿直前に3・11が起きたのであった。

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2015/05/26

「市民農園体験記」<17>ネットとズッキーニ

<16>からつづく

市民農園体験記 
<17> ネットとズッキーニ

1)ターフテントの骨組みは、「入園心得」にあった「工作物」にあたらないか、ちょっと心配だったが、園主によれば、ぎりぎりセーフということである。

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2)一番心配なのは、台風で飛ばされないか、ということらしいので、足元をしっかり固める。そして、なにはともあれ、つた類をはわせるためのネットを張り巡らした。

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3)私は、ズッキーニはつた性のものだと思っていたので、キュウリやスナップエンドウと並べて植えたのだが、実は、これ、つた性のものではなかた。次々と大地の上に実をつけるのである。初めて分かった、ああ、恥ずかしい。

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4)ネットを張るとなかなか仰々しいが、キュウリもだいぶ伸びてきているし、トウモロコシも成長著しいので、そのうちネットばかりが目立つ、ということもなかろう。

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5)こうして我が農園は、今日も静かに暮れゆくのであった。
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6)隣の畑はまだ作付が行なわれていない。借主がいないのだろうか。それとも、土づくりに時間をかけているのだろうか。ちょっと気になる。

<18>につづく

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2015/05/24

「男はつらいよ 推敲の謎」 杉下元明<3>

<2>からつづく

男はつらいよ推敲の謎
「男はつらいよ 推敲の謎」 <3>
杉下元明 2009/05 新典社 新書 159p

1)NHKBSで全48作品の再放送を行ったのはすでに10年前のことであった。そして、この本に出会ったのもすでに6年前のことである。いつか全作品を一通り見てやろうというプランは、今回、ようやく達成されたのであった。

2)再読のないまま過ぎてしまったこの本であるが、全48作に均等に触れているところは素晴らしいが、ある意味、凹凸がなくメリハリがない。物足りないといえば物足りないのだが、データブックとして活用しようというなら、これはこれ以上にないくらい便利な一冊である。

3)大人気の映画<男はつらいよ>シリーズには決定稿だけではなく、準備稿も含め数多くの脚本が残されていた。

 推敲のなかで、ストーリーやキャラクターはどのように練り上げられていったのか。

 昭和四十四年八月に封切りの第一作から平成七年十二月の第四十八作まで、全四十八作それぞれの関連原稿を比較し、「寅さん」の生まれる過程を追いかける。
表紙見返し

4)寅シリーズは一作一作が素晴らしい出来だが、この全48作が一つの長編映画と考えると、この長期期間に渡るストーリーには破綻がみられないこともない。例えば、「とらや」のおいちゃんがなんと三人の役者も変わっていたとか、「とらや」そのものが後半では「くるま菓子舗」と名前が変わっていたり。

5)しかし、それらは決定的な矛盾とか破綻とかではない。許容範囲のエピソード、あるいは積極的にさえ評価しうるプラス要素であったりする。それらを含めて、寅シリーズ全体を俯瞰するなら、このコンパクトな新書本は実に重宝する一冊である。

6)おそらく、当ブログとしては、時間はかかったが、この本に出会わなかったら、全48作を見直そうというきっかけを得ることはなかなか出来なかったのではないだろうか。

7)実に長い時間かかった寅再視聴のチャンスだったが、今回、こうして録画DVDを再整理しながらみることができたのは、幸いだった。

8)いずれあらためて、三視聴の機会も訪れるであろう。

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「男はつらいよ」 第48作 寅次郎紅の花 山田洋次監督

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「男はつらいよ」 第48作 寅次郎紅の花 
山田洋次(監督) 渥美清(出演), 浅丘ルリ子(出演) 1995/12 DVD  松竹  107分 
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1)寅の恋人がリリーなら、ミツオの恋人はゴクミなんだな。やっぱり。

2)ここまでくると、ホントに、ホントに、御苦労さま。

3)リリーと寅はすでに奄美で一ケ月も暮らしていたんだ。

4)1995/12。 この年は、阪神淡路大震災があり、オウム真理教事件があり、Windows95の発売があった。そして、寅が終結したのだった。

5)もうここまでくると結婚なんてどうでもいいよね。所帯を持つなんていう話は、もう別な話だ。

7)マーちゃんも、いつの間にか、レギュラー出演していたんだ。ミツオはネクタイを締めて靴屋の営業サラリーマン。休暇をとって奄美へ逃避行。

8)1995/12。ああ、とんでもない日々であった。苦しい、苦しい日々だった。

9)「Zorba The Buddha」カテゴリは結局「寅・ザ・ジーザス」の結論になっていた。

10)次のカテゴリ名はなんとしようかな。「Zorba The Buddha」にしても「寅・ザ・ジーザス」にしても、二語を繋げているだけだ。できれば、これを一つにしたい。「花」とか「夢」とか、あるいは、一文字のなにか。「恋」かな。「愛」? 「無」? 「人」。 空」。

11)1969年から始まり、1995年に終わった寅シリーズ。68/69から始まり、1995年に終わった。

12)再び旅に出た寅。そして踊る在日青年団。

13)寅は永遠の思春期か。そうか「春」もあるな。「地」。「全」。「一」

<2>につづく

男はつらいよ全48作 

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「男はつらいよ」 第46作 寅次郎の縁談 山田洋次監督

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「男はつらいよ」 第46作 寅次郎の縁談
山田洋次(監督) 渥美清(出演), 倍賞千恵子(出演), 1993/12 松竹 DVD 106分  No.3529★★★★★

1)ミツオがゴクミじゃない、四国の小さな島の診療所で働く看護婦さんと恋をする。結局は分かれるのだが、気が気じゃない。こんな恋があってもいいなぁ。

2)やっぱり帝釈天の御前様はでてこない。

3)四国の島の風景が美しい。

4)1993/12。この頃、私は人生のどん底にいた。病気や事故で、どん底は何度も経験してきたが、この時は事件だ。もう思い出したくない。人知れず記録しておくことは必要だが、小説にでもしなければ、とてもまともには書けない。

5)失恋48連発。思えば、私も寅に負けずに失恋の大連続だったなぁ。

6)ここから私が立ち上がるには数年かかった。正確には10年以上かかったといえるかも。

7)ミツオはすっかり、寅二世になった。このまま、新しいシリーズを始めてもいいくらいだ。

8)ここまでくると、もう最後まで見ないわけにはいかないね。

 

男はつらいよ全48作 

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2015/05/23

「男はつらいよ」 第45作 寅次郎の青春 山田洋次監督

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「男はつらいよ」 第45作 寅次郎の青春
山田洋次(監督) 渥美清(出演), 後藤久美子(出演), 1992/12 松竹 DVD 101分 No.3528★★★★★

1)ゴクミ・シリーズ。名古屋の高校を卒業したゴクミは東京のレコード店に就職する。結局はやめてしまうのだが、社会人として化粧した彼女はますます美しい。若い。

2)旅先で偶然、寅やゴクミや、ミツオなどが出会うというのは、あまりにリアリティがなさすぎて、作りすぎな感じがあるが、そもそもこの寅シリーズは喜劇なのだから、シリアスなリアリティにこだわることもあるまい。

3)しかしながら、ゴクミとミツオが展開する恋愛劇は、なかなかシリアスで、リアルだ。もう寅は主役を奪われて、脇役に収まっている。

4)いやいや、ひょっとすると、寅自信がガンで、体調不良だったのかもしれない。その不調を押して、寅シリーズという作品を成立させるために、最小限の出演に抑えられていたのかもしれない。

5)1992/12。あのころ、私はどうだったのだろう。「スピリット・オブ・プレイス」も終わり、さて仕事にせいだそうという時期ではあったが、すでにバブル崩壊の影響は、社会各層に大きくなっていて、私の仕事など、風前のともしびだった。

6)法人化して船出したばかりの営業職は、新たな分野を加えたものの、まだまだ準備段階で、生活の柱になるようなものではなかった。私もまだまだ30代後半、何事かのことができるはずではあったが、あせりばかりが目につく日々だった。

7)寅シリーズもあと数作。今回の再視聴は、手あたり次第、第47作からスタートしたのだったが、まもなく、一つの円環を迎えることになる。

8)最後に来て、ゴクミとミツオの展開が、グッとシリーズを引き締めている。年一回ということで、スタッフの加齢も目につく。タコも痩せた。そう言えば帝釈天の御前様も、たしか、この作品が最後になるのだった。

9)ここまで見てきて、たしかに中ごろにマンネリはあったが、なかなかどうして、これは素晴らしい円環しているシリーズだ。

10)今回、こうして全48作を見通すことになるわけだが、おそらく、そう遠くない時期に、またふたたび、これらの前48作を見る機会がくるのではないかな。そういう予感がする。

11)ますます寅が好きになった。

男はつらいよ全48作 

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「市民農園体験記」<16>キュウリ棚とターフテント

<15>からつづく

市民農園体験記 
<16> キュウリ棚とターフテント

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 お隣さんのネギはすこし赤くなり始めている。ネギ坊主がつきはじめて、おわりなのかな?

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 別なお隣さんのジャガイモには花が咲きはじめた。

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 豆菊をたくさん栽培している人もいる。

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 はてさて我が畑では一番早い成長をみせているのがキュウリ。接ぎ木苗だけあって、丈夫で成長が早い。

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 そろそろ本格的に支柱を立てなければならないのでホームセンターを覗いてみる。どうもいまいちデザインが決まらない。それに値段も結構いくね、こりゃ。

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 そこで、キャンプで使っていたターフテントの骨組みを持ち込んでみる。雨や風でやられ、骨がおれて、キャンプでは使えなくなっていた。これは畑のサイズにはピッタリだった。

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 なにはともあれ、今日もこうして一日暮れていくのであった。

<17>につづく 

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「市民農園体験記」<15>イチゴと蜂

<14>からつづく

市民農園体験記 
<15> イチゴと蜂

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1)試しに播いてみたカブと二十日大根は、3日程したらかすかに目を出していた。やはり新しい種の発芽率はよい。

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2)この晴天続きの雨不足のなか、せっせと水かけをしたのがよかったのではないか。今となっては、この16リットルの大きなジョウロを選択したことは正解だったと思う。

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3)風は強いが、陽気はますます暖かいので、追加の苗を購入。風の弱い日の午前中に作付をした。

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4)ビニール袋で風よけをするのもいいのだが、ワラで保温をすることも考えてみる。

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5)苗の茎も強化されるので、これだけでも、効果はあるようだ。経過をみよう。

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6)米ヌカも追加でいれたので、我が畑は割と小さな生きものたちの生息がある。よくよく見ると、まだまだ小さなイチゴ苗についた花をめがけて、蜂もやってきている。

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7)今日は、地域でノロシがたくさんあがった。地区民の運動会が開かれている。

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8)この畑、のんびり自転車を漕いで遊びにいくにはちょうどいい距離だ。

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<16>につづく Img_4865

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「男はつらいよ」 第44作 寅次郎の告白 山田洋次監督

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「男はつらいよ」 第44作 寅次郎の告白
山田洋次(監督) 渥美清(出演), 後藤久美子(出演), 1991/12 松竹 DVD 108分 No.3527★★★★★

1)ゴクミ登場第三作目。すでに全48作と決まっていたわけじゃないが、すでに寅シリーズを一つの作品として見た場合、すでに第四コーナーを回って、直線コースに入っている状態である。

2)22年前の第一作には比べ物にはならないが、寅はまだまだ元気で、病気という感じはまだしない。寅の衰えを感じた最初は、山田洋次監督によれば第29作「寅次郎あじさいの恋」(1982/08)であるという。そんなにも早く、と思うが、私が最初にサウナの休憩室で寅をみた作品がそれだった。

3)この第44作あたりになると、すでにストーリー展開は、主役は寅からミツオに移行しているような状態で、寅よりミツオの成長に感動することが多くなってくる。ゴクミも15歳、16歳、17歳、と実に美しい女性として成長していく。

4)1991/12。私はOshoなきあと、仕事を法人化し、社会へ出ることを強く意識していた。子供たちも小学生になり、仕事に追われる毎日。それでも、環境心理学国際シンポジウム「スピリット・オブ・プレイス仙台」(1991/11/25~27仙台国際センター) の運営スタッフとして半年を捧げた頃だった。

5)日本経済はすでにバブル崩壊に突入しており、先行き不明なことが多くなっていた。しかしまだ余剰なエネルギーが社会のあちことに残っており、ある意味このシンポジウムの資金は経済界からも多く流れてきており、「次」を探す経済界からの熱い期待もあった筈なのである。

6)おそらくテレビではすでに等も寅の再放送がされており、当時の私などは、放送があるたびに、テレビの前に陣取って、焼酎をかっくらって寅と遊んでいたはずである。というか、ほとんど最後まで見ないで、寝てしまったことも多かったようだ。だから、最後までストーリーを覚えていない作品があまりに多い。

7)寅を愛するようになってからすでに5年程経過し、そして、周りにも、同年輩でも、寅キチを自称する御仁が多数輩出していた時代でもあった。

8)ある意味、いい時代だった。

男はつらいよ全48作

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2015/05/22

「男はつらいよ」 第37作 幸福の青い鳥 山田洋次監督

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「男はつらいよ」 第37作 幸福の青い鳥 
山田洋次(監督) 渥美清(出演), 志穂美悦子(出演), 1986/12 松竹 DVD 101分
No.3526★★★★☆

1)訳あってこの第37作を飛ばして第43作「寅次郎の休日」まで進んだあと、いったん戻ってこの第37作をみることになった。ゴクミが出たあとのシリーズは、まったく別のモノのような展開をしており、こちらは若干地味目な感じがする。

2)ロック・ミュージシャン長渕剛の登場ではあるが、以前に見た記憶が明確に残っていたせいもあり、あまりインパクトは感じなかった。

3)しかしリアルタイムとしての1986/12は、個人的な人生のなかでは、またまた大変な転記になっていたことは間違いない。営業系の仕事にひとつの見切りをつけ、カウンセリングや心理職への転職を計っていた。

4)夏休みには長期の休みをとり、大学に遊び、奈良は天河に遊んだ。カウンセリング研究所通いも一段落し、また、Oshoのインド帰りの道すじが見え始めた時だった。翌87年には家族4人でインドに渡るわけだが、そう簡単に道筋があったわけではない。

5)映画のストーリーでは長渕剛は、画家になるか、ペンキ屋になるかの選択に迫られる訳だが、さくらは「彼は決して夢を捨てるような人ではないわ」と志穂美悦子を慰める。

6)形としては私も夢を捨て切れずに、再び夢へと向かう訳だが、あの時代性、いわゆるバブル景気が、その夢を支えていたということもできる。

7)すでに30年前の出来ごとではあるが、今思い出しても、生々しく、心が痛む。

8)この映画に、寅のテキヤ仲間として不破万作が登場する。

男はつらいよ全48作    

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2015/05/21

「男はつらいよ」 第43作 寅次郎の休日 山田洋次監督

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「男はつらいよ」 第43作 寅次郎の休日
山田洋次(監督) 渥美清(出演), 後藤久美子(出演), 1990/12 松竹 DVD 105分
No.3525

1)今回もゴクミがでている。そうか寅シリーズの大団円は、このゴクミがぐっと引き締めるのだ。ミツオがどんどん成長する。浪人から学生へ。そして大学のそばのアパートへ独立を試みる。

2)1990/12。このタイミング。 この頃、業務内容も定まらないまま、仕事を法人化する。Oshoが肉体を離れ、ひとりひとりが社会のなかへと飛び立つことになる。

3)青春っていいなぁ。胸がドキドキする。自分もこんなドキドキする年頃だった時があるのだ。忘れちゃぁいない。ふむふむ、あの子はどうしてるかなぁ・・・・w

4)涙も流れるよね。

5)何もわからず、何かが出来る筈だと思いつつ、どうしようもない不安を抱えつつ。

6)人間って、弱くていいんだよなぁ。何にもできなくてもいいだよ。失敗の連続で、ドジで、ノロマで間抜けで、どうしようもなくて。

7)寅・ザ・ジーザス。

8)とらや(今や、くるま菓子舗だが)の従業員、三郎も、すっかり風景に溶け込んで、レギュラー化している。

9)マンネリ化しているかなぁ、と思っていたこの寅シリーズ、最後の最後に向かって、このような展開になっていたんだなぁ、と大感激。ゴクミがレギュラー化し、主役が寅からミツオへ移っているような気にさえなる。

10)このゴクミがでるのが、もう二作続くのかな。

 

男はつらいよ全48作 

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「なまえのない新聞」No.187 <1>

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「なまえのない新聞」No.187 <1>
アマナクニ 2015/05 会員制新聞 p15
No.3524

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<2>へつづく 

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2015/05/20

「男はつらいよ」第42作 ぼくの伯父さん 山田洋次監督

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「男はつらいよ」第42作 ぼくの伯父さん
監督  山田洋次 出演: 渥美清,倍賞千恵子 前田吟, 三崎千恵子, 太宰久雄, 笠智衆, 佐藤蛾次郎, 下條正巳, 吉岡秀隆, 後藤久美子 1989/12 松竹 DVD 108分
No.3523

1)そろそろマンネリかなぁ、と思ってみていたが、いやいやとんでもない。実に大きくバージョンアップして大団円に向かって昇り詰める寅シリーズがある。

2)後藤久美子が引き締めているのだろう。ゴクミ当時15歳。恐ろし。

3)1969年に生れたミツオはこの1989年にはなるほど19歳になる設定だ。寅は作品の中では年齢不詳だが、ミツオはしっかりと時間通りに成長してきている。

4)ミツオがゴクミに恋することによって、この寅シリーズは、新たなる次元に突入したようだ。私もまた1969年の16歳の少年に戻っていったかのような新鮮な驚きを感じる。

5)リアルタイムの1989/12は、まぁ大変なエポックメイキングの時代である。1990/1/19にはOshoが肉体を離れた。それはそれはとてつもないエネルギーの放出であった。このタイミングで、この第42作が上映されていたのだった。

6)寅のテキヤ仲間として、不破万作が出演している。

-男はつらいよ全48作 

 

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「男はつらいよ 推敲の謎」 杉下元明<2>

<1>からつづく

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「男はつらいよ 推敲の謎」 <2>
杉下元明 2009/05 新典社 新書 159p

1)ゴールデンウィークを挟んだ大量休日のなかで、ぽっかりと開いてしまった自由時間。ましてや自宅でひとりで過ごすとなると、これまた貴重ではあるが、何をやっていいやらちょっととまどうことになってしまう。

2)そんな時、ちらっと目についたのが、10年前にNHK-BSで特集を組んだ時に録画しておいた「男がつらいよ」の編集だった。録画とはいうものの、当時も忙しく、自動録画したものをDVDに焼いたまま、ラベルもつけずに放置しておいたのだった。いつかやろうと。

3)全48作全部録画した筈なのだが、今回確認したところ中間ころに2作品の欠番がある。管理が悪いので、どこかに隠れてしまったのかもしれないが、今では図書館に全作品が収蔵されているので、見るだけなら、何にも困らない。

4)しかし手元に「男がつらいよ」全作品があるというのは、ちょっとした自慢なのである。録画も随分手間暇かけてやったぞ。ただ、たしかコーディングとかいう作業は残っている。つまり他のDVD機器でも見れるようにする変換が必要らしいのだが、それは今回できなかった。

5)まずはバラバラに散らばっていたDVDをかき集め順番に並べ替えし、タイトルを書いた。プラスチックケースも統一のものにし、全体性がでてきた。

6)現在のところ5分の4ほど見終わり、やがて大団円に向かっての突進である。

7)今回見ていて気付いたことは、まずはフーテンの寅を好きになったのは自分がようやく30歳になって家庭を持ってからだった、ということだ。そして、この映画でも最初に寅が登場するのは30歳である。

8)若い、ユースカルチャーでは気付けないフーテンの寅の面白さ、中年にさしかかり、ようやく、この世界に足を踏み入れたということになる。

9)放浪と定住。おそらく、この二つとも人間には必要なのだ。30までは精神の放浪が続いていた、というべきだろう。30になって、自分の家庭という定住が必要であることを痛感しながらも、いまだ冷めやらぬ放浪への夢がうずく時、フーテンの寅はやってくるのだ。

10)現在、最後の10作品を見ているところだが、これまでは前半の青年としての寅のほうに共感を持っているようだ。晩年の寅はどうなんだ。ちょっと円熟が増し過ぎてはいないか。

11)かくいう私も、青年期、中年期などはとうに過ぎ去り、初老の域に突入している。気持ちはそう老いてはいないのだが、現実をよく見る必要がある。

12)「男はつらいよ」は1969年から1995年までの作品である、80年代後半までは正月と夏休みの年2回作品だった。そしてその後は年一度の正月映画となる。この定期性が、私の人生を振り返るいいチャンスになっている。

13)1969年は15歳の高校一年生だった。そして1995年は阪神淡路大震災、オウム真理教事件、ウィンドウズ95の発売、と、実にメモリアルな時代であった。この時代を振り返るには、常に寅を複線として考えてみると、自分の彷徨が、より明確になってくる。

14)何年か前に「寅さんとイエス」 (米田彰男 2012/07 筑摩書房)という本を読んだ。その時、私は期せずして「ゾルバ・ザ・ブッダ」を連想した。今回、「Zorba The Buddha」カテゴリを走らせながら、結局「男はつらいよ」全48作に辿り着いたのも、故なきことではなかった。

15)全48作を見たら、この本「男はつらいよ 推敲の謎」や「寅さんとイエス」などを参考に、もういちど振り返って見ようと思っている。

<3>につづく

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2015/05/19

「男はつらいよ」 第41作 寅次郎心の旅路 山田洋次監督

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「男はつらいよ」 第41作 寅次郎心の旅路
山田洋次(監督) 渥美清(出演), 竹下景子(出演), 1989/08 松竹 DVD 109分 No.3522★★★★★

1)平成になっての最初の作品。そして、寅シリーズ最初の外国版。オーストリアはウィーン。湯布院とウィーンを間違ったりする。

2) 1989/08。夢かうつつか、まだまだ青年期のほとぼりが冷めない、私はまだ35歳。ギリギリ夢を見ていた。

3)インドじゃ、Oshoの体調がいまいち悪い、という情報が流れるものの、今日みたいな細かい情報はちっとも流れてこなかった。

4)日本の風景も美しいが、欧州の風景も美しい。ドイツ語も懐かしい。

5)竹下恵子と淡路恵子。すでに寅シリーズ作品に出演済みだが。

6)この年から消費税3%が始まった。

7)夏の作品としては、これが最後。この後、寅は正月映画となる。

男はつらいよ全48作 

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2015/05/18

「男はつらいよ」 第40作 寅次郎サラダ記念日 山田洋次監督

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「男はつらいよ」第40作 寅次郎サラダ記念日
山田洋次(監督) 渥美清(出演), 三田佳子(出演), 1988/12 松竹 DVD 100分 
No.3521★★★★★

1)自宅のアパートで、さくらの亭主ヒロシがパソコンを操作している。う~ん、これはパソコンとは言い難いか。デカいからワープロか、それともワークステーションとでも呼ぶべきなのか。

2)思えば、この前年の暮れ、一家してインド滞在から帰宅したタイミング。しばらく日本を留守にしていたら、「サラダ記念日」とやらが大ヒットしていたのだった。そしてまぁ、考えてみれば激動の1988年ではあった。

3)俵万智という人、近年、何年間か仙台に住んで子育てをしていたらしい。ところが3・11でサッサと(と見えるのだが)「危険」な仙台を離れ、沖縄に転居していったらしい。そんな噂を聞いてから、私のなかでは、この詩人は三文安くなった。

4)88年春。宮城県北に数千坪の土地を見つけて、そこにコミューン可能性を模索した。それに8月に八ヶ岳で「NO NUKES ONE LOVE―いのちの祭り’88」があった年でもある。

5)そして、この1988年11月に交通事故にあい、大変な思いをしていた。あろうことかここから4ヵ月も入院することになるのである。入院している間に、日本は昭和から平成へと移り、仙台市は政令都市となって我が住居は太白区となったのだった。

6)子供達は幼稚園に入り、私は自分が入院していたら、一体我が家の暮らしはどうなるのだ、と真っ暗な気分になった。

7)この回から「とらや」が「くるま菓子舗」になっている。

男はつらいよ全48作  

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蔵王噴火警報と「イルカ打ち上げ」「大地震」を結ぶ点と線 「サンデー毎日」2015/05/03

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「サンデー毎日」蔵王噴火警報と「イルカ打ち上げ」「大地震」を結ぶ点と線2015/05/03号 毎日新聞出版 週刊誌 
No.3520★★★☆☆

1)銀行の窓口で順番待ち。こんなタイミングじゃないと、週刊誌になど目を通さない。手持ちぶたさで傍らの一冊をパラパラとめくると、おや、こんな記事が。読もうかなと思っていると、すぐ順番が来そう。

2)こんな時、手元のスマホでパチリ。あとで読むことにする。便利だね。

3)蔵王噴火警報と「イルカ打ち上げ」「大地震」を結ぶ点と線。気になるところですね。マジメに読んでいい記事なのか、いい加減しろよ、と放りなげたほうがいいのか。

4)しかし、いろいろなことが繋がっている、という可能性は残しておきたいものではある。

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「第三の産業革命」経済と労働の変化 角川インターネット講座 (10) 山形浩生監修

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「第三の産業革命」経済と労働の変化 角川インターネット講座 (10)
山形 浩生(監修) 2015/02 KADOKAWA/角川学芸出版 単行本: 275ページ 
No.3519

1)山形浩生を語るに、今さらトマ・ピケティを持ち出す必要もないのだが、売らんがための出版社のご努力も、非難ばかしていてもしかたないだろう。一歩引いて、じゃぁ、ピケティとこの本は関連があるか、と問われれば、私はやっぱりないと思う。

2)レイ・カーツワイルは2005年に出版した著作「The Singularity is Near. When Humans Transcend Biology」の中で、「2020年にコンピューターが人間ひとりの知性に達し、2045年には世界中の人間の能力を合わせたよりも強力な人工知能が出現し、その後の歴史は予測不能になる」と予言した。

 人工知能が人間の能力を超える境界点をシンギュラリティ(技術的特異点)と呼び、この著作が発表されるとシンギュラリティ以後の世界に関心が集まるようになった。実際、インターネット上に蓄積された膨大なデータを活用して人工知能の研究は長足の進歩をとげている。p228小長谷一之「インターネットと都市」

3)当ブログがスタートした地点では、シンギュラリティとかシンギュタリアンとかいうカテゴリも立てて、追っかけてみたテーマであったが、これらをこのような簡単なフレーズでまとめることができるのか、と、なかばびっくり。

4)この本において山形浩生は監修者であるが、なんといっても有名なのは「伽藍とバザール」(1999/09)の翻訳者&紹介者としてであろう。この本では、他に十数人が著者や翻訳者として参加している。

5)かつて1980年代末にパソコン通信が使われはじめたころ、職場のある大都市から遠く離れた自然裕なところでログハウスに住み、通信で仕事をする生活を社会実験でやりませんか、とおさそいを受けたことがある。p207小長谷一之同上

6)かつて余命半年宣告の死のベットで読んだアルビン・トフラー「第三の波」 (1980/10)で私受けた印象は、まさにこのような環境だった。もし、そのようなことが可能なら、ぜひ生きつづけてみたい。私の生命力をかきたてたのはそのイメージだった。

7)あれから35年経過して、実際には山中のエコビレッジのコンテナハウスで暮らしながら、仕事もする、というスタイルは、ほぼ可能になった。なにせ高速ネット回線が電波でとどくようになったのだから、かつての夢は現実となった。

8)ここまで極端ではなくても、町のはずれの自宅のSOHOにおいて、日常的な仕事を普通にこなし、家族に囲まれ、市民農園で有機無農薬野菜づくりを楽しむというライフスタイルは、ごくごく当たり前の風景となった。

10)この本においてはスマホ、ビットコイン、ノマド、リナックス、などの概念を広く使いながら、「角川インターネット講座」のなかに、貴重な一角を保持しようとしている。よくまとまっているとは言い難いし、示唆に富んでいるとも評価しにくい。

11)しかしながら、感性がみずみずしい。型にはまった経済論や論陣を張るようなシャチホコ張った姿勢ではなく、自らの体験を織り込みながら、時代をともに生き抜き、さらに未来を見通そうとしている。

12)かくいう私は、かつてはこのようなテーマには、大いに関心を持っていたのだが、還暦も過ぎ、先も見えてくると、なかなかこういう技術論や社会論は、どうも苦手になってきた。目を通すのも苦痛な類書はたくさんある。

13)その中にあっても、この本は、書き手たちに好意を持っているからだろうけれど、そのうち、また再読してみたいな、と思わせてくれる一冊である。

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「男はつらいよ」 第36作 柴又より愛をこめて 山田洋次監督

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「男はつらいよ」 第36作 柴又より愛をこめて
山田洋次(監督) 渥美清(出演), 栗原小巻(出演), 1985/12 松竹 DVD 105分No.3518★★★★★

1)寅は相変わらずだ。新しいストーリー、新しい土地、新しい女優や俳優。エピソードはまちまちだが、作品としては構成が定式化している。安定して見ていられると同時に、さて、今回は、どんな手でくるのやら、という期待も湧いてくる。

2)1985/12。思い出深い日々だな。通信教育で心理学・哲学の講義を受け始め、カウンセリング研究所の講座を受け始めた。電話相談の講習も受け、実際に電話も取り始めた。

3)米国オレゴンのOshoコミューンはトンでもないことになって、まぁ、実にエクスプロージョン。人生には、このようなエピソードがつきものとは言うものの。

4)ここんとこタコのところの娘がレギュラー化していて、ドラマに色を添える。今回はその娘が「大活躍」ってところか。この36作の次の37作目は一年後となる。スタッフの老朽化か、マンネリ化の問題か。とにかく、いままで17年間も年2作できたのが、ここで崩れるのだ。

5)リアルな体験としては、ちょうどこの辺りで私はようやく松竹映画「男はつらいよ」と出会う。映画館でみたわけでもなく、テレビやホームビデオでみたわけでもなかった。

6)ある日、私は住まいのすぐ近くにできたヘルスセンターのサウナにでかけた。サウナは私のスタイルではないのだが、営業ビジネスの先輩たちに連れらているうちに、結構気軽な気分転換として、利用するようになっていた。

7)いつもは仲間と連れだっていくのだが、その日は、一人だった。サウナに入って、休眠室に入り、読む気もないスポーツ新聞を片手に、毛布をかぶった。何十かの簡易ベットの前には大型スクリーンが張ってあった。

8)他の映画を中途で観て、それが終わったあとに「男がつらいよ」が始まった。私はあまり好きな映画ではなかった。というより、あまり映画文化にはなじんでいなかった。だから、最初は見る気もなく、ただ見つけているだけだったが、ストーリーが展開するうちにすっかり見入っていた。

9)その時かかっていたのは、おそらく「男はつらいよ」第29作 寅次郎あじさいの恋(1982/08)である。あの日から私はすっかり寅の虜になった。どうしてこの日まで私は寅と出会わなかったのだろう、とさえ思う。おそらく、私はそこまで「成熟」していなかったのだろう。

10)あれから私は、テレビで寅が再放送という時は、必ず見た。ただ根っからの映画ファンではないので、映画館まで出かけていって見るということはなかった。この時代から寅は映画としては10年間、10作品以上つづくのだから、リアルに寅作品を見てもよかったような気もするが、寅は私よりすこし前に先行していった。

11)今ころになってようやく寅を48作続けて見る、なんていう今回のような試みをしているが、最初からの寅ファンにとっては、今さら何やってんだ、てなことになるのかもしれない(汗)

12)しかしまた、こうして寅の27年間を追っかけてみることは、その時代の自分を見ることになるので、自分の人生のよい振り返りのパートナーとなってくれている、ということもできる。

13)全48作品のうちの約4分の3が終わったわけだが、ここまでくると、なんだか、終わってしまうのが、悲しいような気もする。いやいや、それはないかもな。また見直せばいいわけだから。全作品手元に録画してあるし、図書館にもDVDとして新版が収蔵されている。見ようと思えば、いつでも見れるのだ。

14)「男はつらいよ」フーテンの寅。名作だと思う。ありがとう。

 

男はつらいよ全48作 

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2015/05/17

「男はつらいよ」 第 39作 寅次郎物語 山田洋次監督

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「男はつらいよ」 39作 寅次郎物語
山田洋次(監督) 渥美清(出演), 秋吉久美子(出演), 1987/12 松竹 DVD 101分 No.3517★★★★★

1)1987/12。4ヵ月のインドでの滞在を終えて帰国し、さて、どうするかな、とニュートラルな体制に入ったころ。季節は冬。新規まき直しの時期であった。88年の八ヶ岳でのイベントなどのニュースも飛び込んできていた。

2)伊豆におけるユニティの活動も気になるところ。自由な身をいいことに、何度か往復したことだった。

3)とにかく、インドからもしOshoが日本に来るのなら、富士なのか沖縄なのか、東北なのか。あらゆる可能性が問われた時代であった。

4)こうしてみると、リアルな世界と寅の映画の世界には大きな背理があり、どうも一つの世界に溶け込むということはない。しかしながら、和製ゾルバとして、日本におけるゾルバ・ザ・ブッダを考える時には、フーテンの寅はもってこいのモデルだった。

5)この回では、テキヤ仲間の遺児をつれての旅ということになるが、我が家のチビたちはそれほど大きくはなかったけど、でも、子をもつ親として、その感情が今この映画を見ていると、かなりクロスする。

男はつらいよ全48作 

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「男はつらいよ」 第38作 知床慕情 山田洋次監督

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「男はつらいよ」 第38作 知床慕情
山田洋次(監督) 渥美清(出演), 竹下景子(出演), 1987/08 松竹 DVD 107分No.3516★★★★★

1)「知床旅情」が流行ったのはいつのころだっただろう。70年前後のかなり古い時代だ。それ以降、知床は心のどこかにずっと住みついているふるさとの源郷のようだ。

2)病院に入院したトラヤの叔父さんに、ミツオがコンピュータゲームをプレゼントする。そう言えば、二年半前の第34作「寅次郎真実一路」(1984/12)では、ミツオが当時出始めていたパソコンをいじっているシーンがある。NECのPC6001あたりであろうか。

3)1987/08。私は10年ぶりにインドはプーナへと旅をする。今回は4ヵ月。名目は、Oshoカウンセラー・トレーニング・コース受講のためだ。渡航費用、受講費用、滞在費用、その他、小旅行費など、結構散財した。それというのも、1歳、3歳の子供と妻を連れた、家族旅行だったからだ。

4)あの時、1歳だった息子も、3・11の時には、北海道の知床の近くで現場仕事をしていた。すでに成人して独立していた。年月の経つのは早いものだ。

5)「リンコちゃん、いつまでも俺たちとここで暮らそう」

6)ミツルもすっかり大人の体になっている。

男はつらいよ全48作 

 

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「市民農園体験記」<14>テントウムシとカブ

<13>からつづく

市民農園体験記 
<14> テントウムシとカブ

1)農場にいくと、いつも隣の畑に初老のカップルがやってくる。長時間は滞在しないのだが、いつも顔を合わせるので、挨拶をする。どうやら、まいにちジャガイモの葉っぱについたニジュウヤホシテントウムシを退治にくるのだ。

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2)この幼虫の段階で潰してしまわないと、大発生して、ジャガイモの葉っぱがたべつくされ、壊滅してしまうという。消毒という手のあるのだが、当市民農園は、無農薬が売りである。

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3)ちらっと拝見すると、たしかに、ニジュウヤテントウムシが、あちこちにチラチラいる。

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4)ひとつひとつ潰すのも手間だが、今のところはこの対策しかないという。御苦労さまです。私のエリアにはジャガイモはないので、とりあえず現在のところ影響はなし。しかし、ナス科の天敵ということだから、我がナスの苗も要注意だ。

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5)さて、家族から要望のあった、カブを播いてみることにする。カブといわず二十日大根とかいう種類もある。なにはともあれ、園芸店で目についた種を二種類まいてみることにした。

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<15>につづく

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「男はつらいよ」第33作 夜霧にむせぶ寅次郎 山田洋次監督

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「男はつらいよ」第33作 夜霧にむせぶ寅次郎
山田洋次(監督) 渥美清(出演), 中原理恵(出演), 1984/08  松竹 DVD 102分 No.3515★★★★★

1)この作品には何度か花嫁姿と結婚式シーンが登場する。まずは、裏の朝日印刷所のタコ社長の娘がようやく結婚することになり、白無垢の和装の姿を披露する。

2)二番目は、北海道の旅で知り合った中原理恵扮するフーテンの風子もまた、結局は最後はウェディングドレスに身をつつむ。いつも三枚目を務めるのは、われらがフーテンの寅だが、なんともはかなくも愛すべき存在ではある。

3)この作品、出来としては普通だが、なんとも、わが「フーテン」ライフのことを考えるきっかけを作ってくれたという意味では、★5にしておいた。

4)1984/08  と言えば、前年に結婚した我が家は子育てに忙しく、やがてどうせならと第二子を考えていた時期にあたる。私自身は自らを「フーテン」と捉えたことはないが、旅から旅への人生をそう呼ぶのなら、まぁ、それに当たらないこともないと思う。

5)しかしながら、私たちの旅は常に、自らの根拠地を固定したうえでの旅であった。だから、純粋にそれとは言えない。しかし、その根拠地なるものが、本当に固定した安定基地であったとは言い難い。

6)旅から旅への暮らしにも自信が持てないための、ひとつの安全弁であったようにも思うので、まぁ、臆病者の生き方だったかもしれない。

7)しかし、この年代を境に、私の人生は、漂白から定着への方向性に大きく舵を取ったことは間違いない。

8)フーテンと蔑称されてもしかたがないような時代には、自らをそれと認めることは出来なかったが、むしろそのスタイルから大きく「足を洗う」段階になって、ようやくそのようなライフスタイルに、純粋に、無邪気に向き合うことができるようになった、というべきか。

9)とはいうもの、87年には1歳と3歳の子供をつれてインドへ4ヵ月の旅をするという、再「漂白」の旅をするわけだから、まだまだ「フーテン」は捨てきれなかったものと思われる。

10)90年にはOshoが亡くなり、また仕事も地元密着型の現在につづくスタイルに固定してからは、旅から旅へ人生には、ある意味、あこがれることはなくなった。

11)いづれにせよ、リアルに寅を「発見」するのは、私の人生においては、もう少しあとのタイミングになる。おそらく1985~6年頃だったように記憶する。

男はつらいよ全48作 

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2015/05/16

「男はつらいよ」 第34作 寅次郎真実一路 山田洋次監督

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「男はつらいよ」 第34作 寅次郎真実一路
山田洋次(監督) 渥美清(出演), 大原麗子(出演) 1984/12 松竹 DVD 105分
No.3514★★★★★

1)第1作以来、初めてロールスロイスが登場する。冒頭の寅の夢のシーンでしかも、タコが総理大臣になって隠遁した寅博士を尋ねるという設定ではあるが。

2)この年の夏、私は二回目の米国オレゴン州のOshoコミューンを尋ねていた。もちろん、Oshoのロールスロイスのドライブバイに参加していたわけだ。

3)この頃、私は、30歳。青春期から、積極的な意味で、成人期へと自分の人生を移行させていた。しかし、まぁ、私にとっての大人とは、一体なんであったのだろう。利用されたり、利用したり。

4)1984/12。象徴的に今思いだすことはないけれど、むしろ、翌年の大事件への予兆としての、準備期間であったのではないだろうか。この時期、私は、何であろうと、私はこの人生をOshoと過ごすのだ、という決意を固めていた。もちろん、それはわたし流のやり方でのことではあるが。 

5)コミューンというライフスタイルよりは、家庭というミニマムな生活形態へと「退却」していた時期である。それでよかったのだし、それ以上のことはできなかった。生活に追われる日々。だけど、追われること自体は、決して苦しいことだけではなかった。そのようなスタイルをおおいに楽しんでいたし、それしかなかった。

男はつらいよ全48作 

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「古木、人集う」仙台・柳生 推定樹齢1300年のカヤ囲み祭り 来年以降も継続 「河北新報」夕刊

「古木、人集う」仙台・柳生 推定樹齢1300年のカヤ囲み祭り 来年以降も継続
「河北新報」2015/05/15夕刊 P3 新聞 仙台柳生「かやの木 薬師様保存会」資料集

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「男はつらいよ」 第35作 寅次郎恋愛塾 山田洋次監督

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「男はつらいよ」 第35作 寅次郎恋愛塾 
山田洋次(監督) 渥美清(出演), 樋口可南子(出演), 1985/08 松竹 DVD 108分No.3513★★★★★

1)「蒲田行進曲」以来、平田満はいい味だしているが、相手が樋口可南子では、ちょっと重荷、って感じないわけじゃない。かたや樋口可南子も、印刷会社に勤めながら、自宅アパートに写植機をおいてアルバイト。これがなかないいいなぁ。

2)写植機つまり写真植字機なんて言ったって、もはや今じゃぁ意味なさないかも。そもそも「植字」がなくなってしまった。すべてはパソコンやコンピュータ端末処理であろう。時代は変わったものだ。

3)この映画は1985/08だけれども、私が写植機のオペレーターをしていたのは1976~7の事。だからほぼ10年昔の話になるのだった。私は独立心があったから、あのまま写植機を担当していたら、きっとあの後、また別な人生が展開したのかもしれない。

4)インドから帰ってきた後、あそこからまた新たに印刷会社への道もあったはずなのだが、人生はそう運んでくれなかった。私は営業系へと転身する。この時に基礎があったから、現在の職業にも結びついてきたのだが。

5)当時、当時私の周りにも印刷系やデザイン系、広告代理店系の友人たちは沢山いた。横目で彼らをみつつ、うらやましいなぁ、と思ったりしたが、長い人生で考えてみると、彼らのビジネスも決して盤石なものでもなかったし、長期安定のものではなかった。その意味では、こちらも同じことだが。

6)1985/08と言えば、我が家では二人目の子供をもうすぐ迎えようというタイミングだった。ひたすら営業系で働きながら、実は心のすさびはどんどん大きくなっていた。これでいいのか。

7)しかしまた、頼みとする米国オレゴン州のOshoコミューンにも黒雲が漂い始めていた。ニュースがダイレクトに届いてこない時代のことである。直接何が起きているのかはわからないが、とにかく、何かが起きている、という危惧感に、うろうろしていた時代であったように思う。

男はつらいよ全48作 

 

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2015/05/15

「男はつらいよ」 第31作 旅と女と寅次郎 山田洋次監督

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「男はつらいよ」 第31作 旅と女と寅次郎

山田洋次(監督) 渥美清(出演), 都はるみ(出演), 1983/08 松竹 DVD 101分No.3512★★★★☆

1)普通のおばさんになりたい、と、そうおっしゃった都はるみは、ちょうどこの頃だっただろうか。どうやら、リアルよりこの映画のほうがさきだったらしい。矢切りの渡しも、歌ったなぁ。

2)1983/08。それは忘れることはできない。ちょうどこのタイミングで我が家には初めての子供がやってきた。子供が生まれていなかったら、私はみんなと一緒にアメリカに旅していただろう。でもこの年は、大人しくしていた。

3)みんながアメリカに行っている時に、実は不思議なことがいっぱい起きたんだよな。ここに書くことはためらってしまうが、とにかく、あの夏は、素敵な乾燥した、アメリカ西海岸のような夏だった。

4)ズバリ言っておけば、あの時、私は、複数の人から「神様」と言われたんだ(爆笑)。経緯は省くが、とにかくそんな年回りは、人生61年のなかで、あの年だけ。なんで言われたかっていうと、ほぼ冗談。冗談なんだが、そこにはまったく真実味がなかったとはいえない。こまかいことは、いつか書くかもしれない小説のなかにでも、ボヤ化して書くかもしれない。

5)83年夏。もう戻ってはこない私の青春のひとつのピーク。

6)ところで、この映画の舞台の一つにもなっている佐渡島は、私が16歳の時に、初めてヒッチハイクでいった土地だ。16歳と言えば、都はるみがデビューした年だそうだが、この年、私は29になっていた。

7)類推に類推を重ねていくと、私なりにこの作品に感情移入できないわけではないが、リアルな世界では、結局、まだこの時点では寅とは出会っていないんだよなぁ。

8)当時の私は、まだまだ子供だった。

男はつらいよ全48作 

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「男はつらいよ」 第30作 花も嵐も寅次郎 山田洋次監督

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「男はつらいよ」 第30作 花も嵐も寅次郎
山田洋次(監督) 渥美清(出演), 田中裕子(出演), 沢田研二(出演), 1982/12 松竹 106分No.3511★★★★★

1)沢田研二がでている。田中裕子とジュリーって、たしか結婚しているんじゃなかったっけ? この作品は当時そういう噂がでていて、それを先取りする形で作られた作品なんだろうか? あるいは、これがきっかけ?

2)1982/12と言えば、リアルな私の人生も結構たいへんなことになっていたな。アメリカから帰国後、本格的な瞑想センター活動を展開しようとしている私の前には次から次と難問が。

3)一番大変だったのは人間関係だったが、大ナタをふって、翌年翌々年には、現在に繋がる態勢を作っていった。つまり、私はこの時、結婚への準備を始めていたのだった。

4)とは言え、まだまだ20代後半。さまざまな誘惑にはたかなか対抗できずに、あっちにフラフラ、こっちにフラフラの人生ではあった。時代は、知らず知らずにバブル経済へと突入していたわけで、こっちがフラフラしていることが、あまり全体としては目立ない時代ではあった。

5)思えば、独身で、インドだ、アメリカだ、カウンターカルチャーだ、と騒いでいる時には、寅はほとんど私の眼中にはなかったが、結婚を前提に自分の人生を考え始まった時、その時、ようやく寅は私にとっても気がかりな作品になってきたのではなかっただろうか。

男はつらいよ全48作 

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「市民農園体験記」<13>風よけ

<12>からつづく

 

市民農園体験記 
<13>風よけ

1)台風は低気圧に変わり、強風の日々は続いているが、なかなか雨が降らない。この数週間での降雨量は数ミリもないという。

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2)わが農場に苗は植えたものの、いまいち元気ではない。日差しは強く、気温も上昇中ではあるが、雨がない。そして連日の強風。

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Img_4634_33)もっとも大きいダメージはオクラ。現在、ボクシングで言ったら、ダウンでリングの上に伸びてしまった状態で、カウントも7~8くらいまで行っているのではないか。

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4)そこで、他のメンバーのみなさんの前をして、風よけなるものを作ってみる。

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5)今からでは遅いのだろうが、何はともあれ経験が大事。やるだけはやってみる。

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6)他の作物をみても、なんとも心もとない。こちらにも風よけをつけてみようか。

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7)材料は、なんの準備もできていないので、とにかく有りあわせのものを組み合わせてみる。

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8)本来、最初からやればよかったのだろうし、やらなくてもいいものもあるのだろうが、とにかく、やるだけはやってみよう。そして経過観察だ。

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<14>につづく

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2015/05/14

「男はつらいよ」第29作 寅次郎あじさいの恋 山田洋次監督

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「男はつらいよ」第29作 寅次郎あじさいの恋

山田洋次(監督) 渥美清(出演), いしだあゆみ(出演), 1982/08 松竹 DVD  110分
No.3510 ★★★★☆

1)鎌倉江の島のあじさい寺を舞台のひとつとして恋の花を咲かせる寅次郎。相手はいしだあゆみ。「寅次郎夕焼け小焼け」1(976/07)にも似た芸術家からみのストーリーだが、作品としてはわりと小粒。

2)一方、1982/08と言えば、私の人生の方はひとつのピークに達していた。インドからの帰国、農業学校研修、余命半年宣言、退院、自宅養生、本格的瞑想センターの開始、とつづいたあと、この夏には、新しくできた瞑想会の仲間21人と、アメリカに渡り、オレゴン州のOshoコミューンのワールド・セレブレーションに参加した。

3)国内の旅に固執している寅を横目に私の旅は、海外へと広がっていた。日本的美意識よりも、もっと未来的な地球人意識を求めていた私にとっては、寅とのクロッシングはあり得なかった。

4)実際に私が寅の映画をマジマジと見るのは1984~5年頃になってからだと記憶しているのだが、まだ、あの時の作品が何だったのか、確認できていない。一シーンに、窓にかかったスダレを印象的に覚えているので、ひょっとするとこの作品ではなかったかな、と思う。少なくともこれから数作品のなかにあると思われる。

5)いずれにせよ、私はあとから寅のファンになったのであって、リアルな人生では、この時点ではまだまだ寅は私の友人ではない。

男はつらいよ全48作 

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2015/05/13

「男はつらいよ」第28作 寅次郎紙風船 山田洋次監督

 

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「男はつらいよ」第28作 寅次郎紙風船
山田洋次(監督) 渥美清(出演), 音無美紀子(出演), 1981/12 松竹 101分No.3509★★★★☆

1)1981/12と言えば、1928/3/10生れの渥美清、すでに53歳の時の作品である。作品上の年齢設定も40半ばから後半。27歳の私には実年齢で言ってダブルスコアの違いがあった。だから、寅は追いかけても追いかけても、どんどん先に行ってしまう感じがする。

2)前回からミツオ役も吉岡秀隆に交代している。すでに小学生中学年の設定だから、当然第1作から10年の時間が経過したことを感じさせる。

3)1981/12かぁ。思い出したくない時代だな。混沌と絶望のなかで、なんとか活路を見い出そうとして、何はともあれ、サニヤシン仲間が持ち込んだ仕事の一端を手伝うことになった。もう、やりたいことの埒外のことではあったが、サニヤシンが持ち込んだ、というところにポイントがあった。

4)いい仕事であったかどうかなんてことは分からない。とにかくそれにガムシャラに食いついていくしかない時代であった。それはその職種というより、サニヤシン仲間で出来るかもしれない、という可能性に賭ける時代であった。

5)数年して年商数億のビジネスとして発展したのだから、まぁ、サニヤスビジネスへの挑戦としてはまずまずだっただろう。今になって思えば、もっといい仕事はなかったのかい、という反省はあるが、じゃぁ、何をやったらよかったのだい、という反論もある。

6)時代は、すこしづつバブル経済に向かっていた。

男はつらいよ全48作 

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「名取市における東日本大震災の概要」 宮城県名取市

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「名取市における東日本大震災の概要」宮城県名取市
名取市総務部震災記録室 2015/03 非売品 冊子 p117
No.3508★★★★★

1)今朝も岩手県沖を震源とする震度5の地震があった。宮城県中央南部に住む私の地域の揺れは割とすくなかった。また原発関連施設の異常も今のところ伝えられていない。津波の心配もなくなり、まずはホッとしたところ。

2)しかし、この地震は3・11の余震とみられ、今後一週間程度は、関連の地震が起こる可能性もあるので、警戒が必要とのことである。

3)久しぶりに図書館に行ったら、この冊子が平積みされていた。市が作成したもので、無料で配布されていた。多めに作成したということで、おそらく関連施設に問い合わせれば、まだ入手可能と思われる。

4)カメラ小僧でもなければ、カメラマン・マインドも持ち合わせていない私は、震災関連の写真をまったく撮影していない。いやむしろ撮影することは大いにためらわれて、避けていたとさえ言える。

5)しかしながら、こうして記録としてみた場合、この惨状を文章で表すことは無理だ。この冊子の後半には沢山の貴重な画像がカラーでまとめられている。

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6)震災直後は、福島からの放射能が心配で、なるべく屋内でラジオを聞いて過ごしていた我が家だったが、名取の閖上の被害が報道されると、いても立ってもいられず、自転車でその地までたどりついた。

7)その時の驚きはそれこそ口では表わせないが、もっとも驚き、もっとも印象深く記憶しているのが、この上の写真の風景(p63)である。この風景は多くの人の記憶に残ったらしく、最近半年前ほど前、地元紙の囲み記事にも小さなモノクロ写真だが掲載されていた。

8)この風景は、別な角度から見ると、もっとすごいことになっているのがわかる。つまりあの強硬そうなバスが、中空の二階に打ち上げられ、しかも鉄骨製と思われる住宅の角にぶつかり潰されて、びったし90度の角度に折り曲げられているのである。この風景を見て、私は津波のただならぬことに恐れおののいた。

9)この冊子は、いままで出されてきた記録冊子をさらにまとめたもののようである。日々記憶も薄れていくなか、このような日々があったのだということを子々孫々にも伝えるためには、行政などを中心としたこのような記録は、大いに意味あるものと思える。

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2015/05/12

「市民農園体験記」<12>苗の成長と衰退

<11>からつづく

市民農園体験記 
<12>苗の成長と衰退

1)降雨量が極端に少ない。晴天は観光にはもってこいだが、こと農作業においては問題多い。ヒデリの夏はオロオロ歩き、ということになってしまう。

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2)畑の苗達は概して元気だが、ところどころダウンしてしまっているものもある。

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3)どちらかというとゴーヤ類が弱い。そもそも南国の植物だけに、東北の寒さは大敵か。

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4)当農場推薦のサトイモの状況もいまいちである。もっと勢いよく成長してほしいところだが、どうもうまくばかりも行かない。イモの植え方、土のかけ方、肥料のやり方など、研究の余地あり。
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5)二株植えたイチゴもダウン気味。葉っぱの色が赤くなってきた。
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6)いちばん参ったのはオクラ。ダウンしてリングに倒れた敗北ファイターのようなありさま。ここから復活させる手はあるのか?

<13>につづく

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「男はつらいよ」 第27作 浪花の恋の寅次郎 山田洋次監督

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「男はつらいよ」 第27作 浪花の恋の寅次郎
山田洋次(監督) 渥美清(出演), 松坂慶子(出演), 1981/08 松竹 DVD 104分No.3507★★★★☆

1)見ている方としては、毎回のパターンで、ややマンネリ気味のストーリーではあるが、松坂慶子がなんともなめかしい上方芸者を演じている。タイプではないが、そもそもが、あの1981/08当時なら、このなまめかしさが理解できる年齢に達してはいなかったのでないだろうか(笑)。

2)1981年の正月は病院のベットで過ごし、その後3月まで入院していた。その後も自宅療養を半年以上求められたので、もはや手も足も出ない、まさに瞑想でもしているしかない状況であった。

3)微々たるものだが、一時中断して他のスタッフにお願いいていた瞑想会にも、ようやく復帰、参加できることになった。しかし先の見えない真っ暗な人生。この当時の瞑想会の風景の一部を当時学生として参加していたJ女史が、卒論で「青年と瞑想」というタイトルでまとめているので、いつか何らかの形で取り上げてみたい、と思っている(了承を得ることができれば、だが)。

4)リアルタイムのすり合わせでは、まったく寅のほうが先行していて、なかなか追いつけるものではない。私の頭のなかはインドからアメリカに渡ったOshoの動向が気がかりだったが、インターネットが発達した2015年とは違い、情報が希少で気がかりな日々を送っていた。

5)今回からミツオ役が吉岡秀隆に交代している。

男はつらいよ全48作 

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2015/05/10

「男はつらいよ」第26作 寅次郎かもめ歌 山田洋次監督

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「男はつらいよ」第26作 寅次郎かもめ歌 
山田洋次(監督) 渥美清(出演), 伊藤蘭(出演), 1980/12 松竹 DVD 98 分
No.3506★★★★★

1)全体としては割と小粒な作品だが、とてもいいと思うなぁ。伊藤蘭がいいね。いつだったかな。我が身が印刷会社の職工の時に、マジメに働いていたせいか、近所の小父さんが、自分の醤油製造工場で働いている若い職員さんの仲人話をもってきてくれたことがある。殺し文句は、その娘さんはとてもやさしくて、伊藤蘭に似ている、というものだった。

2)あの時、小父さんが紹介してくれた、伊藤蘭似の女性は今どうなっているのかな。きっと幸せな人生を送ったことだろうな。当時の状況から考えるに、おそらく彼女も還暦真近。私の人生とはまったくクロスしなかったけど、こうして話題として残るだけ、何かの縁があったのだろう。

3)伊藤蘭が北海道の奥尻から上京して東京のセブンイレブンでアルバイトするのは1980年のことだ。地方ではまだまだコンビニなんてなかった。東京でさえ、きっとハイカラな先端的なアルバイトだったはず。

4)私は訳あって、一ケ月だけコンビニの深夜アルバイトをしたことがある。でもそれは1987年になってから。もともと水商売(コンビニも私から見ればそう見える)が苦手な私にも、当時のコンビニの上昇気流は気になってしかたなかった。だから、いろいろリサーチも兼ねてバイトしてみたんだよね。

5)だけどさ、伊藤蘭が高校一年中退で、中学二年程度の学力しかないからって、「葛飾区」とか「帝釈天」が読めないなんて、けなしてはいけない。こんな字、大卒だって読めない奴が沢山いるはずだ。みんな、「かつしかく」とか、「たいしゃくてん」なんてホントに読める? 中学校三年中退の寅がこの字を読めるのは、自分が葛飾の帝釈天の門前で生まれたからに過ぎない。んなこと、どうでもいいだがな。

6)長い人生において、基本的に長期低迷期にある我が人生において、こうして寅と遊べることは幸せだ。人生を重荷と感じたり、もうどうでもいいや、という投げやりな気分になってしまった時、寅と一緒にいると、なんだか涙目にはなってしまうが、いやぁ、なんとかやれるはずだよなぁ、なんとか明日になったら、元気だそう、ってそう思うよ。

7)おれは好きだな、寅さん。

8)そうそう、この1980/12という時期は、我が人生、絶不調な年回りだった。余命半年と宣言され、公立がんセンターでベットの人となって、人生のどん底を味わっている時期であった。これから始まる6ヵ月の闘病生活。

9)このタイミング、1980/12/08にジョン・レノンは、凶弾に倒れたのだった。アーメン。冥福を祈ります。

男はつらいよ全48作 

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「1300歳」カヤ囲み結束深める祭り きょう仙台・太白区 朝日新聞

「1300歳」カヤ囲み結束深める祭り きょう仙台・太白区 
朝日新聞 2015/05/10 宮城版12版 新聞 p21 仙台柳生「かやの木 薬師様保存会」資料集
No.3505★★★★★

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「男はつらいよ」第25作 寅次郎ハイビスカスの花

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「男はつらいよ」第25作 寅次郎ハイビスカスの花
山田洋次(監督) 渥美清(出演), 浅丘ルリ子(出演), 1980/08 松竹 DVD 106 分No.3504

1)シリーズ第25作。全48作の後半がここから始まる。48作を一つの作品と考えた場合、このあたりがひとつのピークになるのだが、撮影されて、劇場で見ている段階では、そんなことはまったく考えてなかっただろう。

2)シリーズ化されているのだから、次回もありそうに思うが、これが最終回、のつもりでみんな作っていたし、観ていたのではないだろうか。そう思うくらい、サイコーの出来だと思う。

3)浅丘ルリ子は必ずしも気になる女優ではなかったが、今回あらためてこの作品を見ると、とても好きになった。私もようやくこの女優さんのよさが分かるようになったというべきだろうか。

4)1980/08と言えば、私は農業の研修で農家に住み込みさていよいよ本格的な修行か、と思いつつ、すぐに病気になり長期入院となる。それほどの大病を患うとは全然思っていなかったけど、人生はいろいろなドラマを創り出す。

5)リリーが沖縄の病院に臥す時、私もまた同時期に病院のベットに臥していた日々を想った。沖縄のシーンでは「ハイサイおじさん」が流れていた。沖縄には生涯一回しかいったことないが、1972年の風景とこの1980年の風景では、おそらく、外から見る私のようなものには、まったく同じように見える。南国のウチナンチュー言葉と、米軍基地。

6)なんだってこいつ、女ごころが分からないんだろう、なんても思ってみたが、寅は一生旅人なんだな。やはり所帯をもつような分際ではないのだ。リリーも、ホントに素敵だが、やはりリリーは寅の恋人なのだろう。最終48作目はリリーとの再会だが、やはり、寅の恋人としては、もっともふさわしい存在だ。

7)人生が重荷になってしまう時もあるが、寅を見ていると、すこし軽減されるように思う。寅って馬鹿だなぁ、ドジだなぁ、もうすこしこうすればいいのに、などと思いつつ、綺麗な風景を見たり、美しい女優さんに目を奪われたりしながら、いつか涙目になっている自分がいる。いつもことである。

<2>につづく

男はつらいよ全48作 

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2015/05/08

「ビオファームまつきの野菜塾」手をかけすぎずに有機でおいしく 松木一浩

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「ビオファームまつきの野菜塾」手をかけすぎずに有機でおいしく
松木 一浩(著) 2010/3/31  角川SSコミュニケーションズ 単行本: 127ページ
No.3504★★★☆☆

1)美しいカラー写真が多く付いたコンパクトな一冊。1962年生まれ、ホテル業務やレストラン業務についたあと、富士山の見える静岡県で3ヘクタールの野菜畑で有機栽培しているという。そしてその畑に付属した加工場とレストランも開設とのこと。

2)よくよく読んで見れば、どの本であろうと、野菜作りの基本はそう変わるものではないので、それを行なっている人が「変わり種」だと、本も面白くなる、ということだろうか。しかしそれにしても、3ヘクタールの野菜畑を切りまわすのはたいへんだろうな、と思う。

3)ましてやその畑を借りているのだろうか、買って農家の仲間入りしたのだろうか。あるいは、嫁さんの実家に婿入りでもしたかな。

4)この手の本は、よくある田舎暮らしの本に似て、いいことばかり書いてあって、実際のリアルな問題点が書かれていなかったりするから、まぁ、話半分に聞いておいた方がいい場合も多い。

5)とは言うものの、こうして実際に畑を耕し、食材として提供し、あるいはレストランも開業となれば、それはすごいことだ。当然のごとく、このような本も登場することだろう。著者には、他にも著書があるようだから、チャンスがあったら、そちらも覗いてから、またこちらに戻ろう。

6)こちとら市民農園一年生、ひとつひとつ謙虚に学ばせていただきます。

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2015/05/07

「市民農園体験記」<11>苗の植え付け

<10>からつづく

市民農園体験記 
<11>苗の植え付け

1)圃場の準備はまずまずできた。暦も立夏を過ぎたことだし、なにはともあれ、苗を植え付けてみる。

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     ピーマン

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     ナス

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     トウガラシ

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     シシトウ

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     白ゴーヤ

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     パセリ

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     ゴーヤ
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     トウモロコシ

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     ズッキーニ

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      イチゴ。 

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 少しは畑らしくなってきたかな。Img_4517

<12>につづく

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「男はつらいよ」 第23作 翔んでる寅次郎 山田洋次監督

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「男はつらいよ」 第23作 翔んでる寅次郎
山田洋次(監督) 渥美清(出演), 桃井かおり(出演), 1979/08 DVD 107分
No.3503

1)この作品もなかなかよかった。寅次郎というより、翔んでいるのは桃井かおり演じる処のアメリカ留学帰りの女性だ。当時、翔んでいる女性と表現された。ある種の好奇心と、ある種のひやかしが、そうさせた。

2)時代は1979/08。我が身はインドから帰国後、一点急降下、農業学校の全寮生となった。番組でもでていたけれど、インベーダーゲームというのが大流行していた。77/12日本を飛び立つときはまったくなかったけれど、一年後に帰ってきたら、街中、インベーダーに侵略されていた。

3)なぜかこの作品にもレインボー評価を下したい。もうすでに36年前の映画だ。当時の日本の若者文化のある一端を象徴しているようなストーリーだ。これから高度成長期からバブルへ向かうという、その時代背景。

4)こうして見ると、寅はすでに時代遅れのおっちょこちょいでしかないのだが、反面、翔んでいた世代も、その後いったいどうなったことだろう。翔んだあとの着陸地点が見えた人と見えない人といた。

5)桃井かおりと布施明のカップルもなかなかいい。今となれば、なんともあやふやな、頼りない若者像ではあるが、そんなこと、誰にも言えない。若者とは、そういうものなのだ。むしろ、訳のわからないシナリオを降りて、自らの足で確かめる姿勢は確かに必要だったのだ。

6)48作中、ちょうど半ばに来て、すこし中だるみかな、と思ったが、この作品でピリリとしまった感あり。

男はつらいよ全48作 

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2015/05/06

「市民農園体験記」<10>ジョウロ

<9>からつづく
市民農園体験記 
<10>ジョウロ

1)さあ、大型連休も終わり、新鮮で強い苗が入ってきたら、あとは植え付けである。その前に、もう少しだけ肥料をいれておきたい。有機農法を意識するかぎり、ここはかき殻石灰(598)を入れてみる。

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2)この面積でこれだけの量で足りるのかどうか、そういうことはまぁ、後回し。足りなければあとで追肥しよう。

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3)有機肥料はとかく速効性はないということだから、今年は逆に土づくりと考えて、まずはいろいろ試してみよう。

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4)そして、ジョウロを購入した(1380)。4ℓ、6ℓ、などの小さいものもあったが、水道からの距離も考えて、何度も往復するのも面倒だから、すこし大きいものを揃えた。大きすぎたかな、と思ったが、どうしてどうして、わずか5坪の畑とは言え、畑全体を湿すには、2~3回往復する必要があるようだから、まずは大きい奴で正解だったと言えるだろう。

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5)指導員は、別に水やりは必要ないですよ、とおっしゃるが、それでもやはりこのところの好天続きで畑は渇いている。これからの植え付けもあるので、とりあえず、畑に水やりをした。

<11>につづく

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「男はつらいよ」 第22作噂の寅次郎  山田洋次監督

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「男はつらいよ」 第22作 噂の寅次郎
山田洋次(監督) 渥美清(出演), 大原麗子(出演), 1978/12 松竹 DVD  104分No.3502★★★★☆

1)1978/12。この時期は、わが人生のなかでも、もっとも危機的条件がそろっていたかもしれない。1年間のインド滞在を終えて帰国。東北の寒空でやせ細った体でバス停に立っている自分の姿が思い出される。

2)春の大型連休も今日で終わり。家族が出払ったうちに、録画しておいた寅シリーズをどれだけ見れるか、という寅マラソンもそろそろ中断だ。なんとか24作までは手が届きそうでもあったが、ついに最後はバラバラになってしまった。

3)いままではテレビを一人占めして一人で見ていたが、家族が帰ってきたあとは、寝床でパソコンでDVDを見ている。そのついでに、ソフトも図書館から借りてきたものを見ているので、ややもすると順番がバラバラになる。

4)私が最初に寅シリーズをテレビでみたのはたしか84年とか85年あたりだったと思うが、さだかではない。少なくとも、その時までに制作された作品をみたのであろうが、どうもまだここまで来た中では、たしかこの作品という目途は立っていない。

5)おそらくは第36作あたりまではあるはずなのだが、今後はそのあたりも留意しながら見ていくことにしよう。イメージとして夏の作品で、すだれが印象的に登場した作品だと思っているのだが、いまだにわからない。

6)寅はどんどん先行し、40代の半ばにも達そうという設定である。私はまだ24歳。1995年まで続いたこのシリーズ、その終点の時点で私はまだ41歳だったのだから、とても寅を追い越せるものではない。

7)しかしながら、私ももうすでに還暦も過ぎた老人である。いつか、いつの時点でか、私は寅を追い越してしまっているのである。このビデオシリーズを録画したのでさえもう10年も前のことだ。ジョージ秋山「浮浪雲」を見ながら、子育てをしていた時期と、寅を見ながら人生を考えていた時期の、どこがどう繋がってくるだろうか。

8)この映画ではもう離婚の話題がメインになっている。私の友人間でも、そのような話題もひとしきりあったが、それでもそれはもっともっと後になる。寅は、私の年代よりずっと上の人々に愛されたシリーズだったのではないか、と今思う。

男はつらいよ全48作 

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「男はつらいよ」 第24作 寅次郎春の夢 山田洋次監督

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「男はつらいよ」 第24作 寅次郎春の夢
山田洋次(監督) 渥美清(出演), 香川京子(出演), 1979/12 松竹 DVD: 104分
No.3501★★★★☆

1)1979/12。これまた微妙な年代だな。インドから帰国したあと、ひょんな経緯で農業大学校の寮に入り、勉強時代。一年後には、生死をさまようような大病をするのであった。

2)アメリカから、アメリカ風寅さんのセールスマンが登場する。英語が随所に使われる。私も一年のOSHOコミューンで鍛えられたあとだから、英語はそれなりに使えるようになっていた。インドに行かなかったら、アメリカに行ったわけだから、まぁ、映画とリアルの遭遇も、まんざら遠くもない。もっとも81年にはアメリカにいくことになる。

3) この段階では、まだまだ寅とはリアルには遭遇していない。これからまだ5年くらい先のことであっただろうか。一番最初に見た映画がどれだったか、特定できない。すくなくとも、リアルでは、知らず知らずに、寅を数年遅れで追いかけている段階ではないだろうか。

4)この時代、私は混乱の極みであった。だからこそ次第に病を得て、生死をさまようことになったのであろう。

5)この作品、24作目にして初めて★4つにしてみた。なんだか素直に見ることができないシーンも多い。茶化されているというか、すでに我が身は、寅を客観視できなくなりつつとあるというか、奇妙な気分である。寅が笑われていると、我が身が笑われているような気分になって、落ち込む。

男はつらいよ全48作 

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2015/05/05

「市民農園体験記」<9>くわ

<8>からつづく
市民農園体験記 
<9>くわ

1)なにはともあれ、すでに農機具小屋に持ち込んであるくわで畝(うね)をつくってみる。

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2)すると、農園の指導員が、本格的なくわを使ってますね、と声をかけてくる。はてな? 褒められているのか、笑われているのか? たしかに他の人のくわはもうちょっと小さめだとは思うが、なにがどうちがうのかな。我が家のくわはもうすでに20年以上、物置で眠っていたもの。農具にもすたりはやりがあるのか。

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3)たしかに、現在は、市民農園で有機無農薬がコンセプト。これほど大袈裟な農具は不要かもしれない。しかし、このくわは子供時代から見慣れた形だがな。

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4)指導員は、畝など立てなくても苗は育ちますよ、という。それはそうだろうが、花壇でもないのだから、すこしは畑らしくしよう。苗を植えて、風は大丈夫ですか、と聞くと、それは微妙ですね、という。他の人は、苗を植えたあと、ビニール袋などで、風よけをつくっているらしい。

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5)なるほど、そこまでするか。わが農法は、ここまでしないことにする。とかく温室育ちは過敏すぎる。暖かい家庭は必要だが、過保護はダメでしょう、などと、なんだかわけのわからんことを考えながら、自転車をこいで帰宅。

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6)我が家の夕餉は、昨年5月に生れた孫の初節句だった。元気に育て。

<10>につづく

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「男はつらいよ」 第21作 寅次郎わが道を行く 山田洋次監督

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「男はつらいよ」 第21作 寅次郎わが道を行く
山田洋次(監督)渥美清(出演), 倍償千恵子(出演), 1978/08 松竹 DVD  107分 
No.3500

1)大型連休で他の家族が全部出払ったことをいいことに、この10年途中だった、「男はつらいよ」全48作の録画DVDの整理に挑戦した。録画しただけで、ラベルもなにも書いていないので、場所ばっかり取って、振り返ってみる機会もない。

2)そこでさっそくひとつひとつ作品を見てみることにした。最初は手元にあるものからパラパラと見ていたが、数作後には、やっぱり第1作から、と順番に見始めた。2枚ほど欠番があるが、これは図書館から借りてくればいい。

3)途中でちょっとまたまたとびとびにはなってしまったが、現在のところ全作品の3分の1を通り過ぎ、2分の1へと差し掛かるところ。この21作もなかなかいいなぁ。木の実ナナが熱演。浅丘ルリ子のリリーもいいけど、「夕焼け小焼け」の大地喜和子もよかった。しかし、作品としては、こちらも負けてはいない。いい作品だ。

4) 1978/08と言えば、私はインドにいた。プーナの川のほとりの映画館で、「2001年宇宙の旅」を見ていたころだろう。

5)タイトルの「寅次郎わが道を行く」もいい。胸を張っての「わが道を行く」では決してない。惑い、悩み、行きつ戻りつしながらの「わが道を行く」なのである。

6)木の実ナナの他に、武田鉄也の青年役もいい。この時点ではもうすで寅は40代。武田鉄也にしたところで、もうすでに30前後であっただろう。こちとらインドでようやく24才になったばかりの年男だった。映画の世界に追い付くにはまだまだである。近づけば近づくほど、どんどん先に行ってしまう、寅ワールドだ。

男はつらいよ全48作 

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「市民農園体験記」<8>米ぬか

<7>からつづく
市民農園体験記 
<8>米ぬか

1)裏道を走っていたら、コイン精米機に「米ぬかは自由にお持ち帰り下さい」の表示。いつも通るところだが、市民農園で有機無農薬、というコンセプトが走る前は、全然気にもとめなかった処だ。

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2)中を覗いてみると、キチンとした設備があり、自由に持ち帰ることができるようになっている。さっそく買物袋ひとつ分をいただくことに。

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3)植えたばかりの行者ニンニクの苗(400円)の根元にまいてみる。指導員がいうには、わずか5坪の農場とは言え、これだけの量ではまだまだ足らないという。そもそも微生物を増やすための米ぬかだから速効性はないが、やってみる必要はある。米ぬかは一年じゅう、いつやってもいいという。

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4)ところで農場の掲示板には、病虫害の警告がでていた。「無農薬」を表看板にする市民農園だけに、この辺の配慮は興味深い。オオニジュウヤホシテントウムシが多発し、ジャガイモに被害がでているという。テントウムシも、益虫と害虫がたしかあるんだったな。「見つけ次第補殺して下さい」という注意書きが生々しい。

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5)ジャガイモの葉っぱのうらに卵が植え付けられているのだ。この卵のうちに葉っぱごと摘み取り、つぶしてしまうのだ。通常なら、ここで農薬を使ってしまいそうだが、ここは、有機無農薬な配慮が必要だ。

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6)成虫の写真は去年のもので、今年はこの葉っぱの裏にうみつけられた卵の段階。孵化すると、農場中を飛び回り、もはや手をつけることができなくという。

<9>につづく

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2015/05/04

「男はつらいよ」 第20作 寅次郎頑張れ! 山田洋次監督

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「男はつらいよ」 第20作 寅次郎頑張れ!
山田洋次(監督) 渥美清(出演), 藤村志保(出演), 1977/12 松竹 DVD 95分 No.3499★★★★★

1)1977/12。インドはプーナでサニヤシンになった時。
私の77年はすでにセピア色だ。38年前。

2)こんなに総天然色で77年が保存されているなんて、大竹しのぶも中村政俊も幸せだな。

3)失恋してガス自殺するほどのの勇気はなかったけれど、失恋しなかったらインドまではいかなかっただろうな。

4)この1977年に、山田洋次監督は、「幸せの黄色いハンカチ」を撮影している。巨人ですね~~。

男はつらいよ全48作 

 

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「男はつらいよ」 第19作 寅次郎と殿様 山田洋次監督

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「男はつらいよ」 第19作 寅次郎と殿様
山田洋次(監督) 渥美清(出演), 真野響子(出演), 1977/08 松竹: DVD  99分No.3498★★★★★

1)これも見たな。

2)1977/08。交通事故で九死に一生を得たあと、ひめんし劇場でにわか役者にされていた頃だ。

3)ドンデンガエシの人生。私の心は、だんだんとインド行きが固まっていった段階。

4)寅にも養子話があったんだな。トンデモない養子話だが。そう言えば、我が身にも何回か養子話はあった。寅ほどトンデモない大きな話ではないが。でも、寅も我が身も、養子という身分に甘んじれる性格ではないな。

5)もしあのような時、大きな決断をして、そのようになっていたとして、はてさて、それでその後はどうなっていただろうなぁ。それはそれで面白いお話であろうが、瞬間的な決断としては、やはり、そういう道にはなっていかないのが、通常だろうな。

男はつらいよ全48作 

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「男はつらいよ」 第18作 寅次郎純情詩集

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「男はつらいよ」 第18作 寅次郎純情詩集
山田洋次(監督) 渥美清(出演), 京マチ子(出演), 1976/12 松竹 DVD 103分
No.3497★★★★

1)寅はすでに40代の設定。もうこうなると、年齢的には追いつくことはできない。

2)1976/12となれば、もう個人的には私はひとつの吹っ切れができているか。

3)インドに行こうかと、資金も溜まりつつあるし、準備もすこしづつできていた。しかし、どうも踏ん切りがつかない。そもそも仕事が面白かったからなぁ。あのまま、あの仕事をしていたかったのだ。

4)しかし、そうはならない。

5)死の予感。

男はつらいよ全48作 

 

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「男はつらいよ」 第17作 寅次郎夕焼け小焼け 山田洋次監督

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「男はつらいよ」 第17作 寅次郎夕焼け小焼け
山田洋次(監督) 渥美清(出演), 太地喜和子(出演), 1976/07 松竹 DVD 109分No.3496

1)1976/07。とらやの風呂は薪風呂。おばちゃんが、竹筒の火吹き竹で風呂を沸かす。

2)裏から聞こえる印刷工場の音。朝日印刷の風景は相変わらずだが、リアルな私はようやく、この風景に追いつく。この4月から翌年の後半まで、一年半ほど、印刷工場で働いたのだった。

3)この作品はみたことあるな。この作品を全48作中のベスト作品という人もあるらしい。何回もテレビで再放送されているのだろう。

4)たしかにこの作品のストーリーは何度も見ている。私もベスト3にはノミネートしたい。

5)裏の工場の名前が、朝日印刷所になっていた。共栄印刷→朝日印刷→朝日印刷所、と名前の変遷があるんだな。「とらや」も、いつからか「くるまや」になる。

6)う~~ん、何度もみてもいいなぁ。涙流れる。

男はつらいよ全48作 

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「男はつらいよ」 第16作 葛飾立志篇 山田洋次監督

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「男はつらいよ」 第16作 葛飾立志篇
山田洋次(監督) 渥美清(出演), 樫山文枝(出演), 1975/12 松竹 DVD  100分
No.3495★★★★★

1)この作品で16作目。全48作のちょうど3分の1を通り過ぎたことになる。ここまでくれば、次の目標は、全作品の半分、第24作目あたりまでは、なんとか早期に達成したい。

2)1975/12。いやぁ、じつに微妙な年代だなぁ。混迷、絶望の極み。そして東の水平線から登る朝日、光、希望。その絶妙な接点にいた。

3) 何をどうしろ、という時代ではないが、とにかく潮流のなかに身を投げて、ただひたすら流れ始めようという時代だ。

4)樫山文枝考古学者には太刀打ちできないが、遺跡の発掘バイトなんてのも経験したことがあったな。ほんの数日だったが。考古学については、だんだん年齢を重ねるとともに関心が高まってきた。

5)昭和の御代。むしろ寅の世界は、ある意味、最先端。

6)寅の奴、すこし風邪でもひいているかな。すこし鼻声のときもある。体調を押しての、強硬撮影か。すこし撮影の裏も見えてくる今日この頃。

男はつらいよ全48作 

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2015/05/03

「男はつらいよ」 第14作 寅次郎子守唄

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「男はつらいよ」 第14作 寅次郎子守唄
山田洋次(監督) 渥美清(出演), 十朱幸代(出演), 1974/12 松竹 DVD 104 分No.3494★★★★★

1)1974/12か。子守唄はまだ早い。リアルな私たちのコミューンでは、この半年後に子供達が生まれた。自宅出産だったから、みんなで勉強会をした。私はマジメではなかったが、すごい体験ではあった。

2)この作品もみた記憶がない。

3)全国叛文化合宿から、星の遊行群、そしてその機関紙の発行。そしてミルキーウェイ・キャラバン95へ。青春の怒涛の毎日だった。

4)急スピード、急ハンドル、バトルの連続。まだ、この段階では寅の世界のほうが先行しているかな。だが、ほぼリアルな世界では、ギリギリ接してきていたのではないだろうか。

5)この作品から下条正巳おいちゃんになる。第14作から48作までずっと。

6)この作品も初めてみるような印象。「男はつらいよ」全48作、これをただ一片の作品としてみたほうがいいようだ。ドストエフスキーの「カラマーゾフの兄弟」でも読むような気分。

7)赤ちゃんはいいよなぁ。大好き。いまじゃ、孫を抱っこしている身だが。

8)この作品のなかでは、寅は40の設定だ。リアルな自分は20才だから、ダブルスコアなのか。無理だなぁ、ピッタリの摺り合わせは。

9)サクラとヒロシのアパートには毎回チラチラと足踏みミシンが登場する。狭い部屋の窓辺に鎮座している。

10)リアルに寅次郎と肩を並べるタイミングは来るだろうか。

男はつらいよ全48作 

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「男はつらいよ」 第13作 寅次郎恋やつれ 山田洋次監督

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「男はつらいよ」 第13作 寅次郎恋やつれ
山田洋次(監督) 渥美清(出演), 吉永小百合(出演), 1974/08 松竹 DVD 104分No.3493★★★★★

1)ふたたび吉永小百合の登場。

2)1974/08といえば、すでに旅人としては、それなりに自信がついた頃だった。だが、これでいいのか、という反省の気持ちもつよくなる。ここから暮れに向けて、全国叛文化合宿へと準備に入るわけだが、そのネーミングにこだわりがある。

3)叛文化連合から星の遊行群、そしてキャラバン75と変質していくうちに、私の心のなかには、深い亀裂が入り始めていた。そして、メンバーたちの自宅出産への準備。

4)それらのなかで、私の心は渇きに渇いていたはずだ。

5)そう言えば、旭ケ丘から北山に移ったのはいつだったのだろう。74年の春だったか。この移転の意味は、結構大きかったはずだ。

6)寅のリアルな実存に、かなり追いつきつつある日々だったのではないか。

7)そう言えば、わが胸のなかにもマドンナがいたな。寅におとらず、愚かな青春の日々だった。反省しきり。

8)島根や鳥取がでてくる。私都村や弥栄の郷、さくらんぼユートピアの思いでとダブる。あの日差しの強い夏休み。輝く山道や、鳥取砂丘。

9)この作品も初めてみた感じ。一度は見てるはずだが。

10)「柴又慕情」 (1972/08)の吉永小百合とはまたちょっと違って、裏と表のような対比を見せる。

11)松村達雄おいちゃんは今回で終わり。つまり第9作からこの第13作までの5作品が松村達雄おいちゃんだった。

男はつらいよ全48作 

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「男はつらいよ」 第12作 私の寅さん 山田洋次監督

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「男はつらいよ」 第12作 私の寅さん
山田洋次(監督) 渥美清(出演), 倍賞千恵子(出演), 1973/12 松竹 DVD 107分No.3492★★★★★

1)下の動画で、全編見れるようだ。

2)1973/12。う~ん、この頃になると、たしか奥鳴子温泉、中山平の「星の湯」で「東北独立合宿」なんかをし始めたのではなかっただろうか。リアルな寅と、どこかですれ違う可能性がいよいよでてきた時代であろう。

3)この作品は、見た記憶ないなぁ。忘れたのかな。

4)また印刷工場の風景が出て来る。相変わらずだな。進化してない。

5)とらや=くるまやの面々、九州旅行。

6)前田武彦がでている。

7)岸恵子のアトリエ風景。なんか、こころやすらぐ。

8)この作品が一番動員数を伸ばした作品だという。200万人を超えている。

9)第12作。全48作のうち、ちょうど4分の1を通り過ぎたことになる。

男はつらいよ全48作 

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「男はつらいよ」 第11作 寅次郎忘れな草 山田洋次監督 

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「男はつらいよ」 第11作 寅次郎忘れな草 

山田洋次(監督) 渥美清(出演), 倍賞千恵子(出演), 1973/08 松竹 DVD  99分 No.3491★★★★★

1) いよいよ浅丘ルリ子の登場。そういうストーリーだったなんて、最後の最後まで、わたしゃ、気付きませんでしたね。今となれば、ああ、そうだったのか、と思うのみ。

2)1973/08と言えば、こちとらも、少しは旅人の意識を強く持ち始めた頃。全国のコミューン仲間も増えていた。自分ではヤクザな世界とは思っていなかったが、今考えてみれば、まぁ、ひとつの世界に入り始めていたことは確かだな。

3)さすがにこの作品は何回もみたな。しかも、ごく最近、一年以内にもテレビでみたように思う。

4)北海道の農場ではたらく寅次郎。この当時となれば、私も北海道には何回か渡っているので、同じような風景はみていたな。

男はつらいよ全48作 

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「男はつらいよ」 第10作 寅次郎夢枕 山田洋次監督

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「男はつらいよ」 第10作 寅次郎夢枕
山田洋次(監督) 渥美清(出演), 倍賞千恵子(出演), 松竹 1972/12 DVD : 98分No.3490★★★★★

1)1972/12。私は18歳。私の青春真っただ中というべきか。苦悩のど真ん中というべきか。思い出すのもつらい。なんとかしようと、日々頑張っていたはず。ようやく合同ミニコミ「時空間」を創刊したものの、どうもいまいち。こんなことでいいのか、と悩んでいたころだな。

2)寅の世界にはまだまだ届かない。クロスもしていない。しかし、いつかはどこかで接触せざるを得ないパラレルワールドが、ここに進行していたのだった。

3)本編前振りの夢コントシリーズも本格化している。30代半ば設定の寅に比すれば、ハイティーンの私なんぞはダブルスコア。人生の酸い甘いも、まったくわからない子供同然である。

4)米倉斉加年。この作品が、自宅で見た一番最初の作品だったかもしれない。テレビでの再放送。内容もところどころしか覚えていないから、それほど気にせず、飯を食べたり、何か他の作業をしながら、何気なくみていたのだと思う。それほど、寅が好きではなかった。でもすでに1980年代の後半だったのではないかな。

5)そう言えば、近年、米倉斉加年も亡くなってしまったんだったな。

6)八千草薫の絶好球を、見逃す、寅次郎。まったく、困ったもんだ。

7)恋のなんたるかなんて、わかるかなぁ、わからないだろうなぁ・・・

男はつらいよ全48作 

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「男はつらいよ」 第9作 柴又慕情 山田洋次監督

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「男はつらいよ」 第9作 柴又慕情 
山田洋次(監督) 渥美清(出演), 倍賞千恵子(出演), 1972/08 松竹  DVD 108 分No.3489★★★★★

1)1972/08、私たちは80日間ヒッチハイク日本一周の旅にでていた。8月と言えば、沖縄からの帰り道。私はこの時代に、ようやく寅を追っかけて「フーテン」になれた、というべきか。

2)思えば、あの頃、自分たちで作ったミニコミを手にヒッチハイクで、各地のミニコミ書店に配本して歩いていた。(というか、この一年後くらいかな) あの時、雑誌の角がつぶれないようにフーテンの寅のようなカバンをさげてヒッチハイクをしていたものだ。

3)そして何度かは、カバンの中身を見せろと、土地土地の警官に何度も言われたものだった。もちろん、私は過激派でもなければ、カバンの中身は爆弾でもなかった。まぁ、他人様にはフーテンの寅の亜流のように見えたかもな。こちらは映画の中身なぞ、全然知らなかったけれど。気にもしなかったな。

4)本編の前についている、小さな前振りコント劇場はこの作品から始まったのか。日本の原風景ともいうべきシーンが美しい。

5)この時代からディスカバー・ジャパンが始まったんだな。

6)吉永小百合は、いつも吉永小百合だな。最初の最初っから、、今の今まで、吉永小百合ですなぁ。

7サクラ&ヒロシ宅の窓辺に陣取る、足踏みミシン。

男はつらいよ全48作 

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「男はつらいよ」 第8作 寅次郎恋歌 山田洋次監督

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「男はつらいよ」 第8作 寅次郎恋歌
山田洋次(監督) 渥美清(出演), 倍賞千恵子(出演), 1971/12 松竹 DVD  114分No.3488★★★★★

1)この作品から、旅まわりの劇団とのつきあいが始まる。この当時、劇団といえば、畏友・故ニュートンとともに、夜行館とかはみだし劇場、黒テント、紅テントなどの芝居をよく見て歩いたものだ。アングラ劇団だから、この寅の映画にでてくる旅劇団とは、ちょっとだけ意味は違うが。

2)1作目から8作目までの、森川信おいちゃんが、この作品で終わる。この3人のおいちゃんの違いはよくわからないようにフラットに作ってあるが、どのおいちゃんも好きだな。この三か月後に森川信は亡くなってしまう。

3)1971/12。この時期、高校生の私は、すでに進学しないで、ドロップアウトすることを決めていた。それは個人的な思いというより、あの時代に、周囲の動静は、そのように私の人生を導いていった。ヒロシも大学に進学していないのだった。

4)今回のヒロイン、池内淳子は、60年代ホームドラマのはしり「ただいま11人」の長女役だったはず。ずいぶん懐かしい話だ。

5)「それをいっちゃぁ、おしめーよ」 有名なセリフだが、この作品で初めて出てきたんじゃないかな。

6)ヒロシのとうちゃんの大学での専攻は、インドの古代哲学だ。わぉ。やはり、この映画、和製ゾルバ・ザ・グリークの雰囲気があるわけだ。

7)旅まわりの劇団、劇団員はトラックの荷台にのって移動だ。いまじゃぁ、道路交通法違反だな(爆笑)

男はつらいよ全48作 

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「男はつらいよ」 第7作 奮闘篇 山田洋次監督

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男はつらいよ」 第7作 奮闘篇
山田洋次(監督) 渥美清(出演), 倍賞千恵子(出演), 1971/04 松竹 DVD 92 分
No.3487

1)おや、この作品には、またミヤコ蝶々がでてくる。第2作のミヤコ蝶々は覚えていたが、こちらにもでていたとは覚えていなかった。

2)若い女性のホットパンツ姿もでてきて、当時のファッションをよく伝えてくれる。

3)そう言えば、スティーブ・ジョブズも養子で、生みの父親とは結局和解しなかったな。

4)親子の再会の場となる帝国ホテルの部屋も、いまとなってみれば、インターチェンジのそばにあるビジネス・ホテルとなんら変わらないね。

5)もうすぐ40に手が届く、ということは、もう寅は37~8くらいだろうか。

6)ラーメン一杯、80円だ。

7)前作が 1971/01公開なのに、こちらは1971/04に公開。わずか3ヵ月で制作されていることになる。

8)東京から青森まで列車で3000円くらいだとか。なるほど、たしかに1971年当時なら、夜行のドン行とか使えば、仙台から上野まで1000円くらいで行ったような記憶があるなぁ。

9)1971/04といえば、ちょうど、生徒会の会長選に立候補した頃ではなかっただろうか。結局は、4人中3位で落選だったが。

10)人生、何がなんだかわからない時代だったなぁ。「朝日ジャーナル」特集:ミニコミ’71---奔流する地下水1971/03/26号がでて、私のミニコミも紹介されて、一気に世界が広がった時代だった。新しい船出の時期だった。

11)サクラとヒロシのアパートが一万五千円だ。確かにこの一年後に借りた雀の森のアパートの家賃も、一万五千円だった。

12)青森弘前の風景も、今みると、また趣きがまた違う。この1年後には私はヒッチハイクでこの地を訪ねることになるのだった。

13)マツダボンゴバンが走っている。

男はつらいよ全48作 

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「男はつらいよ」 第6作 純情篇 山田洋次監督

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「男はつらいよ」 第6作 純情篇
山田洋次(監督) 渥美清(出演), 倍賞千恵子(出演),1971/01 松竹 DVD 89分No.3486★★★★★

1)印刷工場の機械がでてくる。この当時の私なら、この風景はとても関心があったはず。高校生の私は、せいぜい謄写版しかいじったことがなかった。たまに新聞部の校正で、近くの印刷工場に行くときはあったが。

2)電話の小道具がいつも気になる。黒電話、赤電話。黄色電話もある。このシリーズには結局スマホどころか、ケータイも、PHSもでてこなかったし、ポケベルもでてこなかったが、もし寅がケータイを使うようになったら、ドラマのディティールがまったく変わってしまっただろうなぁ。

3)ヒロシは北海道から出てきて新宿でグレていたのか。この当時の新宿でのグレだったら、これは、新宿風月堂へと繋がっていくかもなぁい(笑)

4)客演の森繁久彌がいいね。最近読んだ、藤沢周平「一茶」とどこかでつながった。

男はつらいよ全48作 

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「男はつらいよ」第5作 望郷篇 山田洋次監督

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「男はつらいよ」第5作 望郷篇
監督: 山田洋次 渥美清(出演), 倍賞千恵子(出演), 1970/08 松竹 DVD 88 分No.3485★★★★★

1)今回から、裏の工場の名前は共栄印刷から「朝日印刷」に変わっていた。第3作、第4作と他の監督だったが、今回この5作からまた山田洋次監督に戻っている。

2)この作品も印象深く覚えているなぁ、きっと何回も見ているので、お気に入りの一作ということになるだろうか。



3)1970/08、まだまだ私は高校二年生だった。いわゆる70年安保の虚脱感のなかで、この映画が上映された次の月の9月に、人生最初の旅にでた。秋休みの5日間で自転車に乗って佐渡まで旅をしたのだった。

4)寅がすでに自宅に戻ろうとしている時、私の旅はようやく始まろうとしていたのだった。

5)こうして見ると、寅次郎はやっぱり山田洋次監督がいいね。

男はつらいよ全48作 

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2015/05/02

「男はつらいよ」 第4作 新・男はつらいよ 小林俊一監督

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「男はつらいよ」 第4作 新・男はつらいよ
小林俊一(監督) 渥美清(出演), 倍賞千恵子(出演), 1970/02 松竹 DVD 92 分No.3484★★★★★

1)山田洋次、森崎東につづく、三人目。小林俊一監督。この人たちのどのような違いがあるのだろう。

2) この作品も記憶あるな。

3)しかし、それにしてもヒドイ話だな。旅行代理店にだまされるなんて、現代なら、絶対あってはいけないことで、現代なら、このようなストーりーにはできなかったかも。寅は被害者だ。

4)今回、寅はなにも悪いことしてないのにな。競馬で儲けたのはなんだかなぁ、だが、だって、それは法律でも政府でも認めていることだからなぁ。おにいちゃんが、かわいそうだ。そのとおり。

5)1970年当時の100万と言ったら、今の500万くらいの価値があるなぁ。500万の詐欺にあうなんて、寅さんかわいそう。設定が悪すぎる。

6)このあたりになると、すっかりシリーズの根幹はできてるな。

7)寅さん、泣いたり、笑ったり。

男はつらいよ全48作 

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「男はつらいよ」 第3作 フーテンの寅 森崎東監督

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「男はつらいよ」 第3作 フーテンの寅
森崎東(監督) 渥美清(出演), 倍賞千恵子(出演), 1970/01 松竹 DVD 90 分No.3483★★★★★

1)ひょっと気付いてみれば、この第3作の監督は森崎東だ。この時期、また半年に一作というサイクルが決まっていなかったので、監督も複数取りかかる必要があったのかもしれない。監督はともかく、俳優の方は、同時撮影ということになるのだろうから、たいへんだね。

2)公開は1970/01。うーん、世の中は、実に激動の時代だ。あの時代に、この作品を打ちあげていくのだから、松竹は松竹として、エンターテイメント、映画産業、ということになろう。

3)第1作、続、と来て、第3作は「フーテンの寅」と来た。

4)この作品は、何回かみた記憶がある。ストーリーそのものは全然覚えてなくて、まぁ、どうでもいいけど、まぁ、1シーン、1シーンが、可笑しい。

5)気付いてみれば、配役のなかには、よく学生がでてくる。時代を反映してか、学生ではあるが、どうも大学に行っていない、という奴が多い。そうだなぁ、あのころ、大学はすっかり荒廃していたのだった。キチンと繁栄されていたね。

6)今となれば、ましてや親の立場となれば、大学に行っていない学生なんて許せないが、当時としては、むしろ学生のほうに共感していただろうな。

7)寺を継ぐ、旅館を継ぐなどの、重圧に耐えきれない学生が、ちょこちょこ出て来る。

8)振られてばかりの寅。でも、まだ高校1年の私には、振られるってことの、ホントの意味はまだ分かっていなかったな。強烈に振られたことはまだなかった。でも、まもなく、そういうことが、いずれは怒るのだった。

9)このあと2年もすれば、自分も日本列島を旅するような人間になるなんてことはぜんぜん思っていなかった。ましてや、この映画も見ていなかったが。

男はつらいよ全48作 

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母の日 近づく

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 カーネーション生産家である友人の農家では、カーネーションの出荷が始まった。

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 奥さんも手伝いに借り出される。

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 様々な種類の鉢植えカーネーションは、大手スーパーやネット販売で、すでに予約済み。

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 次々と出荷されるものの、時期が重なるので、シルバー人材センターや近隣からのスタッフの手伝いを貰ってもキリキリ舞い。

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 トラックが次々と運び出していく。

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「続・男はつらいよ」 第2作 山田洋次監督

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「続・男はつらいよ」 第2作
山田洋次(監督) 渥美清(出演), 倍賞千恵子(出演),  1969/12 松竹 DVD  93分No.3482★★★★★

1)ミヤコ蝶々役の母親と30年ぶりの再会。30年ぶりか。寅もまだこの時点で30歳ということだ。若いなぁ。

2)寅の時代を追っかけ、寅に追いつき、寅を通り過ぎても、寅はいつまでも寅だ。いつの間にか、私は寅の倍の年齢になってしまった。

3)1969年12月。時代は沸騰して、いよいよ70年という時節。映画館では、このような映画が上映されていたんだなあ。

4)それにしてもミヤコ蝶々も名演技だ。「どこに好き好んで自分が産んだ子を捨てる親があるもんかい。」

5) 1969年12月。あの頃、私はバスケット部を退部して、新聞部に移るかどうか、とても悩んでいた頃だ。制服自由化運動や、生徒会の代議員制度への移行などで、校内は揺れにゆれていた。

6)高校生の私たちから見れば、この寅の世界は、ず~っと年上の人たちの世界だった。当時なら、まるで接点のない世界であっただろう。

7)当時見ていたのは、「イージーライダー」とか、「書を捨てよ街に出よう」 とか、そんな類の、若者向きの、ちょっと反体制的な映画だった。寅も反体制的とは言えるが、高校生が見るような映画ではなかった。というか、高校生の私は、この映画を愛せるほど、成熟はしていなかった。

8)寅は何度みてもいいな。魂の癒しになる。私にとっての仏典か聖書のような存在かもなぁ。

男はつらいよ全48作 

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「男はつらいよ」第1作 山田洋次監督

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「男はつらいよ」 第1作
山田洋次監督:  渥美清(出演), 倍賞千恵子(出演), 山田洋次(監督)形式:1969(昭和44年)/08松竹 DVD  91分
No.3481

1)第1作。やっぱりこれを見なけりゃダメですね。すべてはここから始まる。改めて、このシリーズが1969年8月に始まったことを確認した。私は高校一年生、バスケット部の最下級生としてしごかれていた時代だ。この映画の準備は、おそらくこの年の初めからは始まっていただろう。1969年1月は、東大の安田講堂での戦いの最中だった。

2)この第1作にすべてが込められていることをあらためて知る。↓このビデオで全編が見れる。

3)裏の工場が共栄印刷ということを始めて知った。ヒロシが勤めているあの工場の設備は、当時としては当然というか、それなりに「先端」の設備だったのではないだろうか。私が印刷工場に勤めたのは76~76年のことだから、むしろ共栄印刷のほうが進んでいたように思う。

4)このシリーズは1995年の12月まで続いたわけだから、その頃の工場風景としては、もはや古びた風景ではあったが、この1969年当時としては、ごくごく一般的な日本的風景であったと思える。

5)そして、やたらとヤクザ風な仕草もあるが、「網走番外地」(1965/04 東映)、「昭和残侠伝 死んで貰います」(1970/09東映)などがヒットしていた時代性である。むしろ安易にそれらのヤクザ路線を踏襲せずに、それをパロディ=喜劇に仕立てた山田洋次監督は見上げたものだと思う。

6)1969年から1995年という足かけ27年。私の人生のなかにおいても、実に思い出深い時代である。一年一年が、そっくりそのまま思い出せるような気さえする。あの当時、この作品が上映されていたのか、と、そういうことを想いながら見ていくシリーズとしては、むしろ、このシリーズ以外には、もはや存在しないと言える。

7)ここでまた、この作品からスタートできることが、とてもうれしい。

男はつらいよ全48作 

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「男はつらいよ」第32作 口笛を吹く寅次郎

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「男はつらいよ」第32作 口笛を吹く寅次郎
山田洋次(監督)、渥美清(出演), 竹下景子(出演), 1983/12  DVD 105 分
No.3480★★★★★

1)どうもこの気分、なにかで晴らさなければならないと、本当は「2001年宇宙の旅」でも見ようと思ったのだが、どこに行ったか見つからない。それに引き換え、寅のほうは全48冊だから、まとめてゴソッとある。

2)でもありすぎて、何がどうなっているのか、全然整理できていない。せっかくだから、第一巻から見ようと思うのだが、その第一作を探すのも面倒だ。そこで、まずは手あたり次第ということになる。

3)この連休中に何本見れるだろう。あと4日間として訳100時間。一本の映画2時間とすると、48本は見ることは可能だろう。だが、それでは、寝るヒマも、散歩にいくヒマもない。それに、連続して見れば、飽きるだろう。せいぜい、その3分の一の10数本は見ることが可能かもな。

4)しかしまぁ、面白いなぁ。浮世を忘れるよ、って、これは浮世の話だが(笑)

5)ロマンスあり、ドジあり、笑いあり。いつも寅屋の風景だ。

6)ああ、また恋のチャンスを逃した寅次郎。ドジだが、だからこそ愛されるべき寅次郎。

男はつらいよ全48作 

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「男はつらいよ」 第15作 寅次郎相合い傘

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「男はつらいよ」 第15作 寅次郎相合い傘
山田洋次監督 渥美清(出演), 浅丘ルリ子(出演), 山田洋次(監督) 1975/08 DVD  91 分No.3479★★★★★

1)本当の寅さんファンにしてみれば、私のような後から寅さんファンなどは、お笑い者だろう。タイトルもよく覚えていないし、そもそもどの作品もみたかどうかさえよく覚えていない。大体において、最初の頃は、映画も見ないで反感を感じてさえいたからな。

2)このフーテンの寅、というサブタイトルがよくなかった。風月のJUNが主宰するところの電脳・風月堂の関連リストを作っておいたが、フーテンということばは、どこか商業主義に扱われてはいけないような、いやな気分が残っていたんだよな。 

3)そんなに嫌いだったこの映画のタイトルも、たしか80年代になってから、たまたまサウナ風呂で休憩中に大画面でみたのがきっかけで、自分が誤解していたことに気付いた。そしてそれからは、大ファンとまでは自称できないまでも、寅さん大好き人間になってしまったのは事実。

4)この15作は、名シーンの連続といわれていて、なるほど浅丘ルリ子演ずるリリーと、「結婚」直前までいくのだが、寅の野郎が、女の扱い方を知らないばかりに(爆笑)、つい、二人は結ばれない。なかなか、いらつく映画である(笑)。

5)この作品は1975年の作品だ。私は21歳になっていたわけだから、同時代的に映画館で観てもよかったのだろうが、まず、そういうタイミングではなかった。この映画も北海道が舞台になっているが、私はこの年、北海道まで行っていた。

6)フーテンという自覚はなかったにせよ、とにかく旅の途上にあったことは確かで、存在の仕方としては、柴又の団子屋の面々よりかは、寅のほうに近かった。どうも自分を戯画化して考えることなど、まるでできなかった青年には、まだ寅の味はわからなかった。

7)こっちの寅は、ふっくらしていていいね。寅らしい寅だ。

8)1975/08。私は、星の遊行群、ミルキーウェイキャラバン95の真っ最中。九州から北海道まで、ヒッチハイクの旅。札幌の友人宅に数日逗留したあと、連絡船で仙台まで帰ってきた。でも、心のなかはどうだったかな。ぼろぼろだったよ。

男はつらいよ全48作 

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「男はつらいよ」第47作 拝啓車寅次郎様

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「男はつらいよ」第47作 拝啓車寅次郎様  
山田洋次監督 1994/12 渥美清, かたせ梨乃, 山田洋次 DVD 103 分
No.3478★★★★★

1)2009/06/18に「男はつらいよ 推敲の謎」(2009/05 新典社)を読んで、いつかは48作全部を見直してみたいと思いつつ、まったくブログにはメモしてこなかった。見なかったわけじゃないが、3・11もあったし、どうもそこまで振り返り難かった。

2)この連休、自宅にいることも多いようだし、これを機会に寅さんを見直し、メモを始めてみようか。どうせみるなら第一作からとも思ったが2007年頃にBSで48作全部放映した時に録画しておいたDVDが、これまた未整理で積んである。まずは手元にあるものから、と見始めたのが、この47作。もうほとんど終盤戦だ。

3)見始めてみると、あれ~、こんなシーンあったっけ、の連続、本当は、録画ばかりして本当は見てなかったのではないか。そんな気さえする。

4)いや本当のこと言えば、いつも寅を見る時は、焼酎をひっかけて、なにか本かなんかを片手に転がって見ているので、実際はやっぱり、見落としているところも多いのだろう。

5)しかしだ。いつ、どの作品を見たとしても、いつも同じような気分に酔わせてくれるのが、寅さんだ。この作品では、ちょっと老けて、痩せたかな、と思う。もう寅さん、晩年の作だ。だが、それでもやっぱり寅は寅なのだ。

6)当ブログはいみじくも Zorba The Buddhaカテゴリを進行中である。和製ゾルバをこのカテゴリですっかり見直すのも悪くないかもな。

男はつらいよ全48作 

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「市民農園体験記」<7>入園心得

<6>からつづく
市民農園体験記 
<7>入園心得

1)苗の植え付けは、連休明けにするとして、畑の様子をみようと農園に行ってみると、サトイモの種イモを売っていた。

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2)植え付け時期などいろいろあろうが、農園で入園者に売っているかぎり、この農園でもこの時期に植え付けてもいいのだろう。

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3)芽がかすかに出かけているので、これを植えれば、まず生長するはずだ。勢いのよさそうな種イモを3つ入手し、植え付けてみる。

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4)この芽を上にするのか、横にするのか、まぁ、どっちでもいいだろう。まずは植えてみる。サトイモが出来たらイモ汁にして食べるのも楽しみだが、夏に葉っぱが大きくなったら、あの葉っぱに落ちた朝露を集めて、墨を摺って、七夕の短冊に願い事を書くのが楽しみだ。

5)ところで、この農園の契約をした時に渡されたのは「入園心得」だ。Img6)その第一、「農園内は農薬禁止です。」がいいですね。市民農園はいろいろあれど、まず第一にこれを書いている農園はどれほどあるのだろう。無農薬とくれば、有機栽培と、すぐ連想する。それがまずはいいところだ。

7)そして、「一ケ月以上にわたり来園できないときは、農場主に届け出て下さい。」これもまた当然と言えば当然、当たり前と言えば当たり前だな。そんなに来ないんじゃ、借りる必要がないし、大体において草ぼうぼうになってしまう。

8)そしてさらには、「農政課は、農園主と入園者の連絡を担当し、農園主は農園の開設に係る準備・運営のの業務を担当します。」というところも大事だな。この文書はもう20年も使われているようだ。

9)この理念を、エコビレッジ開設に関わる理念に当てはめてみるとしたら、どうなるだろう。無農薬というより、「エコロジカルな使い方」を勧めるだろうし、最低でも「一ケ月に一回の参加」を求めるのがいいかもな。そしてそれぞれの「業務の担当を明確」にし、常に第三機関の連絡機関を設けるのも大事なポイントだな。

<8>につづく

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